2 掲載資料について
(1)常呂実習施設所蔵資料について
概要
1967年に常呂実習施設附属の資料館として建設された東京大学大学院人文社会系研究科附属常呂資料陳列館には、60年以上にわたる常呂川下流域の遺跡発掘調査で出土した考古遺物を中心に、約160,000点の資料が収蔵されている。これらの資料には北海道の考古学史において重要な役割を果たしてきたものも多く、そのような資料を中心に約840点が資料陳列館で展示公開されている。本サイトに掲載した資料も、現在、ほとんどのものが同館の常設展にて公開されている。
資料の報告書と解説文の引用文献について
本サイトに掲載した資料については、全点、発掘報告書などですでに報告がなされており、対応する文献の図版番号等を各資料の「報告書」の項に掲載した。報告書及び解説文に引用した文献の目録を以下に記す(刊行年順)。
- 駒井和愛編 1963『オホーツク海沿岸・知床半島の遺跡 上巻』東京大学文学部
- 加藤泰男 1963「青森県八戸市発見の後北式注口土器」考古学雑誌49-1
- 駒井和愛編 1964『オホーツク海沿岸・知床半島の遺跡 下巻』東京大学文学部
- 藤本強 1966「オホーツク土器について」考古学雑誌51-4
- 東京大学文学部考古学研究室編1972『常呂』東京大学文学部
- 藤本強 1972「常呂川下流域の擦文土器について」『常呂』東京大学文学部
- 菊池徹夫 1972「トビニタイ土器群について」『常呂』東京大学文学部
- 藤本強編 1976『トコロチャシ南尾根遺跡』北海道常呂町
- 藤本強・宇田川洋 1977『岐阜第二遺跡』北海道常呂町
- 東京大学文学部考古学研究室・常呂実習施設編 1977『岐阜第三遺跡』東京大学文学部
- 東京大学文学部考古学研究室・常呂実習施設編 1980『ライトコロ川口遺跡』東京大学文学部
- 宇田川洋 1980「擦文文化」『北海道考古学講座』みやま書房
- 藤本強・宇田川洋編 1982『岐阜第二遺跡 −1981年度−』北海道常呂町
- 東京大学文学部考古学研究室・常呂実習施設編 1985『栄浦第一遺跡』東京大学文学部
- 武田修 1998「北海道常呂川河口遺跡出土の平底押型文土器について」『北方の考古学』野村崇先生還暦記念論集刊行会
- 東京大学文学部考古学研究室・常呂実習施設編 2001『トコロチャシ跡遺跡』東京大学大学院人文社会系研究科
- 熊木俊朗 2000「青森県八戸市出土『北大式』注口土器の再紹介」北方探求2
- 宇田川洋・熊木俊朗編 2003『居住形態と集落構造から見たオホーツク文化の考古学的研究』東京大学大学院人文社会系研究科
- 東京大学文学部考古学研究室・常呂実習施設編 2012『トコロチャシ跡遺跡オホーツク地点』東京大学大学院人文社会系研究科
- 福田正宏・熊木俊朗・國木田大・大貫静夫 2015「トコロ14類土器とトコロ13類土器の再検討」『日本列島北辺域における新石器/縄文化のプロセスに関する考古学的研究 −湧別市川遺跡の研究−』東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻・人文社会系研究科附属北海文化研究常呂実習施設
- 東京大学文学部考古学研究室・常呂実習施設編 2015『トコロチャシ跡遺跡群(史跡常呂遺跡)整備に伴う発掘調査報告書』東京大学大学院人文社会系研究科・北見市教育委員会
- 熊木俊朗編 2016『擦文文化期における環オホーツク海地域の交流と変動 −大島2遺跡の研究(1)−』東京大学常呂実習施設研究報告第14集
- 熊木俊朗・福田正宏・國木田大 2017「鈴谷式土器とその年代」国立歴史民俗博物館研究報告202
(2)北見市教育委員会所蔵資料について
概要
旧・常呂町、及び合併後の北見市が常呂地域で遺跡の調査を実施した際の出土資料は「北見市ところ遺跡の森」に収蔵されている。「北見市ところ遺跡の森」は国指定史跡「常呂遺跡」の一部を整備するとともに、「ところ遺跡の館」・「ところ埋蔵文化財センター」等の展示・収蔵のための施設が置かれている。
所蔵資料の中核を成すのは常呂川河口遺跡の出土資料である。これには縄文・続縄文時代の墓坑群の出土品やオホーツク文化の竪穴住居跡における一括性の高い遺物群などが含まれ、北海道東部の先史文化を解明する上で重要な資料群として知られている。所蔵資料のうち主要なものは「ところ遺跡の館」にて常設展示されている。
資料の報告書と解説文の引用文献について
本サイトに掲載した資料については、一部を除き発掘報告書などですでに報告がなされており、対応する文献の図版番号等を各資料の「報告書」の項に掲載した。報告書及び解説文に引用した文献の目録を以下に記す(刊行年順)。
- 常呂町教育委員会1995『栄浦第二・第一遺跡:道々サロマ湖公園線緊急地方道路整備事業に伴う発掘調査報告書』常呂町
- 常呂町教育委員会1996『常呂川河口遺跡(1):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』常呂町
- 常呂町教育委員会2000『常呂川河口遺跡(2):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』常呂町
- 常呂町教育委員会2002『常呂川河口遺跡(3):常呂川河口右岸掘削護岸工事に係る発掘調査報告書』常呂町
- 常呂町教育委員会2004『常呂川河口遺跡(4):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』常呂町
- 常呂町教育委員会2005『常呂川河口遺跡(5):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』常呂町
- 常呂町教育委員会2006『常呂川河口遺跡(6):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』常呂町
- 北見市教育委員会2007『常呂川河口遺跡(7):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』北見市
- 北見市教育委員会2008『常呂川河口遺跡(8):常呂川河口右岸掘削護岸工事に伴う発掘調査報告書』北見市
(3)本サイトの制作
本サイトの制作は以下の者が担当した。
- 資料写真撮影
- 熊木俊朗(常呂実習施設所蔵資料 掲載No.1〜60)
- 佐藤雅彦[(有)写真事務所クリーク](北見市教育委員会所蔵資料 掲載No.K01〜K24・常呂実習施設所蔵資料 掲載No.61)
- 解説文執筆
- 夏木大吾(常呂実習施設所蔵資料 掲載No.1〜2)
- 熊木俊朗(常呂実習施設所蔵資料 掲載No.3〜61)
- 中村雄紀(北見市教育委員会所蔵資料 掲載No.K01〜K24)
- メタデータ編集
- 熊木俊朗(常呂実習施設所蔵資料 掲載No.1〜61)
- 中村雄紀(北見市教育委員会所蔵資料 掲載No.K01〜K24)
- 制作協力
- 萩野はな・福田正宏・鈴木舞・北見市教育委員会