2009年度第9回研究会:
 「中東民主化研究班」第4回研究会
 

  日時: 2010年1月19日(火),14:00時から18:30時
 場所: 東京大学東洋文化研究所会第一議室
 報告者・報告題目: Dr.Ahmet T. Kuru (米国サンディエゴ州立大学)

        「ムスリム多数派45カ国における権威主義と民主主義」
 使用語:英語

講演者は、世界的な民主化の傾向にもかかわらず、多くのムスリム多数派諸国においてなぜ権威主義体制が続いているのかを、45カ国のデータをもとに検証した。その結果、まず、これまで主張されていたような、①世俗主義体制が少ないこと、②女性人口比が低いこと(女性の地位が低いことの現れ)③アラブ諸国に権威主義体制が多いこと、という理由は成り立たないことがわかった。むしろ、④石油・ガス資源による国家収入が国民の国家依存を生んでいること、⑤権威体制維持ないし民主化においては地域内での協調や連動が起きることがより重要な理由であるとことを示した。質疑応答では民主化の定義や政治的安定、経済発展との関係が取り上げられた。

                                            (文責: 間 寧)



                        NIHU Program: ISLAMIC AREA STUDIES
                          IAS Center at the University of Tokyo (TIAS)
                                            
GROUP2
  Structural Change in Middle East Politics