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担当教員 大西克也 | 学期:通年 | 金・5 | 赤門総合研究棟738 |
段玉裁『説文解字注』は、全巻現存するものとしては最古の字書である後漢の許慎『説文解字』に付けられた注として、最高峰にあるという評価が定着している。緻密な思考の末に練り上げられた段玉裁の文章に立ち向かい、その思考経路を追体験し、検証することにより、清朝の文章の正確な読解力を養う。今学期は 巻一を冒頭から読む。
4月20日より開講し、初回から2回ほどは『説文』と段注に関する概説を行う。連休明けから講読に入る。 あらかじめ担当者と担当箇所を決めておき、担当者は注に引用される原典を調べて訳注を作成し、授業で報告する。授業における報告で評価する。段玉裁『説文解字注』版本については開講時に紹介する。 段注は様々な箇所を参照しつつ読む必要があるため、出席者は一冊入手しておくことが望ましい。開講時に関連する文献の紹介を行う。 |
担当教員 大西克也 | 学期:夏 | 火・3 | 赤門総合研究棟721 |
古代中国語文法を扱った論文を丹念に精読し、現代中国語を読む力と文法問題を考える力を養うことを目的とする。今年度は名詞の指示性 (reference)を歴史的構に扱った董秀芳「漢語光桿名詞指称特性的歴史演変」(『語言研究』2010年第1期)を精読し、その問題点を議論する。 中国語の裸名詞は一般に定的(definite)または総称的(generic)であり、不定的(indefinite)な対象を指示する場合には有標表 現が必要とされる。しかし歴史的には不定マーカーが上古時代から存在したわけではない。本演習では中国語の名詞の指示範疇に関する特性を、本論文を手掛か りに歴史的な角度から考え直してみたい。テキストの指定した範囲をあらかじめ予習しておき、教室では翻訳に基づいて討論を行う。平常点とレポートで評価する。
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担当教員 大西克也 | 学期:通年 | 火・2 | 赤門総合研究棟742 |
従来難読を以て知られてきた戦国時代の楚系文字は、伝世文献と比較可能な郭店楚簡の出土により、その釈読が近年飛躍的に進歩している。本演習ではその成果 を踏まえ、文字学的に厳密な釈文を作成し、新出土文字資料を扱う力を身につけることを目標とする。今年度は『清華大学蔵戦国竹簡(貮)』(中西書局、 2011年)に収録された「繋年」を読む予定である。4月17日より開講し、最初の2、3回で楚系文字研究や楚簡の読み方に関するガイダンスを行う。連休明けから講読を行う。一人当たり竹簡数枚を目安に担当して報告し、それを基に討論を行う。
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担当教員 大西克也 | 学期:冬 | 火・5 | 法文1号館210 |
司馬遷『史記』張耳陳餘列伝を、中華書局点校本をテキストに講読する。外国語である古代漢語の語彙、語法に即した厳密な解釈を目指し、「なぜそのように訳せるのか」を問うことに重点を置く。現代中国語の学習歴は問わない。指定した範囲を予習し、教室での日本語訳をもとに、原文の検討を行う。
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