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担当教員 藤井省三 | 学期:夏 | 月・4 | 赤門総合研究棟721 |
本ゼミでは女性作家で村上春樹チルドレンの一人でもある安妮宝貝(アンニー・パオペイ、Annie Baby)の短篇小説集を読む。作品の読解に当たっては、各種の辞典・事典・地図・文献目録などの工具書および作品に関連する新聞・雑誌・単行本などの調査が必要とされる。このような近代中国研究の基礎的工具書に習熟することも本ゼミの目標である。
中国語初級修了以上の語学力が必要。中文科講義「中国文学史概説(近現代)」未履修の者は、『20世紀の中国文学』(放送大学教育振興会)を通読しておくこと。また本ゼミでは研究書2冊についてゼミ生各自がレポートを提出し、これをめぐって討論を行う。
4月13日開講、ガイダンス
テキストのうちアニー・ベイビーの中国語原作『告別薇安』は、マスター・コピーを提供するので、初回のゼミで各自複写することができる。
教科書
参考書 |
担当教員 藤井省三 | 学期:通年 | 隔月・5 | 赤門総合研究棟623 |
台湾文学を広く研究する。
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担当教員 藤井省三 | 学期:教養3 | 水・4 | 駒場1232 |
授業の目標、概要 本講座は中国・香港・台湾の現代映画と小説を通じて、多様性に富む現代中国語圏の社会と文化を理解することを目的とする。小説では中国魔術的リアリズムの巨匠、莫言(ばくげん、1955〜)、上海のオルターナティヴ作家衛慧(えいけい、1973〜)とアニー・ベイビー(安ni〔女+尼〕宝貝、1974〜)、アメリカ亡命中の鄭義(ていぎ、1947〜)、香港アイデンティティを描く施叔青(ししゅくせい、1945〜)、台湾のフェミニズム作家、李昂(リー・アン、1952〜)らを取り上げたい。映画では北京・上海・農村・香港・台湾を描くニューウェーブ以後この20年の名作を紹介したい。DVDによる映像資料も上映する予定である。
また村上春樹の中国語圏文学・映画における受容を紹介し、村上文学を鏡として中国・香港・台湾それぞれの固有の文化状況、および日中関係、日台関係などを考察したい。 4月8日に開講し、初回に講義日程を配布する予定である。講師は国際学会での報告のため二回休講するが、これは補講および課題レポート等を以て補いたい。
第1回 村上春樹と魯迅、ウォン・カーウァイ:現代東アジア文化における阿Q像の系譜 履修上の注意:4月8日(水)の開講前に、拙著『現代中国文化探検ーー四つの都市の物語』(岩波新書)に目を通しておいてくれるとありがたい) |
担当教員 藤井省三 | 学期:夏 | 水・5 | 駒場1232 |
村上春樹は日本の現在を東アジアの時間と空間に位置づけた作家であり、東アジア共通の現代文化、ポストモダン文化の原点となっている。そのいっぽうで、村上自身は中国の深い影響を受けており、高校時代に魯迅を愛読し、デビュー作『風の歌を聴け』では魯迅への深い共感を、1990年代の文芸批評では「阿Q正伝」論も語っている。そして『羊をめぐる冒険』『ねじまき鳥クロニクル』などの作品群で、“歴史の記憶”“戦争の記憶”を語り続けてきた。
このような村上文学を中国・香港・台湾のいわゆる「両岸三地」の人々は、どのように読んでいるのだろうか。本ゼミでは、中国・香港・台湾の村上文学研究者の論文、文芸批評家による評論、愛読者の新聞・雑誌・ネットへの投稿などを読みながら、中国語圏における「村上春樹現象」の実態と、「両岸三地」それぞれの独自の村上受容のあり方を考察したい。
本ゼミでは中国語圏の人々が中国語と日本語で書いた文献または中国語文献の日本語訳を用いるので、履修者は初級中国語修了以上の読解力を持つ者に限定される。 4月8日に開講し、初回に講義日程を配布する予定である。講師は国際学会での報告のため二回休講するが、これは補講および課題レポート等を以て補いたい。
第1回 講義「東アジアと村上春樹」:ガイダンスに替えて
第1回はガイダンスを兼ねて、講師側が講義を行う。受講生は事前にテキスト『村上春樹のなかの中国』第1、2章に目を通しておいて欲しい。
教科書
参考書 |
担当教員 藤井省三 | 学期:通年 | 隔金・4-5 | 赤門総合研究棟738 |
4限には台湾人であり上海で新感覚派として活躍した劉吶鴎の日記を、1927年2月9日から読み続ける。
テキストは彭小妍・黄英哲編『劉吶鴎全集 日記集上下』(台南県文化局2001) 5限にはゼミ生諸君による研究発表と討論を行う。 4月17日(金)に開講予定。 |
担当教員 藤井省三 | 学期:冬 | 火・5 | 赤門総合研究棟849 |
本講義は魯迅の短篇小説集『吶喊』の読書を通じて、現代中国文学の原点を探ることを目標とする。原則として一作品に対し二回を当て、そのうち一回は藤井より作品に関する講義を行い、次の回は受講生によるレポート(800字〜1200字)をもとに討論を行う。
日本語訳または中国語原書の魯迅短篇集『吶喊』から「孔乙己」「薬」「小さな出来事」「故郷」「阿Q正伝」「端午の節季」などの作品を読む。各作品に二回を当て、受講生より読書感想レポート担当者三、四名を定める。第一回には藤井が作品論の講義を行い、読書感想レポート担当者は800字〜1200字のレポートを作成し、第二回の授業開始時に受講生に配布すし、レポートを通読後、討論を行う。
教科書 |