1.略歴

1985年3月 静岡県静岡聖光学院高等学校卒業
1985年4月 東京大学教養学部文科三類入学
1989年3月 同文学部英語英米文学科専修課程卒業
1989年4月 東京大学大学院人文科学研究科(英語英米文学専攻)入学
1992年3月 同修士課程修了・修士(文学)
1993年10月 連合王国ケンブリッジ大学大学院博士課程入学(英米文学専攻)
1997年5月 同博士課程修了 博士号取得(文学)
タイトル:‘Wallace Stevens and the Aesthetic of Boredom’
1992年4月 東京大学文学部英語英米文学科助手
1993年4月 帝京大学文学部助手
1997年4月 帝京大学文学部専任講師
2001年4月 東京大学大学院人文社会系研究科助教授

2.主な研究活動

a 専門分野 と b 研究課題

英語圏の詩、とくに20世紀におけるイギリスやアメリカの詩の研究を中心とする。個々の詩作品の緻密な解釈と、作品を作品たらしめる力学の解明に向けた努力を研究の中心としつつ、同時に、「なぜ詩でなければならないか?」という素朴な疑問との取り組みをも新たな課題とする。詩を自足的なジャンルとみなすのではなく、「詩的であること」を絵画・舞台芸術、スポーツ、インターネット空間などとの関係でとらえることもテーマとする。

c 研究業績

(1) 著書

共著、「「ウルフの不まじめさ」(『転回するモダン』遠藤不比人ほか編、27-50所収)」、研究社、2008.7

訳書、「フランク・オコナー短編集」、岩波書店、2008.9

単著、「スローモーション考 ― 残像に秘められた文化」、南雲堂、2008.11

(2)論文

「西脇順三郎の英文学度」、英語青年、2008.1

「出だし① ― レイモンド・カーヴァー「大聖堂」(英語文章読本)」、英語青年、2008年4月号、37-41頁、2008.4

「出だし② ― フランク・オコナー「ある独身者のお話」(英語文章読本)」、英語青年、2008年5月号、97-101頁、2008.5

「小さく言う ― フィリップ・ラーキン『冬の少女』(英語文章読本)」、英語青年、2008.年6月号、168-72頁、2008.6

「強さ ― ジョージ・エリオット『ダニエル・デロンダ』」、英語青年、2008年7月号、221-225頁、2008.7

「スピード ― ドリス・レッシング『黄金のノート』」、英語青年、2008年8月号、278-282頁、2008.8

「カッコ ― エリザベス・ギャスケル『クランフォード』」、英語青年、2008年9月号、333-337頁、2008.9

「Reticence against the Plot: the Meaning of "IS" in Wallace Stevens's "Thirteen Ways of Looking at a Blackbird"」、POETICA、69 (Spring 2008)、pp.93-112、2008.10

「イタリック体 ― ヘンリー・ジェイムズ『黄金の杯』」、英語青年、2008年10月、396-400頁、2008.10

「カズオ・イシグロの長電話 ― 『私を離さないで』で気になること」、水声通信、9.10月合併号、70-75頁、2008.11

「丁寧 ― J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』」、英語青年、2008年11月号、449-453頁、2008.11

「眠さ ― ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』」、英語青年、2008年12月号、524-528頁、2008.12

「まじめさ ― ウィラ・キャザー『私のアントニア』」、英語青年、2009年1月号、577-581頁、2009.1

「箇条書き ― バーナード・マラマッド「魔法の樽」」、英語青年、2009年2月号、634-638頁、2009.2

「美しさ ― メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』」、英語青年、2009年3月号、2009.3

「形容詞 ― ジョン・アップダイク「殺す」」、ウエブ英語青年、2009年 創刊準備号、13-31頁、2009.3

「no sooner ...than 構文 ― ヘンリー・フィールディング『トム・ジョーンズ』(上)」、「ウエブ英語青年」、2009年4月号、22-33頁、2009.4

「no sooner ...than 構文 ― ヘンリー・フィールディング『トム・ジョーンズ』(下)」、ウエブ英語青年、2009年5月号、2-7頁、2009.5

「軸足 ― ウィリアム・フォークナー『アブサロム、アブサロム!』(上)」、ウエブ英語青年、2009年6月号、5-13頁、2009.6

「大江健三郎が読めない人のために ― 『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』をめぐって」、國文學 解釈と教材の研究、6月臨時増刊号、146-53頁、2009.6

「軸足 ― ウィリアム・フォークナー『アブサロム、アブサロム!』(下)」、ウエブ英語青年、2009年7月号、5-20頁、2009.7

「アイルランド的 ― ジェラルド・ドノバン「朝、泳ぐ者たち」(上)」、ウエブ英語青年、2009年9月号、6-14頁、2009.9

「アイルランド的 ― ジェラルド・ドノバン『朝、泳ぐ者たち』(下)」、ウエブ英語青年、2009年10月号、5-13頁、2009.10

「主人公 ― F・スコット・フィッツジェラルド『ザ・グレイト・ギャツビィ』(上)」、ウエブ英語青年、2009年11月号、5-13頁、2009.11

「主人公 ― F・スコット・フィッツジェラルド『ザ・グレイト・ギャツビィ』(下)」、ウエブ英語青年、2009年12月号、5-16頁、2009.12

(3)書評

「小山敏夫『ウィリアム・フォークナーの詩の世界』」、学術論文誌、『フォークナー』10号(2008年)、171-174頁、2008.4

「青山七恵『かけら』」、新潮社、一般雑誌、『文學界』、2009年12月号、286-287頁、2009

「古井由吉『人生の色気』」、新潮社、その他、『産経新聞』、2009年12月20日、2009

「古井由吉『漱石の漢詩を読む』」、岩波書店、2008.12、一般雑誌、『文學界』、2009年4月号、256-257頁、2009.4

「宮本輝『骸骨ビルの庭(上・下)』」、講談社、一般雑誌、『文學界』、2009年9月号、270-271頁、2009.9

「西村賢太『瘡瘢旅行』」、講談社、一般雑誌、『群像』、2009年10月号、320-321頁、2009.10

(4)解説

イギリス文学の現況と翻訳・研究 2007、『文藝年鑑 2008』、2008年度、78-81頁、2008.6

(5)啓蒙

「ブロードウェイ通信 ― 「ヒッチコックの『39夜』」」、一般雑誌、『悲劇喜劇』、2009年3月号、64-67頁、2009.3

(6)学会発表

「『息』の血統 ― 高村光太郎の駝鳥」、日本英文学会全国大会シンポジウム「ホイットマンの親戚」、広島大学、2008.5.25

「On Slow Motion -- An Approach to the Art of Painting, Cartoon and Poetry」、The Todai-Yale Initiative Lecture Series、Yale University、2008.11.7

3.主な社会活動

(1)他機関での講義等

慶應義塾大学非常勤講師、2008.4~2008.9

広島大学非常勤講師、2008.7~2008.8

東北大学非常勤講師、2008.7