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文字資料学(文書学) 教授
月村辰雄 TSUKIMURA Tatsuo
■研究テーマ
▼ヨーロッパにおけるレトリック教育
レトリックの基本となる各種のディスクールの型の練習「プロギュムナスマータ」を主たる対象とし、そのギリシア・ローマ世界における起源と発展、ルネサンス期における再生と変形、アンシャン・レジーム期の展開、19世紀における新しいディスクール教育への解消の過程の研究を引き続き進めている。
- 「イエズス会のレトリック教科書」、科研費研究報告書『フランス文学における「私」のディスクール』、1999年3月
- 「レトリックの花園」、白水社『ふらんす』、1999年4月号--2000年3月号(12回連載)
- 「文学研究とはなにか?」、日本学術振興会『学術月報』、1999年8月号、pp.8-12
- 「16世紀フランスの学芸の世界」、樺山紘一ほか編『ノストラダムスとルネサンス』、岩波書店、pp.120-142、2000年
▼文部科学省科学研究費特定領域研究「古典学の再構築」
1999年以降、「近現代社会と古典」調整班研究を継続。中等教育課程における古典教育の諸問題に焦点をあて、世界の各地域における古典教育の歴史、現在の教育内容、教育法、などについて、グループの構成員とともに共同研究を進めている。また、調整班代表として、「古典教育研究会」を主催。内外から講師を委嘱して講演会を行う。
- 「古典擁護のディスクール」、日本学術振興会『学術月報』、2000年11月号、pp.9-12
- 「古典教育研究会」講演会
- 2001年7月、長島弘明氏・藤原克巳氏「日本の中等教育課程における教育内容と教科書」(於、東京大学文学部フランス文学研究室)
- 2001年9月、オズイン・マレー氏・ペネロペ・マレー氏」「オックスフォード大学、およびウォリック大学におけう古典教育」(於、東京大学文学部フランス文学研究室)
- 2001年12月、月村辰雄「エクスプリカシヨン・ド・テクスト、その歴史と方法」、ヴェロニック・ヴィエル氏「フランスの中等教育における古典教育」(於、東京大学文学部フランス文学研究室)
▼日本学術振興会科学研究費基盤研究「初期東京大学洋書教科書の総合的研究」
現在東京大学総合図書館に残存する大学南校、開成学校当時の洋書教科書について、2000年度より調査を開始。目録化を進めると同時に、当時の教育プログラム、欧米の中等教育課程の教科書との関連、などについて研究を進めている。
▼ヨーロッパ読書史の研究
従来の書物史の発展的な形態である読書史について、各種の方法論をもとに、専門とするヨーロッパ中世の書物と社会についての研究を進めている。
- 「アナール派と文献学の出会い」、シャルティエ、カヴァロ編『読むことの歴史--ヨーロッパ読書史』解説、大修館書店、pp.527-537、2000年
- 「偽物から本物へ--ヨーロッパ古文書学の成立」、大修館書店『言語』、2001年7月号、pp.50-55
- 「書物の形と読書の姿--巻子本の文化と冊子本の出現をめぐって」、大修館書店『言語』、2002年1月号、pp.16-24
- 「マルコ・ポーロを原典から読む」、『全訳、マルコ・ポーロ、東方見聞録--「驚異の書」fr.2810写本』解説、岩波書店、2002年3月刊
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