オープンキャンパス2007 模擬講義の内容について 2007年7月9日


8月1日に開催されるオープンキャンパスでの模擬講義の題目が決定いたしました。
※今年度の申込み期間はすでに終了しています。多数の申込みありがとうございました。

模擬講義A「運と運命」
講師:逸身喜一郎教授(西洋古典学)
時間:10:30~-11:30
運と運命は違います。運は偶然。運命は必然。運も実力のうち、しかるに運命は変えられない、人が必ず死ぬように。運のいい奴はとんとん拍子で事がはこぶ。とはいえ悪運(偶然)と思っていてもそれが積み重なりはじめると、どこかで必然(運命)と感じられるようになりはしませんか?
古代ギリシャ人やローマ人の書物から思考回路をさぐります。
●講師紹介:いつみ・きいちろう 1946年生まれ。ギリシャ語・ラテン語で書かれた作品のうち、とくに叙事詩や悲劇といった韻文について研究している。著書に『ギリシャ・ローマ文学』(放送大学教育振興会)『ラテン語のはなし』(大修館書店)など。


模擬講義B「美術史学入門講義 小便小僧の図像学」
講師:秋山 聰准教授(美術史学)
時間:12:00~13:00
小便小僧と言えば、誰しもがブリュッセルの噴水彫刻を思い浮かべるでしょう。しかし、実はその源流は古代にまで遡るモティーフで、とりわけルネサンス期には優れた美術家たちが様々な小便小僧を制作しています。本講義では様々な図像をご覧にいれつつ、西洋美術史の研究方法の一端をご紹介しようと思います。
●講師紹介:あきやま・あきら 1962年神戸市生まれ。ドイツ語圏を中心とした西洋中近世美術史が専門。主著に『デューラーと名声』(中央公論美術出版)、共著に『旅を糧にする芸術家』(三元社)、『西洋美術館』(小学館)など、他に雑誌『西洋美術研究』(三元社)や『SPAZIO』(Web版)等に論文適当数あり。第二回日本学術振興会賞(2005年度)


模擬講義C「甘さについてのお話」
講師:松永澄夫教授(哲学)
時間:13:30~14:30
哲学は難しい、堅苦しい、渋い、というイメージがあるだろう。
甘いという経験(甘さを味わう経験)を材料にしよう。誰もが、甘いのは大好き。甘さの経験から広がる多様で広大な世界を見通す。どのように広がるか、発見する。広がり方を注意深く見る。問題の発見仕方。位置関係をはっきりさせる。
どんなことから出発しても、哲学へ入ってゆける。行きつく課題は一つになる。このことを納得してもらう。
●講師紹介:まつなが・すみお 1947年生まれ。著書に『音の経験―言葉はどのようにして可能となるのか―』『言葉の力』『食を料理する―哲学的考察―』(東信堂)、『知覚する私・理解する私』(勁草書房)、編共著に『私というものの成立』(勁草書房)、『環境―安全という価値は・・・』『環境―設計の思想』(東信堂)、共編・共著に『フランス哲学・思想事典』(弘文堂)、がある。『哲学の歴史』(中央公論新社)の編集委員。


模擬講義D「ハングルとは何か? 少しだけ言語学入門も兼ねて」
講師:福井玲准教授(韓国朝鮮文化)
時間:15:00~16:00
ハングルという言葉を聞いたことはありますか?日本にもっとも近い隣国である韓国の言葉のことだと思われていることが多いのですが、正確に言うとちょっと違います。それから世界史で『訓民正音』という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これも大いに関係があります。ハングルについて学ぶことは、人間が言語で使われる「音」をどのようにして「文字」化してきたのかについて、先人たちの貴重な経験を学ぶということでもあり、「言語学」という学問の基礎とも関係があります。
●講師紹介:ふくい・れい 1957年生まれ。韓国語/朝鮮語の研究、特に、15世紀ごろの中期語を中心したこの言語の歴史的変遷についての研究、また現代の諸方言についての研究を専門としている。代表的な論文に、「朝鮮語音韻史の諸問題」『音声研究』7-1, 「韓国語のアクセント」『音声研究』5-1,「中村庄次郎が遺した韓国語学習書について」『李秉根先生退任紀念国語学論叢』(ソウル),「古代朝鮮語についての若干の覚え書き」『日本語系統論の現在』所収, などがある。