社会学研究室主催の社会学談話会のお知らせ 2007年6月11日


日本近代女性文学におけるボディポリティック :拡張する国体と移動する身体

報告者 堀口典子ジェーン氏
東京大学文学部 社会学研究室 客員研究員
テネシー大学近代外国語文学部 Assistant Professor

日時 6月20日(水)18時~20時
場所 法文1号館 316教室

概要
日本近代女性文学は、法律、条例、教科書といった国家言説といかに交渉しながら、女性と帝国の身体・境界(body/border)を再構築するだろうか。この問いに取り組むために、与謝野晶子、田村俊子、林芙美子の作品を取り上げ、「内地」では、国家による「日本女性」の保護、管理、支配制度の批判、あるいは、外部の立場にある3人が、「外地」の 辺境へ移動することによって、「日本」を構築する言説の中
心に参加していく傾向に注目する。本論は、文学作品の中のヒロインの身体的な移動を歴史的な文脈に重ねることによって、戦前の女性の身体と帝国の身体(国体)がいかに再構築されるかを考察し、女性が国家からの独立を唱えながら逆説的に参加していく過程を明らかにし、「個人的」な女性の身体の政治性、特に、移動する女性の身体と拡張する「国体」の連接をあらわにする。