実施日:2018年2月10日(土)~2018年2月23日(金)

【プログラムの概要】

2018年2月10日(土)~2月23日(金)の14日間、東京大学文学部と英国のセインズベリー日本藝術研究所の連携により学部教育の総合的改革に係る部局別改革プランの一環として、平成29年度「文学部冬期特別プログラム」を考古学や文化遺産の各分野を中心に実施しました。

このプログラムには、応募者の中から選抜された東京大学文学部、教養学部及び理学部の学生5名と、セインズベリー日本藝術研究所から選抜された英国大学の派遣学生5名の計 10名が参加しました。

プログラムの「前半の部」ではロンドン及びイングランド南西部(2月10日(土)~2月15日(木))において、プログラム「後半の部」ではノリッチおよびノーフォーク州各地(2月16日(金)~2月23日(金))において博物館・美術館等での見学実習、史跡等や歴史的都市の見学が実施されました。

その都度、関係者から詳細な説明を受け、歴史的背景や文化遺産の学術的・社会的価値について学ぶことが出来ました。また、参加学生は、英国・欧州の学生と食事と宿泊を共にしながら親交を深めることが出来ました。

【前半の部】

2月10日(土)~2月15日(木)の「前半の部(6日間)」では、主にロンドンに滞在しながら、同市の歴史文化遺産の多様性の理解に努めました。その後、数日をかけて様々な博物館、史跡などを見て回りましたが、大英博物館では学芸員が応接してくれ、普段は目にすることのできない貴重な遺物を直接手に取りながら学習することが出来ました。また、バスを使い一泊二日でイングランド南西部の歴史文化遺産を訪問しました。

博物館・美術館での見学自習においては、各館における多種多様な展示方法を学び、学芸員との議論を通じて、その意図や方針等をその都度確認し、知見を広げることが出来ました。

【後半の部】

2月16日(金)~2月23日(金)の「後半の部(8日間)」では、拠点をノリッチに移して、ノーフォーク州の歴史文化遺産について学習しました。

初日にはセインズベリー日本藝術研究所を訪問した後、州都ノリッチを含めたノーフォーク州の歴史的環境を現地訪問しながら学ぶことが出来ました。セインズベリー日本藝術研究所では歴史遺産に関する講義の受講や、グループ討論によるレポート作成を行い、また、前半の部で感じた意見等を発表して交流を深めました。ノーフォーク州歴史環境事業本部を訪問した際には、槍、弓矢等の使用体験をし、実験考古学について学びました。

プログラム期間中には歴史文化遺産に関するイベントへ参加する機会もあり、ブレックランドは、長野県長和町と、遺跡を中心とした国際交流を行っており、それらに関連した展示や活動等についても説明を受け、日本と英国の文化交流の一端を垣間見るよい機会となりました。

このような様々な体験によって、本学とセインズベリー日本藝術研究所の学生との交流も深まり、非常に有意義なプログラムとなりました。

ロンドン塔にて集合写真(前半の部)
ノリッチ大聖堂での解説風景(後半の部)
ノーフォーク州歴史環境事業本部での実習(後半の部)