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担当教員 河原 功 | 学期:夏 | 金・3 | 法文1号館 316教室 |
授業の目標・概要:
旧植民地だった台湾は、近代日本の生成に深く関わっていた。だが、その実態がどんなものであったかについての理解は極めて乏しい。高校や大学といった学校教育の場で学ぶ機会がほとんどないためである。授業では、日本人作家(佐藤春夫ほか)と台湾人作家(楊逵ほか)の文学作品を主軸にして、50年間にわたる台湾統治の内実を歴史的、文化的に理解してもらうことを目標にしている。 授業計画: 第 1回 台湾理解のための基礎知識、台湾の領有と抗日運動、霧社事件 第 2回 台湾社会運動から台湾新文学運動へ 第 3回 出版物の検閲と、日本書籍の流通 第 4回 日本の内地作家の見た台湾(1) 第 5回 日本の内地作家の見た台湾(2) 第 6回 日本の内地作家の見た台湾(3) 第 7回 日本の内地作家の見た台湾(4) 第 8回 台湾人作家の活動(1) 第 9回 台湾人作家の活動(2) 第10回 台湾人作家の活動(3) 第11回 台湾人作家の活動(4) 第12回 皇民化政策の文学や映画に及ぼした影響 第13回 戦後初期の台湾−日本人の留用と引揚げ 〔授業回数と内容や展開によって変動することあり〕 授業の方法: 教材はこちらである程度準備する。戦前期の台湾の実態を、さまざまな歴史資料や文学作品、さらに映像を通じて理解できるようにしたい。資料の探索や分析、活用方法を養ってほしい。 教科書: 河原功『台湾新文学運動の展開−日本文学との接点』(研文出版、1997年) 2,800円 参考書: 河原功『翻弄された台湾文学』(研文出版、2009年) 藤井省三ほか『よみがえる台湾文学』(東方書店、1995年) 藤井省三ほか『台湾の「大東亞」戦争』(東京大学出版会,2002年) 山口守・藤井省三・垂水千恵・河原功『講座台湾文学』(国書刊行会、2003年) |