中国語文法論の諸問題
担当教員  小野秀樹 学期:冬 火・5 駒場
 現代中国語文法論に関する問題をピックアップして、関連する諸文献を参照しながら、討議と分析を通してその解明にあたる。今学期は、とくに中国語における「“指称(reference)”」を主要なテーマとして取り上げ、指示詞や量詞および名詞句の意味と機能について詳細に検討を加える。必要に応じて、日本語や英語との比較対照も行ない、中国語の特徴をより明確に記述することを目指す。
 授業では、テーマに関連する参考文献の内容を検討した上で、コーパスや小説などから採取した言語資料に基づいて、分析と考察を進めていく。文献は受講者が順次その読解と解説を担当し、プレゼンテーションを通して問題点の指摘や論点の整理を行ない、それについて全員で討議する。その上で言語資料に基づき、未解決の問題の解明に向けてデータの分析と考察を行なう。

参考書:
 大河内康憲「量詞の個体化機能」,『中国語の諸相』1997年,白帝社
 杉村博文「“這孩子這嗓子!”ーー“這”による指示の諸相」,『中国語』1995年6月号,内山書店 
 方梅《指示詞“這”和“那”在北京話中的語法化》,《中国語文》2002年第4期,商務印書館

上記以外の参考文献は、授業中に適宜指示する。



 この頁を閉じる