本郷キャンパスの「中文研究室」は、「中国語中国文学研究室」の略称です。つまり、私たちの研究室は、「文学」だけではなくて「語学」を研究する場でもあるのです。ですが、私が学生をやっている大昔から、比較的最近まで、わが研究室では、「中国語学」を研究対象として専攻する学生は圧倒的に少数派でした。ところが近年徐々に変化の兆しが現れ、最近では、語学を専攻する学生、それも古漢語を専攻する学生が増えてきており、古漢語専攻の大西先生と私が加われば、ソフトボール・チームを編成することも可能です(実戦するかしないかは別の話ですが)。駒場キャンパスでは、中国語の履修者がフランス語やドイツ語を凌ぐ勢いで急増していると聞きます。当然、その数に比例して「チャイ語大好き!」という学生の数も増えれば、なかには、「文法のはなしが三度の担々麺より好き!」とか、「甲骨文字の難解さにコウコツとさせられる」というような奇特な学生さんもいるに違いありません。身に覚えのある駒場生のみなさんは、明日にでも私の研究室のドアを叩いてみてください。 |