准教授  髙橋 晃一  (インド哲学仏教学研究室)

所属
  • 【思想文化学科】インド哲学仏教学専修課程
  • 【アジア文化研究専攻】インド文学・インド哲学・仏教学専門分野

インドの大乗仏教の一学派である瑜伽行派の思想形成の過程について研究している。五世紀頃に成立した瑜伽行派は、外界の対象の実在性を否定し、すべては認識の表象に過ぎないことを主張したことから唯識学派とも呼ばれている。しかし、一方では布施波羅蜜に始まる六波羅蜜の菩薩行を重視しており、衆生救済を念頭においた実践倫理としての側面も見せている。外界の存在を否定する唯識という哲学的なものの見方と、他人との関わりにおいて成り立つ菩薩行の実践の間には、どのような関係を見出すことができるのか。この問題は、瑜伽行派の思想が大乗仏教としてどのような意義をもっていたのか、と言い換えることができる。こうした瑜伽行派の存在意義を、文献の精査に基づいて明らかにすることを目指している。主な著作には、『『菩薩地』「真実義品」から「摂決択分中菩薩地」への思想展開 ― vastu 概念を中心として ― 』』(山喜房佛書林、2005年)や、『唯識と瑜伽行』(シリーズ大乗仏教第7巻、春秋社、2012年)の第3章「初期瑜伽行派の思想 ―『瑜伽師地論』を中心に ― 」などがある。

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