中地 義和

 

1.略歴

 1976年 3月   東京大学教養学科(フランスの文化と社会)卒業

 1979年 3月   同   大学院人文科学研究科修士課程修了(仏語仏文学)

 1982年10月  パリ第三大学東洋語東洋文明研究所講師(~ '83年9月)

 1985年12月  同     第三期課程博士(フランス文学・19世紀部門)

 1986年 3月   東京大学大学院人文科学研究科博士課程(仏語仏文学)単位取得のうえ退学

 1986年 4月   同   教養学部助手

 1988年 4月   同       助教授

 1992年 4月   同   文学部助教授

 1995年 4月   同   大学院人文社会系研究科助教授

 1996年 2月   同              教授、現在にいたる

 

2.研究活動

a 専門分野 フランス近代詩、フランス現代文学の諸相

 b 研究課題 

フランス近代詩とその文化的ファクターの関係が主な研究対象。2003年5月に本学で開催したボードレール国際コロックの論集がまとまり、フランスで刊行された。2008-09年度はまた、ランボーの散文作品『地獄の季節』が、フランスで2009-10年度「教員資格(アグレガシオン)」試験科目の一つとなったのに伴い、いくつかの論集や国際研究集会に招聘され、難解で知られるこの作品の新たな読み方、理解の更新に寄与すべく努めた。その作業は2010年度以降も継続中で、新たな論考を二本準備している。

科学研究費補助金基盤研究(B)の研究課題「旅行記と文学創造」(2007-09年度)に関連して、2008年10月に本学でフランス、スイスから招待した研究者を交えて「旅行記から文学作品へ」と題する研究集会を開催、以後、ルネサンス期から現代にいたる旅と文学との関係の変遷をたどる作業を継続した(その成果は2010年9月に編まれた論文集にまとめられた)。

現代文学における「旅」に関連して、2008年度ノーベル文学賞受賞作家ル・クレジオにとっての旅の重要性を考察する試みを行ない、二つの発表を行なった。また、2009年11月には同氏を本学キャンパスに招待し公開対談を開催し、会場に収まりきれないほどの聴衆が参集する盛会となった。

 c 主要業績

(1)編著書 

Baudelaire et les formes poetiques, La Licorne, no 83, Presses universitaires de Rennes, 2008, 212p.

(2)共著  

Rimbaud, l’invisible et l’inoui. Poesies, Une saison en enfer (1869-1873), ouvrage coordonne par  Arnaud Bernadet, CNED - Presses universitaires de France, 2009, pp.120-140 / 210.

(3)論文

Sur la « fatalite du bonheur », Parade sauvage (numero special, hommage a Steve Murphy)、Musée-Bibliothèque Charleville, 2008, pp.586-595、

« Voix des ancêtres, voix de soi : le cycle mauricien des romans de Le Clezio », La Voix. Hommage a Pierre Brunel, dir. par Daniele Chauvin, Presses de l’Universite de Paris-Sorbonne、2009, pp.283-294.

« Rimbaud et les vers libres de La Vogue », Le Vers libre dans tous ses états. Histoire et poétique d’une forme (1886-1914), sous la direction de Catherine Boschian-Campaner, L’Harmattan, 2009, p.33-45.

« Les “voix instructives” dans les poèmes de 1872 », Europe (numéro consacré à Rimbaud), octobre 2009, p.130-138.

« Les lignes de force de “Nuit de l’enfer” », Rimbaud. Des Poésies à la Saison, études réunies par André Guyaux, Classiques Garnier, 2009, p.245-263.

(4)翻訳

『ロラン・バルトの遺産』(エリック・マルティ、アントワーヌ・コンパニョン、フィリップ・ロジェ著)、みすず書房、2008 年(共訳)

『黄金探索者』(ル・クレジオ著)、「世界文学全集」(池澤夏樹編)II-9、河出書房新社、2009年

(5)書評

「Masao Suzuki, J.-M.G. Le Clézio. Évolution spirituelle et litteraire. Par dela l’Occident moderne, L’Harmattan、2007」、『Cahier』(日本フランス語フランス文学会)No 4、pp.23-25、2009年9月

  (6)学会発表、ラウンド・テーブルなど

« Voix des ancetres, voix de soi : le cycle mauricien des romans de Le Clezio », La Voix. Hommage a Pierre Brunel(ピエール・ブリュネル教授退官記念国際コロック), Université de Paris - Sorbonne, 2008.6.7

« Voyage à Rodrigues ou la double quête de Le Clezio »,科学研究費補助金による基盤研究(B)「旅行記と文学創造」の一環としての国際コロック « Du recit du voyage à l’œuvre littéraire »での発表、東京大学大学院人文社会系研究科、2008.10.16

« L’Avenir de la culture francaise au Japon »、日本フランス語フランス文学会春季大会でのラウンド・テーブルでの報告、中央大学、2009.5.24

« Une quête nommée fiction (フィクションという探求)»、2008年度ノーベル文学賞受賞作家ル・クレジオ氏との公開対談、東京大学大学院人文社会系研究科、2009.11.29

« Les lignes de force de “Nuit de l’enfer” », Rimbaud. Des Poésies à la Saison(教職資格試験候補者向け国際コロック), Université de Paris - Sorbonne, 2009.12.12

 

3.主な社会活動 

  (1)他機関での講義等

ブリヂストン美術館土曜講座「現代性とメランコリー――変容するパリのボードレール」2008.11.1

東京外国語大学講演「ル・クレジオ――フランスからの出発」、2008.12.11

国際基督教大学講演「ル・クレジオの世界」、2009.6.3

  (2) 学外組織委員

日本学術振興会・学術システム研究センター主任研究員、2008.4~2010.3