渡辺 裕

 

1.略歴 

 1972年3月  千葉県立千葉高校卒業

 1977年3月  東京大学文学部第1類(美学芸術学専修課程)卒業

 1980年3月  東京大学大学院人文科学研究科修士課程(美学芸術学)修了

 1983年7月  東京大学大学院人文科学研究科博士課程(美学芸術学)単位取得退学

 1983年7月  東京大学文学部助手(美学芸術学)

 1986年4月  玉川大学文学部専任講師(芸術学科)

 1991年4月  玉川大学文学部助教授

 1992年4月  大阪大学文学部助教授(音楽学)

 1996年4月  東京大学大学院人文社会系研究科助教授(美学芸術学)

 2001年7月  博士(文学)学位取得(東京大学)

 2002年1月  東京大学大学院人文社会系研究科教授

 

2.研究活動

 a 専門分野

 音楽文化論、音楽社会史

 b 研究課題

 音楽文化の伝承、受容、流用にかかわるプロセスとメカニズムを歴史研究によって解明することを課題としている。これまで、西洋芸術音楽の「近代化」とテクノロジー、西洋芸術音楽における演奏伝統の形成とその伝承メカニズム、日本近代の音楽文化におけるメディアや言説といったテーマを取り上げてきた。

 ここ数年は、場所の表象や記憶の生成・変容のメカニズムやそれに関わる多様な文化的コンテクストの相互作用を解明し、その中で芸術作品や美的体験の果たす役割を考えることを課題としている。作品体験と現実の都市の表象とを媒介する場としての文学散歩、映画のロケ地巡りといった営みの考察、廃墟趣味や路上観察の見直し等の試みを進めており、近年の「視覚文化論」、「聴覚文化論」などの進展とも連動しながら、狭義の「芸術」の枠組みにとらわれない「文化資源」という観点から、観光、保存・活用といった問題系をも取り込む展開を目指している。

 c 主要研究業績

 (1)論文

「戦後体制と「国民文化」―宝塚歌劇の「日本民俗舞踊シリーズ」とその周辺―」、美学芸術学研究、26、159-202頁、2008.3

「寮歌の「戦後史」―日本寮歌祭と北大恵迪寮におけるその伝承の文化資源学的考察―」、美学芸術学研究、27、57-94頁、2009.3

「Building the body and mind of Japanese “Nationals”: Modern history of “Song (shoka)” in Japan」、International Yearbook of Aesthetics、13、189-208頁、2009.10

 (2)解説

「歌は世につれ、世は歌につれ」、一般雑誌、『アステイオン』、68、2008.5

「わかりやすい」話の陥穽?CDが売れないのは「不法ダビング」横行のため?、一般雑誌、『アステイオン』、69、2008.11

バナナの叩き売りの口上はいかにして「芸術」になったか、一般雑誌、『大航海』、70、86-93頁、2009.3

レクイエムは音楽? 典礼?、一般雑誌、『アステイオン』、70、202-205頁、2009.5

県歌《信濃の国》にみる「中央」と「地方」、一般雑誌、『アステイオン』、71、132-135頁、2009.11

 (3)マスコミ

新聞、「考える耳」、毎日新聞夕刊、2008.4.17 〜2010.3.16

 (4)学会発表

「日本近代のなかの宝塚歌劇」、国際シンポジウム「戦間期(1918-1938)大阪の音楽と近代」、国際日本文化研究センター、2008.12.6

 

3.主な社会活動

 (1) 他機関での講義

「‘文化’資源としての炭鉱 1」(第68回Cafe Talk + Tadashi KAWAMATA、目黒区美術館)、ヒルサイドプラザ、2009.7.29

 (2)学会

「日本音楽学会」、役員・委員、参事、2007.4~

「文化資源学会」、一般会員、2004.4~

「美学会」、役員・委員、委員、1998.10~