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2007年度のニュース一覧

 2008年3月

 中国ムスリム研究会第14回定例会開催のお知らせ 

2008年3月22日(土)に、中国ムスリム研究会第14回定例会を開催いたします。今回の定例会では、菅原純先生と佐藤実先生に、日頃の研究の成果をご報告いただきます。御多忙中とは存じますが、奮って御参加ください。

なお、研究会・懇親会の準備の関係上、参加いただける方々の人数を事前に確認する必要がございます。御面倒をおかけいたしますが、ご出席いただきます際には、3月18日(水)までに当事務局のメールアドレス  に御連絡ください。また、懇親会への御出欠に関しましてもお書き添えいただければ幸いです。皆様のご参集をお待ちしております。

中国ムスリム研究会事務局
世話人:松本ますみ(敬和学園大学)
連絡係:平山光将(中央大学大学院)、木村自(関西大学)


■ 概要
  • 日時: 2008年3月22日(土)14:00〜17:15
  • 場所:駒澤大学 大学会館246 7-1会議室http://www.komazawa-u.ac.jp/cms/campus/c_komazawa/(『大学会館246』という名前の建物です。詳しくはホームページをご覧ください。)

■ プログラム

14:00〜14:45 報告1
  • 報告者:菅原 純(東京外国語大学AA研産学官連携研究員)
  • タイトル:省制期新疆テュルク・イスラーム社会における社会経済文書――文書書式集の「規範」と実態
14:45〜15:30 質疑応答

15:30〜15:45 休憩

15:45〜16:30 報告2
  • 報告者:佐藤実(関西大学文化交渉学教育研究拠点・特別研究員)
  • タイトル:近世中国ムスリム知識人の中華意識
16:30〜17:15 質疑応答

(18:00頃から、懇親会)


■ 懇親会

研究会の終了後、会場近くで懇親会を開く予定です。懇親会だけ参加できるという方も歓迎いたします。ぜひぜひご参加ください。その他、ご不明な点につきましては、下記の中国ムスリム研究会事務局までお問い合わせくだされば幸いです。


■ 連絡先

中国ムスリム研究会事務局
世話人:松本ますみ(敬和学園大学人文学部) 
連絡係:平山光将(中央大学大学院・博士後期課程)
      木村自(関西大学・文化交渉学研究教育拠点・PD)
E-mail:
HP: http://muslimsinchina.ne.jp/zhongguomusilinyanjiuhui.html



 第6回中央アジア古文書研究セミナーのお知らせ

下記の要領で、第6回中央アジア古文書研究セミナーを開催いたしまします。興味をお持ちの皆様には、ふるってご参加いただきたくご案内申し上げます。(堀川徹)
  • 日時:2008 年3月16日(日) 11:00〜17:00
  • 場所:京都外国語大学・国際交流会館4階会議室
【プログラム】
  • 11:00-12:30古文書購読(1)「中央アジアの法廷台帳」(矢島洋一)
  • 14:00-15:30古文書購読(2)「サマルカンドのファトワー文書」(磯貝健一)
  • 16:00-17:00 質疑応答と総合討議
  • 17:30-19:30 懇親会(別会場)
参加を希望される方(参加資格は一切問いません)は、資料送付先を明記の上、電子メールまたは郵便にて下記までご連絡願います。前もって、講読で使用する資料をお送り致します。また、必要な方には旅費を用意します(原則として日帰り)ので、希望される方は併せてご連絡願います(※)。尚、事務手続きの関係上、参加の受付は2月21日(木)をもって締め切らせていただきます。
  • 連絡先:京都外国語大学 国際言語平和研究所 堀川 徹
  • 〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6
  • Tel. 075-322-6055 075-322-6012(総務部 休日用)
  • メールアドレス:
※本セミナーの旅費については、東洋文庫拠点でも支給いたします。東洋文庫拠点からの旅費支給を希望される方は、下記までご連絡ください。
  • お問い合わせ:イスラーム地域研究東洋文庫拠点
  • Tel/Fax 03-3942-0235 e-mail:

 北海道中央ユーラシア研究会・第69回例会のお知らせ

第69回例会について詳細が決まりましたのでお知らせ致します。ご関心のある方々のご参加をたまわれば有り難く存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
  • 日時:2008年3月8日(土)15:00〜
  • 会場:北海道大学スラブ研究センター4階大会議室(423室)
  • 報告者:ハッサン・バイエフ(外科医)
  • 題目:チェチェン戦争の傷跡と子どもの医療支援(ロシア語。日本語要約つき)
報告者紹介:
チェチェンで生まれ育ったバイエフ氏は,1994年に勃発したチェチェン戦争の際に,戦火のなかでも外科医として敵味方の区別なく治療に当たり続けたことで世界的に有名な医師です。著書『誓い チェチェンの戦火を生きたひとりの医師の物語』(天野隆司訳),アスペクト,2004年。現在,アメリカ,ボストン在住。
*準備の都合上、参加される方は、3月6日までに研究会連絡係
までご連絡ください。皆様のご参加をお待ちしております。


北海道中央ユーラシア研究会
連絡係 担当:井上岳彦

 2008年2月

 「中央ユーラシア総合研究」公開研究会のお知らせ

このたび中央大学政策文化総合研究所の研究プロジェクト「中央ユーラシア総合研究」(代表者:梅村坦教授)の主催にて、現代新疆をテーマとする公開研究会を開催することになりました。平日の午後ですが、ご関心のある方々のご参加をたまわれば有難く存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(新免康)

  • 日時:2008年2月28日(木) 14:00〜17:00
  • 場所:中央大学駿河台記念館・500号室(5F)
  • 住所:東京都千代田区神田駿河台3-11-5
  • アクセス:JR・東京メトロ「御茶ノ水」駅下車
  • 地図:http://www.chuo-u.ac.jp/chuo-u/access/access_surugadai_j.html
  • 研究報告:
    • 侍建宇 Shih Chien yu (香港大学講師)
    • 「Accommodating Xinjiang in the Modern Chinese Empire-State
    • (新疆在現代中華帝国型国家的定位)」
  • 発表言語:英語
お問い合わせ等:新免康(E-mail:


 東洋文庫拠点共催研究会のお知らせ

イスラーム地域研究・東洋文庫拠点は、東北大学東北アジア研究センターとの共催で、ウズベキスタンからエルキン・アフンドジャノフ氏(タシュケント国立文化大学教授)をお招きして、研究会を開催いたします。

アフンドジャノフ氏は中央アジアにおける書籍・出版文化に通暁されており、今回はご専門である中世の書籍製作についてご講演いただく予定です。ウズベキスタン文書館アカデミー、モスクワ社会大学(MSSU)等多くの高等教育機関にて豊かな研究・教育経験を持つ氏の知見に触れるまたとない機会です(なお、今回の講演はロシア語ですが、日本語の通訳がつきます)。興味深い内容になると思いますので、どうぞ奮ってご参加ください。
  • 日時:2008年2月25日(月) 15:00-17:00
  • 場所:財団法人東洋文庫3階講演室
  • アクセス:http://www.tbias.jp/access.html
  • 講演:「中世のトルキスタンにおける書籍製作の発展:その史的傾向と社会文化的特徴の提要」
    Важнейшие исторические тенденции и социокультурные особенности развития туркестанского книжного дела в средние века
  • 報告者:エルキン・アフンドジャノフ氏(タシュケント国立文化大学教授)
  • 司会: 磯貝健一氏(東洋文庫・京都外国語大学)
  • 使用言語:ロシア語(日本語通訳つき)
  • お問合せ:03−3942−0235(東洋文庫イスラーム地域研究資料室)
  • e-mail:

 北海道中央ユーラシア研究会第68回例会のお知らせ

北海道中央ユーラシア研究会で第68回例会を以下のとおり開催いたします。
  • 日時:2008年2月9日(土)15:00〜
  • 場所:北海道大学スラブ研究センター4階大会議室(423室)
  • 報告者:井上岳彦(北海道大学大学院博士後期課程)
  • 題目:ドン軍の身分と勤務:カルムィク人統治を中心に
また、併せて、ロシア留学(2006−07年)についての簡単な報告「エリスタ・アストラハン・スターヴロポリ・ロストフ=ナ=ダヌー等をまわって」を行ないます。

皆様のご参加をお待ちしております。

北海道中央ユーラシア研究会
連絡係 担当:井上岳彦
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 2008年1月

 北海道中央ユーラシア研究会第67回例会のお知らせ

北海道中央ユーラシア研究会で第67回例会を以下のとおり開催いたします。
  • 日時:2008年1月12日(土)15:00〜
  • 場所:スラブ研究センター4階420小会議室
  • 報告者:浅村卓生(東北大学大学院国際文化研究科博士課程)
  • 題目:理念としてのウズベク語:標準語における母音調和表記の問題(1924-1934)
奮ってのご参加をお待ち申し上げます。


北海道中央ユーラシア研究会
連絡係:秋山 徹
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 2007年11月

 国際シンポジウム「アジア・ロシア:地域的・国際的文脈の中の帝国権力」

北海道大学スラブ研究センターでは、12月5日(水)〜7日(金)に恒例の国際シンポジウムを開きます。今回のテーマは、ロシア帝国期の中央アジア、シベリア、ヴォルガ・ウラルの歴史です。過去10年あまり、ロシア帝国の東方支配に関する研究は世界的に隆盛を見せ、ロシアの多民族性・多宗教性、内政と外政の関係、ロシア人と非ロシア人の相互認識などについて、豊かな成果が出されてきました。本シンポジウムでは、これらの成果に基づきながら新たな研究の方向性を見出すために、活発な議論を展開していきたいと考えています。

以下に概要を記しますが、詳細はウェブサイトをご覧下さい。 また参加を予定される方は、出席するセッションと懇親会(一般5000円、院生3000円)の出欠を、スラブ研究センターの大須賀みか<>までお知らせいただければ幸いです。皆様のご参加をお待ちしております。


北海道大学スラブ研究センター2007年度冬期国際シンポジウム
アジア・ロシア:地域的・国際的文脈の中の帝国権力
Asiatic Russia: Imperial Power in Regional and International Contexts
  • 日時:2007年12月5日(水)〜7日(金)
  • 会場:北海道大学スラブ研究センター大会議室(423号室)
  • 使用言語:英語、ロシア語(第2〜第7セッションは英ロ同時通訳付き)
■プログラム

12月5日(水)

13:00-15:30 第5回次世代国際ワークショップ
  • 報告:グザヴィエ・ル・トリヴェレック ほか
16:00-16:15 開会の辞
16:15-18:30 第1セッション:比較帝国論
  • 報告:杉山清彦、浅野豊美、リカルダ・ヴルピウス
  • 討論:マイケル・ホダルコフスキー
  • 司会:松里公孝
18:30- ビア・パーティ

12月6日(木)

9:30-11:45 第2セッション:ロシアの拡大と東方政策の変容
  • 報告:マイケル・ホダルコフスキー、濱本真実、イリーナ・エロフェエヴァ
  • 討論:西山克典
  • 司会:栗生澤猛夫
13:00-14:45 第3セッション:アジア・ロシアにおける帝国地理と行政
  • 報告:アナトリー・レムニョフ、松里公孝
  • 討論:ヴァージニア・マーティン
  • 司会:竹中浩
15:00-17:30 第4セッション:ロシア帝国とムスリム・ネットワーク:競争か協力か
  • 報告:グルミラ・スルタンガリエヴァ、ロバート・クルーズ、野田仁
  • 討論:前田弘毅、小沼孝博
  • 司会:宇山智彦
18:00- 懇親会(センチュリーロイヤルホテル)

12月7日(金)

10:00-11:45 第5セッション:北東アジアでのロシアの戦略と策略
  • 報告:ドミトリー・パヴロフ、ニコライ・ツィレンピロフ
  • 討論:デイビッド・ウルフ
  • 司会:寺山恭輔
13:15-15:30 第6セッション:ロシア統治下の中央アジア社会の変化
  • 報告:セルゲイ・アバシン、ヴァージニア・マーティン、木村暁
  • 討論:小松久男
  • 司会:秋葉淳
15:45-18:00 第7セッション:民族運動・革命運動の場としてのアジア・ロシア
  • 報告:ジェームズ・メイヤー、サラヴァト・イスハコフ、宇山智彦
  • 討論:長縄宣博
  • 司会:池田嘉郎



 シンポジウム・「シルクロード」は、いま−中央ユーラシアの現在をさぐる−

和光大学総合文化研究所では下記の通り、シンポジウム「「シルクロード」は、いま−中央ユーラシアの現在をさぐる−」を開催いたします。お忙しい時期とは存じますが、どうぞご参加ください。お待ちいたしております。 「シルクロード」は、いま -中央ユーラシアの現在をさぐる-」

「シルクロード」の名でも知られる中央ユーラシアは近年その姿を大きく変えつつある。豊富な天然資源と広がる経済格差、ナショナリズムの高揚、イスラームの多様なあり方…。日々刻々とこの地域は変化を遂げているが、日本ではその変化があまり知られていない。一般にこの地域について想起されるのは、ロマンに満ちた「シルクロード」やロシア・中国などの大国が展開する「グレートゲーム」の場としてばかりではないだろうか。この地域は多民族社会であり、さまざまな民族のあり方をわれわれに示している。

本シンポジウムでは、この地域の知られざる現状と社会の多様さ、文化の奥深さを現地経験豊かな第一線の研究者の報告によって理解する機会としたい。
  • 小松久男(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
    タイトル:イスラーム復興の潮流とその行方

    中央アジア南部のオアシス地域にはイスラームの伝統が深く根付いている。それはソ連時代に厳しい抑圧を受けたが、1980年代後半のペレストロイカ時代に宗教の自由化が始まると、イスラームの復興もまた顕著となった。それは人々の日常の生活の中に回帰するとともに、幅広いイスラームの覚醒を背景としてイスラーム解釈の多様化、ムスリム相互間の対立、さらには政治運動化も目立つようになった。とくにイスラーム国家の樹立をめざしたグループは、世俗主義を原則とする政権の弾圧を受け、双方の妥協なき対立は、運動の過激化をもたらすことになった。イスラーム復興がどこに向かうかは、中央アジアの今後を考える上でも見のがすことのできない問題である。
  • 吉村貴之(東京大学大学院総合文化研究科産学官連携研究員)
    タイトル:「アルメニアの内と外」

    古くからアルメニア人のコミュニティは、西はヨーロッパから東はインドまで広がっていたが、1915−16年にオスマン帝国下で起こった虐殺・追放を契機にアルメニア人は世界各地に離散した。第一次大戦後に成立したソヴィエト・アルメニアは「民族の故郷」として全世界のアルメニア人から認知されたが、アルメニア本国と在外コミュニティとの関係は政治情勢に翻弄されることになる。今回の発表では第二次大戦以降からアルメニアの独立後までを中心にこの両者の関係を概説する。
  • 島田志津夫(前在タジキスタン日本国大使館専門調査員)
    タイトル:「タジキスタンの光と陰」

    悠久の歴史と輝かしい文化をもつタジキスタンは、テュルク系国家が多い中央アジアで唯一のペルシア系の国である。ソ連時代にはソ連の「最貧国」といわれ、独立後には中央アジア唯一の内戦に苦しんだ。日本との関わりでは、国連タジキスタン監視団として派遣されていた秋野豊氏の殉職が忘れられない。現在では内戦の混乱からすっかり脱し、新たな国づくりが着実に進んでいるタジキスタンは、いまどうなっているのか。内戦から現在までを、タジク文化の魅力とともに、現地の最新情報をまじえて取り上げる。
  • 小林正典(和光大学現代人間学部身体環境共生学科准教授)
    タイトル:「シルクロードと中国の観光開発 −11次5ヵ年計画綱要を手がかりとして−」

    中国のシルクロードは、深刻な環境破壊、貧困、民族問題をかかえる一方、国内外の観光ブームの波に乗って、訪れる観光客は増加している。2000年から始まった西部大開発以降、生態環境の保全と経済発展の両立に向けてシルクロードの観光開発にも力が注がれ、2006年に国連開発計画が開催したシルクロード投資フォーラムでも観光の促進が重要な項目に掲げられている。これらの現状に鑑みつつ、本シンポジウムでは、11次5ヵ年計画綱要を読み解きながらシルクロードと中国の観光開発の概要を明らかにし、それが現地の少数民族に与える影響を検討する。
  • 司会:坂井弘紀(和光大学表現学部准教授)

 国際シンポジウム「移動する中国ムスリム−−ヒトと知識と経済を結ぶネットワーク」 

科学研究費補助金(基盤研究B)「中国ムスリムの宗教的・商業的ネットワークとイスラーム復興に関する学際的共同研究」(代表 松本光太郎)では、来る11月25日(日)に早稲田大学国際会議場におきまして、下記のとおり、国際シンポジウムを開催いたします。お忙しいなかとは存じますが、是非ご参加くださいますようよろしくお願い致します。
  • 日時:2007年11月25日(日)
  • 会場:早稲田大学国際会議場第3会議室(早稲田大学西早稲田キャンパス)
  • 参加申込:シンポジウムの参加に関しましては、事前予約は必要ございません。
  • 懇親会:シンポジウム終了後、高田馬場から徒歩5分のレストラン「ラージプート」に おきまして懇親会を予定しております(お一人様会費4000円)。懇親会につきましては人数を把握する必要がございますので、参加を希望されます方は下記の問い合わせ先に11月20日までにご連絡ください。
  • 問い合わせ先:
■ プログラム

9:30〜9:40  開会の辞 松本光太郎(東京経済大学コミュニケーション学部)

第一部:個別発表
  • 司会:松本ますみ(敬和学園大学人文学部)
9:40〜10:20
  • 木村自(関西大学文化交渉学研究教育拠点)「中国ムスリムの移住と宗教実践の変容−−台湾における雲南ムスリム・コミュニティの事例から」
  • コメント:吉田世津子(四国学院大学社会学部)
10:20〜11:00
  • 砂井紫里(早稲田大学文学部)「タイトル:清真寺における共食と国内外ムスリムの交流」
  • コメント:吉松久美子(作家)
11:00〜11:10 コーヒーブレイク

11:10〜11:50
  • アブドゥル・カーディル(西北民族大学社会人類学民俗学学院)「村落の境界と都市在住ウイグル族の地縁ネットワーク」
  • コメント:王建新(中山大学人類学系)
11:50〜12:30
  • 澤井充生(首都大学東京都市教養学部)「タイトル:清真寺のネットワーク型社会−中国におけるムスリム知識人の事例」
  • コメント:高橋健太郎(駒澤大学文学部)
12:30〜13:30 昼食


第二部:パネルディスカッション: 「移動する中国ムスリム−−ヒトと知識と経済を結ぶネットワーク」
  • 司会:新保敦子(早稲田大学教育学部)
13:30〜15:00

パネリスト:
  1. 馬平(寧夏社会科学院回族イスラーム教研究所)「中国回族ムスリムの社会的ネットワークの構造」
  2. 張中復(国立政治大学民族学系)「現代イスラーム改革主義の再流入と社会・宗教の復興−−現代甘粛臨夏を事例として」
  3. 馬利章(雲南大学外国語学院)「雲南ムスリムのマッカ巡礼記」
  4. 松本ますみ(敬和学園大学人文学部)「国境を超えたムスリム女性教育ネットワークとイスラーム・フェミニズムの誕生−−中国とマレーシアを比較して」
15:00〜15:30 コーヒーブレイク

15:30〜15:50 コメント 楊海英(静岡大学人文学部)

15:50〜17:00 総合討論

17:00〜17:10 閉会の辞 梅村坦(中央大学総合政策学部)

18:00〜 懇親会(パキスタン料理店「ラージプート」:高田馬場駅下車徒歩5分)

 2007年7月

 研究会「共産圏の日常生活」開催のお知らせ

2007年の8月4日(土)から5日(日)にかけて、スラブ研究センターの科研プロジェクト「スラブ・ユーラシアにおける東西文化の対話と対抗のパラダイム」の一環として、研究会「共産圏の日常生活」が開催されます。 ご多忙中のこととは存じますが、ぜひご参加ください。
  • 日時:2007年8月4日(土)・5日(日)
  • 会場:北海道大学スラブ研究センター大会議室(423号室)
    • 会場へのアクセスはこちらをご参照下さい
  • プログラムはこちらからダウンロードできます(Wordファイル)



プログラム:

■ 8月4日(土)10:20−18:00

開会挨拶・趣旨説明(10:20-10:30)

第1セクション 宗教と日常のくらし(10:30−12:00)
  • 伊賀上菜穂 ソ連農村生活の一断面としての「移動」:ブリヤート共和国ロシア正教古儀式派村のケースより
  • 長島大輔 社会主義ユーゴスラヴィアにおける宗教生活
  • 司会・討論:渡邊日日・高橋沙奈美

昼休み(12:00−13:00)

第2セクション 祝祭と熱狂の日々(13:00−14:30)
  • 宮風耕治 1980年代ロシアSFファンダムの構造と変動
  • 鈴木正美 1960-80年代のジャズ・フェスティバルと聴衆
  • 司会・討論:後藤正憲
コーヒー・ブレイク(14:30−14:45)

第3セクション 中国における共産主義イデオロギーと日常生活(14:45−18:00)
  • 武田雅哉(司会兼) よい子の文化大革命:楽しき革命ごっこの日々(仮)
  • 応雄 映画『千万不要忘記(くれぐれも忘れぬよう)』(1964年)と「道徳的マゾヒズム」:切断としてのイデオロギー
  • 中野徹 英雄の読まれ方:小説『鉄道遊撃隊』の受容について(仮)
  • 中根研一 中国の怪獣〈野人〉と〈水怪〉:現代中国を徘徊する妖怪イメージ
  • (映画上映)
懇親会(18:30−)


■ 8月5日(日) 10:30−17:00

第4セクション 共産圏と異界(10:30−12:00)
  • 塚崎今日子 ソ連時代のアネクドート
  • 柚木かおり ポストスターリン期における組織的な日常娯楽の盛衰:楽器バラライカの事例から
  • 司会・討論:桜間瑛
昼休み(12:00−13:00)

第5セクション 政治の影響下にみる日常生活(13:00−14:30)
  • 鳳英里子 壁面を彩る:ウズベキスタン共和国タシケントのパネル式住宅の装飾事例:装飾モチーフ・技法に見るイデオロギーと文化的嗜好の関係
  • 半谷史郎 フルシチョフ時代の音楽バレエ家の出国と亡命
  • 司会・討論:梅津紀雄・松戸清裕

コーヒー・ブレイク(14:30−14:45)

第6セクション 表象の世界における日常性(14:45−17:00)
  • アレクセイ・パルキン Games of Russian pre-school children in Soviet and post-Soviet periods: comparison
  • 越野剛  ソ連の学校における女の子の物語文化
  • 岩本和久 キラ・ムラ−トヴァの映画と日常生活
  • 司会・討論:望月哲男


コンセプト:

本研究会は、20世紀のソ連を中心とした共産圏のイデオロギー、政策、国際情勢などの巨視的な問題を念頭に置きつつ、そこに生きた人々の視線、等身大の生活に近づいて、その様々な日常生活を分析することによって、共産体制と個人、公と私、イデオロギーとアイデンティティの相関関係を検討することを目指す。

「日常生活」とは急激な変革とは相容れない、連続性・不変性を特徴とする領域であり、それゆえに、個や集団のアイデンティティが体現される重要な場となる。このような日常生活は、ポスト共産主義世界の主要な研究対象のひとつになっている。その研究の軌道をかなり大雑把に辿れば、グラスノスチ以降の自分史・家族史の語りに始まり、その少し後に盛んに議論された「記憶の歴史学」の文脈にも重ねられ、現在は共産圏に生きる主体の意識の問題と絡め合わせて論じられている。

ソ連崩壊前後の日常生活研究は、一枚岩の全体主義的イデオロギーを持った体制=共産社会という神話を完全に破壊した。その根底には、共産社会には様々なアイデンティティを保持しようとした個人や集団の生活空間、「日常生活」があり、それが共産主義体制と対峙する形で存在したという暗黙の了解が存在した。ここから誕生してきたのが「抵抗する主体」の神話である。しかしこの神話もまた、近年の一連のスターリニズム研究が、権力・イデオロギーによって構築される存在としての主体(「人はスターリニズムの外部にいない」)を指摘したことによって、その確実性を失おうとしている。つまり現在の日常生活研究は、「過度な全体主義モデル」を措定することも、それゆえに生まれる「抵抗する主体の神話」を描くことも疑問視する。これらの先行研究にしばしば見られる特徴は、次のようにまとめられる:
  • 対象時期:革命直後〜スターリン期
  • 対象地域:ロシアの都市部(モスクワ、レニングラードなど)
  • ロシア性(個人主義を排し、集団の幸福のために戦う英雄を称えるロシア的な「滅私奉公」の道徳など)の重視
しかし、とりわけ革命の熱狂が過ぎた後の共産圏において、イデオロギーと日常のパラダイムはどのように変化したのだろうか。あるいはロシア的文脈を離れた共産圏での私生活=日常はどのような説明が可能なのだろうか。スターリン批判(1956年)以降の共産圏に分析の重点を置き、かつ地域的な対象をソ連辺境やそれ以外の共産圏にも広げて日常生活を取り上げることで、本研究会は共産圏のイデオロギーと個々のアイデンティティ、公と私の関係を再考することを試みたい。本研究会が特に注目する問題は以下のとおり:
  • 民族・宗教を集団的アイデンティティとする人々の生活と体制の対話と対抗
  • 個人、あるいは集団の文化的嗜好、趣味、娯楽世界とイデオロギーの相関
  • 日常生活の連続性・持続性とそれに与える体制イデオロギーの影響の検討
さらに本研究会では、上記の問題をめぐる討論が、共産圏で展開した日常のあり方の共通点と相違を考えることにも繋がることが期待される。

「共産」体制はどの程度までしたたかだった(/である)のか?したたかだった(/である)のはむしろ「日常」ではないのか?それぞれの研究対象が営んだ日常生活をミクロに捉える視線を集めることで、この大きな問題を複眼的に検討したいと考える。

 2007年6月

 研究会「共産圏の日常生活」報告者募集のお知らせ

*募集は締め切らせていただきました

2007年の8月4日(土)から5日(日)にかけて、スラブ研究センターの科研プロジェクト「スラブ・ユーラシアにおける東西文化の対話と対抗のパラダイム」の一環として、研究会「共産圏の日常生活」が開催されます。研究会の開催にあたり、ただいま報告者を募集しております。

報告言語は基本的に日本語(英語も可)とします。報告者の身分・所属は問いません。ただし、コンセプトに則った報告をお願いしたく存じます。報告者の方には当方より旅費を支給いたします。なお、研究会の日時、場所、コンセプトについては、下記をご参照下さい。

期日が迫っていて恐縮ですが、報告を希望される方は、6月12日(火)までに下記の連絡先までご一報下さいますようお願い申し上げます。

北海道大学文学研究科 高橋沙奈美
 
↑迷惑メール防止のため、GIF画像にて表示しております。



日時:2007年8月4日(土)・5日(日)
場所:北海道大学スラブ研究センター
主催: コンセプト:

本研究会は、20世紀のソ連を中心とした共産圏のイデオロギー、政策、国際情勢などの巨視的な問題を念頭に置きつつ、そこに生きた人々の視線、等身大の生活に近づいて、その様々な日常生活を分析することによって、共産体制と個人、公と私、イデオロギーとアイデンティティの相関関係を検討することを目指す。

「日常生活」とは急激な変革とは相容れない、連続性・不変性を特徴とする領域であり、それゆえに、個や集団のアイデンティティが体現される重要な場となる。このような日常生活は、ポスト共産主義世界の主要な研究対象のひとつになっている。その研究の軌道をかなり大雑把に辿れば、グラスノスチ以降の自分史・家族史の語りに始まり、その少し後に盛んに議論された「記憶の歴史学」の文脈にも重ねられ、現在は共産圏に生きる主体の意識の問題と絡め合わせて論じられている。

ソ連崩壊前後の日常生活研究は、一枚岩の全体主義的イデオロギーを持った体制=共産社会という神話を完全に破壊した。その根底には、共産社会には様々なアイデンティティを保持しようとした個人や集団の生活空間、「日常生活」があり、それが共産主義体制と対峙する形で存在したという暗黙の了解が存在した。ここから誕生してきたのが「抵抗する主体」の神話である。しかしこの神話もまた、近年の一連のスターリニズム研究が、権力・イデオロギーによって構築される存在としての主体(「人はスターリニズムの外部にいない」)を指摘したことによって、その確実性を失おうとしている。つまり現在の日常生活研究は、「過度な全体主義モデル」を措定することも、それゆえに生まれる「抵抗する主体の神話」を描くことも疑問視する。これらの先行研究にしばしば見られる特徴は、次のようにまとめられる:
  • 対象時期:革命直後〜スターリン期
  • 対象地域:ロシアの都市部(モスクワ、レニングラードなど)
  • ロシア性(個人主義を排し、集団の幸福のために戦う英雄を称えるロシア的な「滅私奉公」の道徳など)の重視
しかし、とりわけ革命の熱狂が過ぎた後の共産圏において、イデオロギーと日常のパラダイムはどのように変化したのだろうか。あるいはロシア的文脈を離れた共産圏での私生活=日常はどのような説明が可能なのだろうか。スターリン批判(1956年)以降の共産圏に分析の重点を置き、かつ地域的な対象をソ連辺境やそれ以外の共産圏にも広げて日常生活を取り上げることで、本研究会は共産圏のイデオロギーと個々のアイデンティティ、公と私の関係を再考することを試みたい。本研究会が特に注目する問題は以下のとおり:
  • 民族・宗教を集団的アイデンティティとする人々の生活と体制の対話と対抗
  • 個人、あるいは集団の文化的嗜好、趣味、娯楽世界とイデオロギーの相関
  • 日常生活の連続性・持続性とそれに与える体制イデオロギーの影響の検討
さらに本研究会では、上記の問題をめぐる討論が、共産圏で展開した日常のあり方の共通点と相違を考えることにも繋がることが期待される。

「共産」体制はどの程度までしたたかだった(/である)のか?したたかだった(/である)のはむしろ「日常」ではないのか?それぞれの研究対象が営んだ日常生活をミクロに捉える視線を集めることで、この大きな問題を複眼的に検討したいと考える。
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