第四回倭寇の会・興津合宿レポート(2003/3/29-30)


米谷隊長より記録係を命じられました伊川です。2日目の巡見&ハイキング
を中心に、合宿の概要をご報告します。参加者は29名。宿泊の旅館「松寿」
は女将さん・仲居さんが一部の好評を博してしましたが、料理はうなぎ料理が
人数分そろわず、一部の著しい不評を買っていました。施設・接客はまずまず
である反面、事務能力には課題が残る旅館だといえそうです。

さて、本題です。
29日(土)
 報告
  伊藤陽寿氏「琉球王国初の正史『中山世鑑』-編纂の意図と社会的役割について-」
  鈴木 文氏「朝鮮修信使来日時の新聞記事にみる朝鮮認識」
 その後、夕食・清見寺についての概説が米谷・深瀬・榎本三氏から、また各
 自の自己紹介、藤田氏から台湾調査に関してのスライドを使用した報告があ
 り、そののち2:30まで懇親会。

30日(日)
 6:30 起床。朝食ののちバスにて清見寺へ移動。
 8:00 清見寺到着。まず寺内を見学。
  総門:「東海名區」の額(朝鮮通信使・玄徳潤の筆)
  方丈:「永世孝享」の額(琉球宜野湾王子の筆)
     慶長12年を最古とする朝鮮通信使の板刻
     そのほかあくまで寺側の説明である点を付記しますが
      ・徳川家康手習いの間
      ・源平合戦時の血痕を残す、清見関の廃材を用いた「血天井」
  庭園:左端・蘇鉄林の江戸時代前期の名残があるという
  仏殿:開山関聖上人ほか木像
     「興国」の額(朝鮮通信使・趙王行(一字)の筆)
  書院:狩野派の手になる障壁画
     明治天皇滞在時の御座・厠
  潮音閣:海岸を望む
  鐘楼:「瓊瑤世界」の額(朝鮮通信使・朴安期の筆)

 8:45-11:30頃 宝庫において史料見学
  ※収用人数の関係で、名簿順に2班にわけ、入れ替えで見学
  宝庫での閲覧が可能だった史料は、『清見寺綜合資料調査報
  告書』(静岡県文化財調査報告書49)のうち、下記のものです。
  「木像関聖明元禅師坐像」は仏殿にて見学済み
        *      *      *
  四、絵画・彫刻
   【室町〜江戸時代】
   ・清見寺伽藍図(筆者不明、一幅);目録p242下段、番号25
   ・劉晨阮肇像(伝 如拙筆、一幅);目録p246下段、番号67
   ・山水花鳥図押絵貼屏風(金有声筆、四曲一双);目録p247下段、番号76
   【中国絵画】
   ・羅漢図(伝 牧谿筆、二幅、元〜明代?);目録p255下段、番号156
  五、工芸、(一)漆工品・他
   ・琉球宜野湾王子尚容奉納品(琉球18世紀);目録p266〜7、番号43(1)〜(6)
  六、朝鮮通信使関係
   ・延享五年通信使従事官詩稿ほか (「詩文帖第一冊」);目録p272〜3、番号1〜11
   ・大正九年慶州日本視察団詩稿ほか(「詩文帖第二冊」);目録p273〜8、番号12〜47
   ・寛永二○年通信使読祝官朴安期詩幅(一首一幅);目録p279下段、番号59
   ・槐翁筆、慶長一二年通信使詩屏風(二双一幅);目録p281上段、番号73
  七、具志頭王子墓所及び祭祀関係資料
   ・宝永七年中山王使美里王子尚紀ら弔祭文(軸装「上巻」);目録p283上段、番号1〜6
   ・明和元年中山王正使読谷山王子和弔祭文(軸装「下巻」);目録p283〜4、番号7〜14
        *      *      *
  宜野湾王子の奉納品は、天目椀と琉球漆器の盤。また朝鮮通信使が捧げる祭文
  を焼かれるのが通常であるため、今回閲覧を許された琉球使節(中山王使)の
  祭文も、写しである可能性がある。通信使の詩稿は、時代がくだるにつれて、
  字が小さくなる傾向がある点などの指摘がありました。
  同時に、具志頭王子の墓を見学。2基の五輪塔からなる。古い1基は破損が
  激しく、堆積岩のわれ方だとする指摘があった。新しいものに「慶長十五
年」、
  「寛政二年」の年号が刻まれており、それぞれの五輪塔の作成年次だと思わ
  れる。
  その後の自由行動中に、筆者が訪れたのは瑞雲院と皇太子殿下(大正天皇)
  御海水浴跡。前者は、案内板によると、清見寺を開いたという「性海和尚」
(性
  海霊見?)の住居跡だという。「性海和尚」と「関聖明元」の関係は未詳。後者
  は清見寺から100メートルほどの地点。いまは陸の真ん中の立つこの碑が、か
  つての海岸線だったと思われる。
  昼食前後、13:00頃 昼食ののち薩土垂(一字)(以下「サッタ」と記載)峠ハイキングに
出発。
  サクラの興津川をみながら、海岸寺へ向かう
  13:15 海岸寺到着。「海岸菴」の額(朝鮮通信使・金天秀の筆)を見学後、みか
  んをもらう。ただしスルガエレガントではない
  13:30 サッタ峠登山道入口に到着
  13:40 サッタ峠に到着
  14:00 サッタ山古戦場に到着
  14:15 由比宿に到着。藤屋(山岡鉄舟ゆかりの宿)・柏屋(明治天皇ゆかりの
  宿)
  本陣跡を眺めつつ、由比駅方向へ
  14:45 小池邸を見学。小池邸は名主の屋敷。庭園に水琴窟がある。さくらえびの
  煎餅をもらう
  15:15 由比駅到着。解散
[伊川健二]
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