小田部 胤久

 

1.略歴

 1977年3月  東京教育大学附属高等学校卒業

 1977年4月  東京大学教養学部文科3類入学

 1981年3月  東京大学文学部第一類(美学芸術学専修課程)卒業

 1981年4月  東京大学大学院人文科学研究科(美学芸術学専門課程)修士課程入学

 1984年3月  東京大学大学院人文科学研究科(美学芸術学専門課程)修士課程修了

 1984年4月  東京大学大学院人文科学研究科(美学芸術学専門課程)博士課程進学

 1988年9月  東京大学大学院人文科学研究科(美学芸術学専門課程)博士課程単位取得退学

(その間 1987年10月~1988年9月 DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてハンブルク大学に留学)

 1992年10月  東京大学大学院人文科学研究科において博士(文学)取得

1988年10月  神戸大学助教授,文学部(哲学科芸術学専攻課程)
 (その間 1990年10月~1991年8月 ハンブルク大学で研究)
 1993年10月~ 神戸大学大学院文化学(博士課程)兼担
 1996年4月  東京大学大学院人文社会系研究科(美学芸術学専門課程)助教授
 (その間 1999年6月~2000年9月 および 2005年5月~7月 アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨学生としてハンブルクで研究)
 2007年4月  東京大学大学院人文科学研究科(美学芸術学専門課程)教授

 

2.主な研究活動

 a 専門分野 

 美学・芸術学の基本概念の研究,18世紀から19世紀にかけてのドイツ語圏を中心とする美学理論の研究、および20世紀前半におけるドイツと日本の美学交渉史の研究

 b 研究課題

第一に、2001年に公刊した『芸術の逆説――近代美学の成立』(東京大学出版会)の姉妹編として、『芸術の条件――近代美学の境界』を2006年初旬に著した。これは、「近代美学」が自律化する際にその外部へと排除したものを主題化し、美学の内と外との関係を問う試論である。

第二に、2006年より美学史研究の一環として、西洋美学の基礎概念18を選んで、その影響作用史を考慮しつつ歴史的に再構成し、現代における美学の可能性を探る作業に携わっている。
第三に、昨今の「間文化性」への関心の増大に応じつつ、19世紀末から20世紀前半における日本の西洋美学の受容を「間文化性」の問題として扱う可能性を探っている。

 c 主要研究業績

 (1)著書

単著、「西洋美学史」、東京大学出版会、2009.5

 (2)論文

「Der Begriff des Fragments in Friedrich Schlegels Aesthetik」、Leben und Geschichte. Studien zur deutschen Geistesgeschichte des 19. und 20. Jahrhunderts.、Lothar Knatz, Nobuyuki Kobayashi und Takao Tsunekawa (Hrsg.)、pp.57-68、2008.1

「「移行」論としての『判断力批判』――「美学」の内と外をめぐって――」、『カント哲学のアクチュアリティー――哲学の原点を求めて』、坂部恵・佐藤康邦編、88-119頁、2008.1

「M. P. G. de Chabanon et J. A. Hiller : les Observations sur la musique en Allemagne (1781)」、Musicorum 2007-2008、pp.291-311、2008.3

「Die Idee von Europa - eine neue Mythologie」、19世紀学研究、1、pp.112-121、2008.3

「Soetsu Yanagis Mingei-Bewegung im Hinblick auf die Interkulturalitat」、JTLA、vol. 33、2008.3

「「東方美学」的可能性――柳宗悦的「民芸」理論」、『湖北大学学報』哲学社会科学版、Vol. 35, No. 5、60-63頁、2008.5

「日本の美学確立期における東西交渉史――東洋的芸術をめぐる岡倉天心・和辻哲郎・大西克礼――일본의 미학 확립기에 있어서 동서교섭사(東西交渉史) ―동양적 예술을 중심으로 본 오카쿠라 텐신・와 > 츠지 테츠로・오오니시 요시노리―(辛那炅訳)」、『美學・藝術學研究』、第27輯、197-265頁、2008.6

「To What Extent Are Japanese Aesthetics Asian? On the Self-Images of Modern Japan」、XVIIth International Congress of Aesthetics. Congress Book 1. Panels, Plenaries, Artists’ Presentation, Ancara、pp.103-108、2008.7

「ロマン主義における「ヨーロッパ」の理念」、『シェリング年報』、第16号、9-15頁、2008.9

「Making a Case for a Cultural Exchange of Aesthetics between Europe and Japan: The Three Stages of Cultural Globalization」、The Journal of Asian Arts and Aesthetics、2、7-14頁、2009

「Die Idee der "inneren Form" und ihre Transformation」、Prolegomena、8/1、5-21頁、2009

「木村素衞の文化論によせて」、美学芸術学研究、27、2009.3

「Friedrich Schlegel and the Idea of Fragment: A Contribution to Romantic Aesthetics」、Aesthetics, ed. by the Japanese Society for Aesthetics、13、pp.59-68、2009.3

「「世界的潮流」のなかの日本の芸術――和辻哲郎『古寺巡礼』の文明論に寄せて」、哲学と文明、2、74-86頁、2009.10

(3)書評

「田中秀隆『近代茶道の歴史社会学』」、一般雑誌、『週刊読書人』、2月22日号、3頁、2008.2

「米澤有恒『カントの函』」、一般雑誌、『週間読書人』、1月22日号、4頁、2010.1

 (4)学会発表

「"Kata" als Habitus. Zur Theorie und Praxis des "Mingei" bei Soetsu Yanagi」、Humboldt-Kolleg Rikkyo 2008、2008.3.14

「「美学から見た日独交渉史――グローバル化の三段階」」、「グローバル社会における日独文化」における報告,DAAD東京事務所開設30周年記念行事、2008.5.31

「The Three Stages of Cultural Globalization: Making a Case for a Cultural Exchange of Aesthetics between Europe and Japan」、The 6th International Conference of the Asian Society of Art、Taipei、2008.12.18

「Die Idee der "inneren Form" und ihre Transformation」、Aisthesis und Aesthetik. Journe d'etudes internationale、Ecole Normale Superieure, Paris、2009.5.7

「Die Rolle des Korpers im Selbstbewusstsein. Ein Aspekt der japanischen Asthetik」、Kulturelle Identitat und Selbstbild.、Museum Weserburg Bremen、2009.7.10

「Soetsu Yanagis Theorie der Volkskunst im Hinblick auf die Interkulturalitat」、Identitat - Differenz, Selbstheit - Fremdheit. Gesellschaft fur Interkulturelle Philosophie、Universitat Wurzburg、2009.7.26

「歴史家としてのヴィンケルマン――バロックと古典主義の交錯するところ」、19世紀学学会主催シンポジウム「近代とミュージアムの成立」、2010.1.9

 

3.主な社会活動

(1)他機関での講義等

早稲田大学大学院非常勤講師、2009.10~

早稲田大学文化構想学部非常勤講師、2009.10~

九州大学大学院芸術工学研究院非常勤講師、2009.10~

(2)学会

「美学会」、役員・委員、委員、2008.4~

「日本シェリング協会」、役員・委員、2008.4~

「日本18世紀学会」、役員・委員、2008.4~、代表幹事(2008.4~2009.6)

「国際美学連盟委員」、役員・委員、日本美学会派遣委員、2008.4~2010.8