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出版物

『青波』(総括班) *にんぷろ全体・各班の活動紹介・シンポ内容の報告など
1号
御挨拶/特定領域について/共同研究を行う理由/寧波について/このプロジェクトの拡がり/研究組織/外国との協力関係 /次世代研究者の育成/年次計画/このプロジェクトの成果/東アジア海域交流講演会(第1回〜7回)・計画研究の紹介
2006/2/5発行 残部あり
2号
『四明叢書』別集解題/プロジェクトの拡がり/総括班主催シンポジウム(2006/2/5・7/24)/研究部門主催シ ンポジウム(2006/1〜12)/東アジア海域交流講演会(第8回〜19回)/ワークショップ「火器技術から見た東アジア史」報告/各学会への参加報告 /浙江・上海訪問団日記(岡元司)/各班の研究者および活動(2005/7〜2006/9)
2007/2/28発行 残部あり
3号
重点項目について/海域プロジェクトの活動/日本宋代史研究者論文集の出版/『東アジア海域交流史 現地調査研究〜地 域・環境・心性〜」の発刊/研究部門主催国際シンポジウム(2006/11〜2007/2)/東アジア海域講演会(第20回〜29回)/東京大学テーマ講 義「海の東アジア 海域交流から見た日本」/各班の研究者および活動(2006/10〜2007/3)
2007/9/10発行 残部あり
4号
東アジア海域史研究会の活動について/都城建築班「明治〜昭和初期、中国調査に関する写真資料データベース」/総括班企 画(2007/9〜2008/1)/研究部門主催国際シンポジウム(2007/9〜2008/1)/東アジア海域講演会(第30回〜38回)/国際学会へ の参加報告/東京大学全学自由ゼミナール「五感で学ぶ東アジアの 伝統文化」/連続講座「禅と美術」/各班の研究者および活動(2007/4〜2008/3)
2008/11/2発行 残部あり
5号
重点項目(ニ)出版活動『から船往来―日本を育てた ひと・ふね・まち・こころ』/重点項目(ヘ)「東アジア海域の理論化」活動紹介/夏季セミナー「東アジア海域交流の中の五山文化」/にんぷろかるた /2009年度総括班企画の紹介/総括班企画(2008/4〜11)/研究部門主催国際シンポジウム(2008/9〜2009/1)/東アジア海域講演会 (第40回〜50回)/国際学会参加記/座談会―余英時教授を囲んで―/各班の研究者および活動(2008/4〜2009/3)
2009/8/5発行 残部あり
 
 私たちの「東アジア海域交流」へ、ようこそ!
 この共同研究は、文部科学省が所管する科学研究費補助金のなかの「特定領域研究」というプログラムによって実施さ れています。平成17年度(2005年度)発足の5箇年計画、つまり、2010年3月がこの計画の終了期限となります。なお、特定領域なるものについて は、4頁の説明を御覧下さい。
 私たちは、これまでに人文系の特定領域研究としてなされてきた先行する諸プロジェクトに学び、それらに対する事後 評価を真摯に受け止めて、よりよき成果を上げていきたいと考えています。
 この計画は、数年前から自主的・自発的に運営してきた共同研究の発展形態として実現しました。したがって、なんら かの研究機関・大学・学会が組織として主導するとか、しかるべき特命を帯びて外発的な理由で企画されたとかいう性格のものではありません。特定領域として 認められ、研究に必要な補助金が政府(文部科学省)から支給されることで、いわば「手弁当」状態を脱して積極的な研究活動を行うことがようやく可能になり ました。
 企画段階からその中心になっていたのは、私自身を含めて、現在40歳前後の年齢層に属する者たちです。いろいろな 経緯があって私が領域代表を務めていますが、この研究計画は私個人が主宰しているわけではありません。したがいまして、たとえ非公式にでも、個人名・組織 名を冠して呼ぶことができないような、真の意味での共同研究計画であると自負しております。
 この冊子は今後定期的に刊行するニューズレターの創刊号(第1号)として編集しました。題名の「青波(あおな み)」は、このプロジェクトのシンボルマーク(上掲)と同じく、東アジアの海を進む船のイメージから来ています。波の上を進むこの船は、私たちのプロジェ クトの象徴でもあります。
 内外の政治情勢・経済状況などから見て、「東アジア」は今後の日本にとってますます大きな意味を帯びてくる概念か と思われます。そうしたなかで、過去の社会・文化について研究する私たちのプロジェクトは、一見迂遠なようでいて、実は最も根源的で重要な問題を扱ってい るのかもしれません。国費の補助を受けて研究しているという確乎とした使命感を持って、自分たちが立てた課題に取り組んで参ります。
 みなさまの御協力をお願い申しあげます。
(青波1号巻頭言より転載。文責:小島毅)
   
『碧波』(総括班) *『青波』中国語版
第1期 2006/7/1発行 残部なし
第2期 2007/9/10発行 残部あり
第3期 2008/3/31発行 残部あり
第4期 2009/3/25発行 残部あり
第5期 2009/11/5発行 残部あり
   
『Blue Wave』(総 括班) *『青波』英語版
vol.1 2006/7/1発行 残部なし
vol.2 2007/7/31発行 残部あり
vol.3 2008/3/31発行 残部あり
vol.4 2009/3/25発行 残部あり
vol.5 2009/12/4発行 残部あり
   

               
             
『四明叢書別集 四明経籍志』(総括班)
精装本(5冊・帙入 り) 2006/3/15発行 残部なし
平装本(1冊) 2006/3/15発行 残部あり
 
 《四明经籍志》的编纂,牵系着深挚的乡土之魂;其出版又沟通了绵长的中日文化交流之脉。由编而刊,半个多世纪中书 写着一部书的传奇。
 江浙开发,是宋元以后中国经济文化中心转移的大事。这在中日文化交流上的意义,是使双方的实质性接触在隋唐政治中 心长安、洛阳之外另辟一途,于东南沿海即可达致中国人文的精髓。与日本群岛一衣带水的宁波,由此成为中日文化交流的前沿。东京大学小岛毅先生领衔的“东亚 海域交流与日本传统文化形成”项目,选取“以宁波为焦点开创跨学科研究”,是极有眼光的。在他们的心目中,东海的船代替了西域的骆驼。
 宁波古属越地,勾践灭吴,请使吴王夫差居甬东,其时尚是放逐之地。降至宋元,四明甬江地域人文荟萃,海上贸易及藏 书、版刻业发达。明清时期宁波私家藏书极盛。范氏天一阁,取“天一生水,地六成之”之义,蒐集至七万余卷,宋元明刊本、稿本、抄本多见珍善,尤以方志、科 举录最称特色。其后,余姚黄宗羲续钞堂,慈溪郑性二老阁,鄞县全祖望双韭山房藏书,均名重一时。书在即有宿儒在,由此清代史学盛于浙东,非宁波、绍兴二府 莫属。史学思维在地理上生根,衍化为方志编修和乡邦文献搜集,也风行于越。宁波卢氏抱经楼,穷搜乡邦文献,辑为《四明文献集》。绍兴章学诚致力于方志之 学,李慈铭编纂《越中先贤祠目》,民国初又有鲁迅刊行《会稽故书杂集》,收会稽郡史传地志佚文八种,为友人许寿裳称道:“鲁迅籍隶会稽,对于乡邦文献,也 很留意的。李、周二人,后先辉映,实为吾越之光。”
 宁波张寿镛(1876―1945)为光绪举人,民国年间历任浙、鄂、苏、鲁省财政厅长及财政部次长,晚岁任上海光 华大学校长二十年。宦教之余醉心藏书,其约园庋藏达十六万卷。平生专注于乡邦文献,矢志刊刻《四明丛书》十集,彰明甬上多才,追踪其间的民族气节与人文脉 息,蔚为四明学术之总汇。已成八集,收宁波人著述一百七十八种,一千一百七十七卷,五百三十三册。以一人之力成此巨制,非有过人之精诚不办。古所谓:天子 失官,学在四夷,即礼失求之野。中国学术文献总成于四库,散落于四野。前者贯串王朝价值体制,后者显见民间生命活力。治中国学术者不可漠视四库知识体系, 也应该深究地理民间气息,二者互动互补,始成中华文化之全般。以四野之学补充四库之学,以成中国学术的“二四之学”,这就是《四明丛书》值得注意之处。
 张寿镛丛书未及结集的第九、第十集拟目,可查到《四明经籍志》五卷、《四明经籍提要甲集》十卷。因约园藏书十六万 卷,择善本、孤本、精抄本捐献于北京国家图书馆,清初刊本及普通本赠中国社会科学院文学研究所,《四明经籍志》五卷在焉。日本学人看重宁波在中日文化交流 与日本传统文化形成中的地位,对这份宁波经籍目录稿本视若至宝,愿为刊行。此举当使张寿镛先生有隔世知音之感,也对今日学人从地理角度研究文学文化,予以 新鲜启迪。因此,中国社会科学院文学研究所乐助其成,并期待在这一领域的研究中开展进一步的合作和交流。
(『四明经籍志』出版弁言より転載 文責:楊義[中国社会科学院文学研究所所 長])
 
 张寿镛先生为清末出自宁波府的学者和政治家,以中国古代词语来叙述的话属于“士大夫”。《四明丛书》共八集,为先 生尽可能泛览博搜而收集刊印的宁波乡里的先人著作,对我们当今的研究者而言是极为方便的史料。然不幸因先生仙逝事业中断,九集、十集未及付梓。
 我们的共同研究〈东亚的海域交流与日本传统文化的形成−以宁波为焦点开创跨学科研究〉得到日本政府资助,于二○○ 五年起步。其间,鹿儿岛大学高津孝教授得知中国社会科学院文学研究所图书馆藏有张先生的《四明经籍志》手书原稿。由于我们的共同研究以调查研究宁波的文化 为重要课题,遂将该书的复制作为初年度的最优先工作项目。通过中国社会科学院文学研究所研究员蒋寅先生及高津教授中介,于二○○六年一月派出了以国文学研 究资料馆陈捷助教授为团长的撮影组赴北京,在文学研究所的鼎力相助下完成了拍摄工作。由是,影印刊行得以实现。缩小影印平装本以二○○五年度经费先行印 制,影印线装本以二○○六年度经费日后制作。
 《四明经籍志》为将自汉代至民国初年的远在五○○○部之上的宁波先人著述按传统的四部分类排列的书目,对宁波研究 必定大有裨益。我们征得中国社会科学院文学研究所同意,题之为《四明丛书别集》,并将寄赠世界各地的研究机关和研究者。愿今后其能广为研究者利用。关于如 四明丛书等地方丛书编纂事业的整体情况,将在我们发行的通讯期刊《碧波》(日语版名称为《青波》)第二号中,刊登伊原弘教授所著解题论考,敬请参阅。
(『四明经籍志』序文より転載 文責:小島毅)
   
    

    
   
『海の東アジア―海域交流から見た日本』(総括班) *2006年度テーマ講義
pdfファイル

ガイダンス/海域交流をみる視点/儒教は日本に伝わったのか/日本僧の中国留学/詩の伝播〜東 アジアの共通感覚〜/近代化の礎〜明末清初における東アジア諸民族の西欧科学受容について〜/宋代明州と日本平泉の友好往来/宋代の寧波地方志に見える中 日経済交流の記載/王陽明と中日韓3国の民族性/列島・半島・大陸の船/日本におけるジャンクの導入/雪舟・若冲と東アジア/菅原道真と東アジア/まとめ
 
 本テーマ講義は「海の東アジア――海域交流から見た日本」と題して、東京大学教養学部において、2006年度冬学 期に開講した。東京大学東アジア・リベラル・アーツ・イニシアティブ(East Asia Liberal Arts Initiative, 略称EALAI)と、文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成――寧波を焦点とする学 際的創生」(以下略称<東アジア海域交流>)とが共同で企画・運営を進めた。<東アジア海域交流>構成員である東大教員・東大OBを中心に、中国からの短 期招聘研究者にも講師を担当してもらい、全13回にわたり授業をおこなった。
 
 この授業の趣旨は、教養学部ジュニア(1・2年生)の学生に、高校や予備校での日本史・世界史の授業内容とはちがった、現在の研究の最先 端にふれてもらい、「東アジア海域」という考え方に対する認識を深めてもらうことにあった。
 
 日本と大陸との関わりの歴史というと、古代の国造りの時期における朝鮮半島からの影響や遣隋使・遣唐使による律令制度導入といった話題の あとは、近代になってからの国際関係や不幸な戦争の歴史が語られるだけで、その中間の時期についてはあまり注目されてきたとは言えない。<東アジア海域交 流>は、まさにその時期、西暦10世紀から19世紀までの約一千年間を対象に、日本が決して孤立して存在していたわけではないことをさまざまな分野から示 し、「日本伝統文化の形成」におけるこの時期の東アジア海域交流の重要性を強調することに主眼を置いている。
 そもそも<東アジア海域交流>に参加している研究者は皆、それぞれに文脈・背景を異にしながらも、これまでに確立 してきた研究枠組みにあきたらず、新しい視点で日本の歴史や文化を見直そうという意欲をもっている。このテーマ講義では各人のそうした思いを若い学生諸君 に提示し、学生諸君が今後東大で何を勉強するか選択する際の参考になれば、また、3年次以降の専門課程でそれぞれの分野の勉学をするときに何か役立つもの になれば、との意図のもとに開講したのであった。
 月曜の午前という、授業にはあまり向かない時間帯(?)であったにもかかわらず、毎回約50人の受講者を得て、専 門的な内容をわかりやすく話す授業が展開できたと自負している。毎回、講義終了後に学生に書いてもらう授業アンケートでも(外交辞令として多少は割り引い たほうがよいのであろうが)「おもしろかった」「今まで知らなかった」という感想が多く、講義する側としても充実感を味わうことができた。
 東京大学教養学部において先行して開講されているいくつかのテーマ講義と同じく、この授業もこの2006年度冬学 期かぎりにせずに、今後も継続させていくことを予定している。今回とはまたちがう講師陣によって、今回とは具体的内容を違えながらも、以上の趣旨、以上の 方針に立って、「日本史」でも「世界史(=外国史)」でもない、「東アジアのなかの日本の歴史」とでもいうべき授業を開講していきたいと考えている。
(青波3号所載紹介文より抜粋 文責:小島毅)
『海洋東亜 ―从海域交流看日本』(総括班) *『海の東アジア』中国語版
   
『五感で学ぶ東アジアの伝統文化』(総括班) *2007年度テーマ講義
pdfファイル

ガイダンス/香道(源氏香/香炉作りと合わせ香)/甲骨文・青銅器銘文(甲骨文を読む/金文を 読む)/中国茶(喫茶法の変遷/『茶経』における煎茶の再現)/書物の歴史(中国/日本)/中国料理(中国料理の広がり:変遷と多様性/最先端の中国料 理:実演と解説)/中国美術(麝香猫の謎:東アジアから見た動物表現/変容する名勝:東アジアから見た瀟湘八景)/まとめ
 
 特定領域研究「東アジアの海域交流」は、昨年度、東京大学リベラルアーツイニシアティブ(EALAI)と共同で テーマ講義「海の東アジア―海域交流から見た日本」を企画し、「にんぷろ」の研究成果を東京大学の一二年生に還元する試みを行った。学生の反応もよく、ま た、講義の報告書は中国語にも翻訳され、各方面から注目を浴びた。今年度はその成果を踏まえ、「五感で学ぶ東アジアの伝統文化」をテーマに全学自由ゼミ ナール形式で開講した。担当責任者は、横手裕(文学部)および齋藤希史(教養学部)である。
 昨年度の共同企画は、従来EALAIで行われてきたテーマ講義を踏襲し、講師が入れ替わりで登壇するリレー講義形 式であり、他の同形式の授業に比べれば質疑応答やアンケートを充実させて活性化を図ったとは言え、多人数を対象にした講義となると、おのずと限界があっ た。ちょうど、2006年12月に行われたEALAI中間評価においても、「固定した椅子と机」形式からもっと自由になってはどうか、との指摘を受けたこ ともあり、今年度は少人数ゼミナール形式の授業を試みることにした。
 さいわい東京大学教養学部には全学自由ゼミナールという授業枠があり、新しく駒場キャンパスに作られた駒場アク ティブラーニングスタジオ(KALS)およびコミュニケーションプラザ和館を教室として利用すれば、「固定した椅子と机」形式からの脱却は難しくない。内 容も、「五感で学ぶ」を掲げて実習的な要素をふんだんに取り入れ、受講生同士がお互いの感想や意見を交換できるようコミュニケーションボードをwebサー バー上に設置するなど、授業の活性化のための工夫をこらした。
 それぞれのトピックについて講義と実習の両面から理解を深める形式をとった。たとえば、香道は、実際に香炉を用い ての香席実習をおこない、中国茶や中国料理では、作ったり味わったりの実習を行った。文字の授業では、じっさいに甲骨文字をトレースしたり、書物や美術 も、複製やプリントではなく、ほんものを手にとって、あるいは間近で見る経験を提供した。学生の反応を見ても、こうした工夫によって、中国と日本との交流 を具体的に感じ取るという所期の目的は大いに達成されたと言える。Web上のコミュニケーションボードへの書きこみも興味深いものが少なくなかった。研究 成果の教育への還元というと、どうしても知識伝達型の講義形式になってしまうきらいがあるが、今回の成功に鑑みれば、こうしたゼミナール形式による実習型 授業も積極的に取り入れていくべきであろう。
(青波4号所載紹介文より 文責:齋藤希史)
『用五感学習東亜伝統文化』(総括班) *『五感で学ぶ東アジアの伝統文化』中国語版
他に韓国語・ヴェトナム語版もあり


『日本宋代史研究者論文集』(にんぷろ・河南大学出版会)
1巻 『宋代社会的空間与交流』
編集担当:
平田茂樹・遠藤隆俊・岡元司
2008年12月 30元

 
第1部 宋代的政治空間与交流
【問題所在】宋代政治史研究的新的可能性―以政治空間和交流為線索―(平田茂樹)
・従宋代的日記史料看政治構造(平田茂樹)
・関于南宋臨安住宅(高橋弘臣)
・関于北宋皇帝的行幸―以在首都空間的行幸為中心―(久保田和男)
・呉越国王与“真王”的含義―五代十国的中華秩序―(山崎覚士)
 
第2部 宋代的宗族与空間、交流
【問題所在】宋代的宗族研究与空間、交流(遠藤隆俊)
・再論宋代以降的宗族特点―関于仁井田陞的同族“共同体”理論―(井上徹)
・北宋士大夫的寄居与宗族―郷里与移居者的信息交流―(遠藤隆俊)
・従累世同居到宗族形成―宋代徽州的区域開発与同族結合―(中島楽章)
 
第3部 宋代地域社会的空間与交流
【問題所在】宋代地域社会史研究与空間、交流(岡元司)
・南宋時期温州的思想家和日常空間―東南沿海社会地域文化的多様性―(岡元司)
・伍子胥信仰与江南地域社会―信仰圈結構分析―(水越知)
・従祠庙記録看“地域”観(须江隆)
 
著者簡介
2巻 『日本の宋代史研究の現状と課題』
編集担当:
遠藤隆俊・浅見洋二・平田茂樹
未刊
3巻 『宋代文献資料学の新たな可能性』
編集担当:
平田茂樹・浅見洋二・須江隆
未刊
4巻 『宋代の沿海地域社会の構造と変動』
編集担当:
岡元司・須江隆・中島楽章
未刊
5巻 『東アジア海域世界の展開と日本の伝統文化の形成―宋、遼、金、モンゴル、高麗、日本を 結ぶ世界―』
編集担当:
中島楽章・岡元司・浅見洋二
未刊
 
 一昨年から昨年にかけて皇學館大学に客員教授として来日されていた河南大学の苗書梅教授より、日本の宋代史研究者 の論文集を出さないかとのお話しをいただいた。昨今、国際交流が進み、日本人研究者が海外の学会で報告をしたり、訪問学者として海外に滞在する機会は増え ている。その一方で、かつての諸先学が海外の中国学研究に与えたほどの影響力が失われている状況を痛感するようになってきている。これは中国学の分野にお いて中国語を公用語とするのは当然であるが、ついで英語が国際学会の公用語となりつつある現状と深く関わってきている。
 そこで、平田、遠藤、浅見、中島、岡、須江の6名が編集委員となり相談を重ね、中国語に翻訳することを通じて日本 の宋代研究を外国へ発信することを第一の目的とし、次に(1)次代を担う若手研究者を中心にできるかぎり新しい日本の宋代研究の状況を紹介すること(第一 冊目と第二冊目の企画)、(2)にんぷろの企画に沿った形で三つの調整班の成果を紹介すること(第三,第四,第五冊目の企画)の二点を第二の目的として出 版事業を企画することとなった。
(青波3号紹介文より抜粋。文責:平田茂樹)


にんぷろかるた(総括班)
48枚・箱入り 2009年公開
 にんぷろでは、領域設定当初より、学術上の研究成果を学界内部のみならず、広く一般社会にも還元することを謳って きた。各種の市民参加型セミナーの開催によってその一端は実現しているが、それにとどまらず、次世代の子供たちへの媒体としてかるたの作成を立案し、準備 を進めてきた。静永健をはじめとする何人かのにんぷろメンバーからの素材提供を得て、にんぷろ事務局に務めるイラストレーター鶴田陽子・福林春乃が担当し て実際の作成にあたった。
 かるたの読み札にはシンプルで易しい言葉を使い、絵札の登場人物を親しみのあるカエルに置き換えることで先入観を なくし、子供たちに想像する余地を残した。「にんぷろかるた」は一般の歴史かるたのように歴史上の人物や事柄、年代といった暗記などの「学習」を目的とし たものでなく、「楽習」しながら、現在の生活にも海域交流を通じて育まれている様々な事柄や物に関心を持つこと、すなわち「どこかでなにかがつながってい る」といった「気づき」を目的としている。そこに登場する国々は日本各地、アジア、そしてヨーロッパにまでおよび、年代的に見ても古代から現代までの幅を もたせている。また、有名人や大きな事件だけでなく、食べ物など身近な生活の中にあるものを含めて、内容的にも広がりをもたせた。
 かるたの付録には、関連事項の解説と、読み札にある位置を示す地図や年表などを載せた冊子をつけ、歴史的背景を深 く知ってもらえるよう工夫している。また、絵札の裏はジグソーパズルになっており、うまく繋げると中国宋代の地図になるという「おまけ」も設けた。
 2009年8月には奈良国立博物館の特別展「聖地寧波」にあわせて一般向けに披露される予定である。
(青波5号紹介文より転載 文責:小島 毅)


(イラスト:福林春乃)
 

*現状では個人向け頒布は想定しておりませんが、教育機関・出版関係者で関心 のある方は、事務局までメールでお問い合わせ下さい。


『から船往来―日本を育てたひと・ふね・まち・こころ』
(重点項目(ニ)「地域間交流から見た寧波―博多―鎌倉―平泉」)
2009/6/2発行(中国書店) 2940円

【巻頭言】関東圏の船、鎌倉と常陸(小島 毅)
【第一部 船のみえる風景】
鎮西探題・鎮西管領と東アジア(佐伯 弘次)
寧波沈没船の考古研究(林 士民/土居 智典訳)
近世薩摩における中国陶磁の流入―清朝磁器を中心に―(橋口 亘)
【第二部 学び舎のむこう】
海域の街・長崎―朱舜水と安東省庵の儒学への想い(荒木 龍太郎)
江戸期儒者の琉球観―荻生徂徠の視野の中で―(中村 春作)
福岡藩の医学―亀井南冥を中心に―(吉田 洋一)
【第三部 尽きせぬいのり】
阿弥陀経石の航路(静永 健)
中国における葬送儀礼―寧波地域を例として(李 広志)
中国の観音霊場「普陀山」と日本僧慧萼(陳 羽中)
【第四部 みやびの遺響】
魏氏明楽―江戸文人音楽の中の中国―(坂田 進一)
中国伝来音楽と社会階層―清楽曲「九連環」を例にして(加藤 徹)
【第五部 ほとばしる言の葉】
奥州胆沢城跡出土漆紙文書「古文孝経孔氏伝」の伝来について(藪 敏裕)
李徳容―善行には報がある話―(若木 太一)
支那二浸ル人―井上紅梅が描いた日中文化交流(勝山 稔)
【編集後記】「から船」がつなぐ三つの「くに」へ(静永 健)
 本特定領域研究に所属する34の研究グループでは、その多くが日本伝統文化研究および日本・朝鮮半島・中国を中心 とする文化交流史を中心課題として研究が進められている。しかし、その個々の研究対象はさまざまであり、しかもその「対象」によって、時代や地域、またそ れを積極的に推し進めた集団(個人の場合もある)が大きく異なっている。だが、その多種多様の交流の様相そのものが、実は我が国の伝統文化の形成過程の実 態であり、その多様性をあらためて認識することも、本特定領域研究の目指そうとする研究成果である。これまで「日本―中国」という国家名称の名の下に画一 的、単一的に理解されていた文化交流のかたちを、「寧波」「博多」「鎌倉」「平泉」、あるいは「長崎」「薩摩」「能登」「新潟」、そして「釜山」「済州 島」「沖縄(琉球)」などをも含めた、さまざまな地域間交流のすがたとして、具体的に、かつ「国境」という概念にとらわれない更に広域的なものとして捉え 直そうというのが、本重点項目のねらいである。
 まず、その雛型として、本特別チームでは共著書『から船往来―日本を育てた ひと・ふね・まち・こころ』を2009年5月に刊行した。執筆者は本科研メンバーのほか、各研究課題の連携研究者(海外を含む)等にも協力を仰ぎ、編集し たものである。
 編著の標題「から船」とは、まさに日本と中国・朝鮮半島との間を往き来した船舶の古称であるが、中国(寧波・福建 など)から来た「唐船」、朝鮮半島を拠点とする「韓船」、そして、我が国からそれぞれの地域に船出した「和船(これも「唐船」と称された)」のすべてを包 括するものとして案出した言葉である。そして、上掲の編著書では、歴史学、考古学、学術思想史(医学を含む)、宗教学、音楽、文学(書写、翻訳など)それ ぞれの分野での研究成果を、また地域も関東、博多、薩摩、長崎、そして胆沢城(奥州)など全国各地に対象をひろげ書き下ろしたものとなった。
 このような広領域の、しかも従来の学術研究では同一書籍に論じられることの無かった異分野の研究を、「日本伝統文 化の形成過程を探る」という名のもとにまとめた書籍は、従来には無かった試みであると思う。短時間での編集のため、いまだ「消化」しきれていないゴツゴツ とした違和感は課題として残されているが、さきにも述べたように本書をひとつの「雛型」として、さらに充実した研究成果の集約を目指し、続編となる書籍の 出版を目指し、各種の研究集会(異分野の研究を糾合したワークショップ形式が望ましい)を企画してゆきたい。
(青波5号紹介文より転載 文責:静永 健)


『訓読論 東アジア 漢文世界と日本語』
(重点項目(ホ)「東アジアにおける<訓読>の思想文化」)
2008/10/20発行(勉誠出版) 4800円

なぜ、いま「訓読」論か(中村 春作)
第T部 異文化理解の「課題」としての訓読
「訓読」の思想史―〈文化の翻訳〉の課題として―(中村 春作)
近代における「漢文直読」論の由緒と行方―重野・青木・倉石をめぐる思想状況―(陶 徳民)
ピジン・クレオール語としての「訓読」(高津 孝)
ベトナムの「訓読」と日本の「訓読」―「漢文文化圏」の多様性―(岩月 純一)
第U部 訓読と日本語・日本文化の形成
日本における訓点資料の展開―主として音読の視点から―(沼本克明)
近世における漢文訓読法の変遷と一斎点(齋藤文俊)
漢文訓読体と敬語(前田 勉)
国語施策と訓点語学(山東 功)
第V部 訓読論の地平
〈訓読〉問題と古文辞学―荻生徂徠をめぐって―(田尻 祐一郎)
表現文法の代用品としての漢文訓読(加藤 徹)
日本漢文の訓読とその将来(小島 毅)
漢文訓読の現象学―文言資料読解の現場から―(市來 津由彦)
あとがき


『寧波の美術と海域交 流』
2009/9発行(中国書店) 3360円

 
開催趣旨(井手誠之輔)
第1セッション:入宋僧と寧波文化
寧波をめぐる場と美術(井手誠之輔)
「歴史と文化の都市」寧波の保護と研究(許孟光)
栄西の入宋と東大寺復興(谷口耕生)
鎌倉彫刻における宋代美術の受容(藤岡穣)
宋代明州の史氏一族と東銭湖墓群(岡元司)
討論
 
第二セッション:遣明使の視界
北京を拒絶する―雪舟入明時の蘇州画壇(石守謙)
十五、十六世紀における朝鮮画壇の中国画認識と受容態度―対明観の変化を中心に(洪善杓)
日明交流と肖像画賛(伊藤幸司)
雪舟の中国絵画に対する認識をめぐって(畑靖紀)
明代における寧波と日本の文化交流(張如安)
討論
 

『大阪市立大学東洋史論叢』別冊特集号「文献資料学の新たな可能性」(文献資料調査 部門)
1号
 
巻頭言 文献資料学の新たな可能性(平田茂樹)
《論文》
・漢代三老考論―「非吏而得与吏比」という地方社会の指導者―(牟発松)
・9〜13世紀の日中貿易史をめぐる日本史料(山内晋次)
・義天と成尋―11世紀東アジアの国際環境と入宋僧―(遠藤隆俊)
・宋代史料の収集,解読,利用―『宋会要輯稿』と『清明集』を中心として―(陳智超)
・考古資料と唐宋女性史研究―唐代西北と宋代華北を事例として―(ケ小南)
・文物・テキスト・コンテクスト―五代北宋期における墓誌資料の性質とその捉え方―(劉靜貞)
・『欧陽修私記』から見た宋代の政治構造(平田茂樹)
・課題としての訓読(中村春作・市來津由彦・田尻祐一郎・前田勉)
2006/5発行 残部僅少 2006/1/28シンポレポー ト
2号
 
巻頭言 文献資料学の新たな可能性A(平田茂樹)
《論文》
・人口史研究の資料と方法:宋代を中心として(呉松弟)
・地方志と域外漢籍:宋代駅伝制度の深窓を開く鍵―正史・政書・類書などの文献における宋代典章制度に関する記載の 限界性を兼ねて論ず(ケ小南)
・宋代交通史研究資料概説(曹松弟)
・悪霊との遭遇―宋代エリートの生活に見える霊と悪鬼の力―(廖咸恵)
・帝政中国におけるジェンダー史資料(Beverly Bossler)
・明清徽州宗族公約序説(卞利)
・明・張朝瑞撰『皇明貢挙考』の資料的価値について(鶴成久章)
・清代における劉家港の豆船字号―『太倉州取締海埠以安海商碑』を手掛かりにー(范金民)
・官箴より見た地方官の民衆認識(山本英史)
2007/6発行 残部あり 2007/1/13-14シンポレポート
3号
 
巻頭言 文献資料学の新たな可能性B(平田茂樹)
《特集「東アジアの国際交流と中国沿海部の交易・交通・海防」》
・国際シンポジウムの紹介(井上徹)
・浙閩の開発と泰順の地域文化―あわせて浙南と福建の文化の共通性を論じる―(呉松弟)
・唐宋時期の中国における交通中心の南移とその影響について(曹家斉)
・宋代の西南地域の交通について(曹家斉)
・コメント:東アジアの国際交流と中国沿海部の交易・交通・海防(榎本渉)
・明代後期(1567-1644)通番案述論(范金民)
・明代における潮州の海防と沿海地域の社会―泉・漳・潮州における海上勢力の構造およその影響(陳春声)
・十八世紀前半東アジアの海防と通商(岩井茂樹)
・コメント:范・陳・岩井各氏の報告に寄せて(渡辺美季)
・「倭寇的状況」から近世的国際秩序へ―東シナ海域の華人ネットワークと「長崎口」の形成―(荒野泰典)
 
《特集「中国政治空間研究」》
・帝政中国におけるジェンダー史研究の方法論―朱熹の唐仲友告発事件を例として―(Beverly Bossler)
・帝政中国の情報秩序における未開拓の側面―政府文書の普及と商業出版(Hilde De Weerdt)
・宋代の政治空間を如何に読むか?(平田茂樹)
・大清帝国の政治空間と支配秩序―八旗制下の政治社会・序論(杉山清彦)
・中世末期フィレンツェの政治と空間(徳橋曜)
2007/12発行 残部あり 2007/1/13-14シンポレポート
4号
 
巻頭言(平田茂樹)
《特集「東アジア海域世界における交通・交易と国家の対外政策」》
・序論(井上徹)
・南宋臨安府周辺の郵伝系統―具体的背景及び設置状況に基づく考察(曹家斉)
・元代の漕運・塩業と両浙社会(矢澤知行)
・日本の墨蹟史料から見た南宋期の海上貿易(榎本渉)
・明朝の対外政策と両広社会(井上徹)
・コメント:井上徹氏の報告をめぐって(甘利弘樹)
・明末清初における潮州海商とその寧波周辺の港での活動(陳春声)
・コメント:陳春声報告へのコメント―地域社会の「内在的文脈」について(山崎岳)
・アヘン戦争前の広州貿易システムにおける寧波商人―葉名琛档案における寧波商人関連文書から―(劉志偉)
・「華重慶の道程―寧波海賊と朝鮮からの帰還―」(荷見守義)
・「近世琉球の異国船監視体制」(渡辺美季)
「19世紀慶尚道沿岸における「朝倭未弁船」接近と水軍営鎮等の対応 ―『東莱府啓録』にみる哲宗即位年(1849)の事例分析―」(六反田豊)
2009/1発行 残部あり


『東アジア海域交流史 現地調査研究〜地域・環境・心性 〜』(現地調査研究部門)
1号
 
《現地調査研究部門国際シンポジウム「寧波研究の課題と可能性」特集》
・シンポジウムのねらい(岡元司)
・宋代明州水利事業の経営と管理(陸敏珍)
・入宋僧の日記と記録から見た宋代両浙地区の社会生活(郭万平)
・宗教、社会および日中の文化的関連―南宋明州(寧波)における仏教と地域社会―(Linda A.Walton)
・物を潤して細やかにして声無し―著名人の活動から見た寧波の重要性―(戴光宗)
・近代寧波区域の歴史研究における史料問題―地方文献調査を中心に―(馮筱才)
・寧波出帆、寧波帰港:清代寧波船の航跡(松浦章)
・各ディスカッサントによるコメント(本田治・遠藤隆俊・岡元司・高津孝・曽田三郎・帆刈浩之)
・討論の総括
 
《翻訳》
・狂禅と事功を一身に集めた万表(方祖猷)
・地域史の勃興:南宋・元代の婺州における歴史、地理学と文化(Patre K. Bol)
 
《新刊紹介》
・戴光中『天一閣主范氏伝』(高津孝)
・寧波講唱芸能の現在・過去・未来―『寧波曲芸志』と『寧波伝統曲芸精選』―(上田望)
 
2006/12発行 2006/2/4シンポレポート
2号
 
《現地調査研究部門国際シンポジウム「海をむすぶ祈り」特集》
・舟山列島の寺観祠廟から見たその宗教信仰の発展変遷(柳和勇)
・福建海神信仰と祭祀儀式(林国平)
・九州西北部の渡来神仏と石造物(大石一久)
・コメント:「海をむすぶ祈り」要旨(野村伸一)
・宋代の航海神招宝七郎と平戸七郎権現(二階堂善弘)
・媽祖と日本の船玉神信仰(藤田明良)
・シンポジウム総括(藤田明良)
 
《論文》
・寧波商人虞公卿による寧波・上海航路の開設(松浦章)
・『茶経』に記された“盌”と“甌”の器形について(水上和則)
 
《翻訳》
・20世紀以後の中国海洋災害史研究について(于運全)
・宋代における垂簾聴政(皇后摂政):権力・権威と女性性(ジョン・チェイフィー)
 
《現地調査報告》
・ベトナムの一括出土銭調査(櫻木晋一)
・山東省威海市博物館所蔵碑刻『辛汪巡検司創寨記』(山崎岳)
・舟山群島秀山島のフィールドノート(藤田明良)
 
《フォーラム:「ブローデル『地中海』を読む」研究合宿》
「ブローデル『地中海』を読む」研究合宿の概要(宇佐美公生)
〈第1巻〉「I 環境の役割」梗概(向正樹)
〔第1巻コメント〕「地中海と東アジアの環境に関する覚書」(岡元司)
〈第2巻〉「U 集団の運命と全体の動き1」梗概(大塚修)
〔第2巻コメント〕「海域アジア世界における「集団の運命と全体の動き」」(四日市康博)
〈第3巻〉「U 集団の運命と全体の動きU」梗概(蓮田隆志)
〔第3巻コメント〕「海域史叙述の可能性を考える」(鈴木英明)
【参加者コメント集】
 ブローデルの流通史観(谷澤毅)
 ブローデルと植民地の地理学(工藤晶人)
 ブローデル合宿に参加して(芹川梓)
 二度目の考察、地中海その地にて(伊藤正彦)
 「ブローデル『地中海を読む』参加記」(澤井一彰)
 山地と平野(藪敏裕)
 「地中海世界」から「東アジア海域世界」へ―「中国」の呪縛との格闘(岡本弘道)
 儒学者は海上帝国の夢を見るか?(高山大毅)
 アルス・コンビナトリアの夢(木村直弘)
 専門性という権力の座(高津孝)
 後世の判断を俟つ(小島毅)
 マカオでブローデルを想う(羽田正)
【随想『地中海』】
 海は切り離す、しかしつなぐ(逸身喜一郎)
 海と古代ギリシアの哲学者(田中伸司)
 
《新刊案内》
・茶書研究の新刊書の紹介(高橋忠彦)
・ヒルデ・デ・ヴイールドト著『内容を巡る競争:帝制中国(1127―1276)における科挙にとっての基準の交 渉』(高津孝)
・ジョゼフ・マクダモット著『中国書籍の社会史 帝政後期中国における書物と知識人文化』(高津孝)
 
2007/12 発行 2007/2/11シンポレポート
2007/9/1-3ブローデル合宿概要
3号
 
《特集1:東方学会シンポジウム「都市・墓・環境をめぐる歴史的空間―文理融合による日中比較」》
・趣意書(岡元司・千田嘉博)
    【都市空間の比較史】
・日本中世における港湾都市の空間構造―都市プラン・宅地―(千田嘉博)
・「都市寧波」の空間構造に関する史的研究―官紳区と商工区の変容過程―高村雅彦)
    【墓の比較史】
・日本の中世都市と墳墓(狭川真一)
    【生態環境の比較史】
・古代・中世・近世の環境と農耕の諸様相と変遷(金原正明)
・疫病多発地帯としての南宋期両浙路―環境・医療・信仰と入宋交流―(岡元司)
・シンポジウムのまとめ(岡元司)
 
《特集2:出版文化班 国際シンポジウム「中国東南部の出版文化と日本の出版文化&ワークショップ「中國出版文化の社会史」》
・開催の趣旨と概要(高津孝)
・『帝鑑図説』受容概觀―絵空事が現実に―(入口敦志)
・17世紀東アジアを駆けめぐった科挙参考書―大魁四書集注―(高津孝)
・新発見の宋刻本『南嶽稿』について(趙前、高津孝訳)
・宋版「崇寧蔵」「■(田+比)盧蔵」残巻考(沈乃文、高津孝訳)
・『全相平話』と民間文化 発表概要(二階堂善弘)
・日本における漢文大蔵経の収蔵とその特色―宋元版大蔵経を中心に―(梶浦晋)
 
《論文》
・1920年代初期の寧波近海の海盗(松浦章)
 
《翻訳》
・寧波港沈没船考古研究(林士民 土居智典訳)
・東銭湖石刻文化の特色について(謝国旗 土居智典訳)
・『明水齋存牘』から見た明末広東沿海の盗匪(王日根 土居智典訳)
・明末清初鄭氏の海上経営から見た中国前近代の領海権維持(余豊 土居智典訳)
・琉球訪書記(陳正宏 高津孝訳)
 
《調査報告》
・浙江東部の伝統芸能の現在と未来(上田望)

《学界参加記》
・国際シンポジウム「東アジア文化交流―人物往来」(鹿毛俊夫)

《新刊案内》
・李弘祺編『中国教育史 英文著作評介』(高津孝)
・彙報:現地調査研究部門全体活動記録(2008年1月〜12月)
・現地調査研究部門構成員一覧
 
2009/1発行 2007/12/13・15シンポレ ポート
4号
 
《特集1:現地調査研究部門 5年間の各班現地調査概要 報告》
・はじめに(早坂俊廣)
・貨幣論班報告(黒田明伸)
・水利班報告(松田吉郎)
・医療社会史班報告(帆刈浩之)
・寧波学術班報告(早坂俊廣)
・出版文化班報告(高津孝)
・茶文化班報告(山口聰)
・演劇班(加藤徹)
・民俗信仰班(二階堂善弘)
・黒潮班報告(津野倫明)
・おわりに(早坂俊廣)
 
《特集2:出版文化班・国文学研究資料館 第2回出版文化国際シンポジウム「新資料から見た出版文化史」特集
・開催の趣旨と概要(高津孝)
・徽州における書物の歴史の一部としての家譜(Mihcela Bussotti 高津孝訳)
・四明の木版印刷と范氏天一閣の刻書について(袁慧 高津孝訳)
 
《特集3:総括班主催沖縄シンポジウム「東アジアの海域交流―琉球という視点から」特集
・開催の趣旨と概要(高津孝)
・プログラム
・琉球の科(科挙)について(田名真之)
・蔡温の儒学的社会の構築(Gregory Smits)
・琉球の符札について(山里純一>

《論文》
・清代浙江温州と台湾との航運関係(松浦章)
・内地農民と台湾東部移民村:『台湾総督府文書』の分析(荒武達朗)
 
《翻訳》
・清代中国の海洋観略論(黄順力 土居智典訳)

《新刊案内》
・天一閣博物館編『別宥斎蔵書目録』(早坂俊廣)
・彙報:現地調査研究部門各班活動記録(2009年1月〜12月)
・現地調査研究部門構成員一覧
 
2010/2 発行 2009/11/23出版文化班シンポ レポート
2009/12/12沖縄シンポ レポート
 
 本プロジェクトの成果発信方法については、学会雑誌などへの投稿、論文集の編集、一般向け書籍の執筆など、さまざ まな手段が考えられるが、現地調査研究部門では、成果のできるだけ早い論文化や、字数の制限にかかわりなく調査報告を発表する場として、部門独自の学術雑 誌の刊行を必要とするため、総括班経費によって『東アジア海域交流史 現地調査研究〜地域・環境・心性〜』を発刊することとした。プロジェクト2年目の 2006年度(平成18年度)に第1号を刊行したので、今後、5年目までの毎年、合計4号までの刊行を予定している。
 本誌の副題には、現地調査部門がとくに力を入れて解明を目指している3つの視点を掲げた。海域交流をささえる舞台 を、国家の側からではなく基層社会である「地域」の側から取り上げること、また中長期的な「環境」の変化や、海域交流を担った人々の「心性」について、で きるかぎり明らかにしていくことである。
 理系も含めてさまざまな分野がまじりあって構成されている特定領域研究ならではの成果が発信できる場となればと 願っている。
(青波3号紹介文により転載 文責:岡 元司)


『アジア遊学』特集(勉誠出版社)
第91号 特集 碑石は語る(地方志・碑記班)
2006/9発行 1890円
第105号 特集 日本庶民文芸と中国(小説芸能班主編)
2007/12発行 2100円
 
 日本・中国・朝鮮を中心とした交流を見るときに、注意しなければならないのは、これらの文化交流は単に一つの国の 中で発展展開したものではなく、日本海や東シナ海等の広大な海域に面して展開したという点である。なぜなら、従来の史学研究でこの文化交流の動向を考察し ようとした場合、日本史や中国史、朝鮮史や渤海史など、各国各地域の史学研究の枠組みに断裂され、横の繋がりが希薄となり海域交流の全体像がかすんでしま う恐れが多分に認められるからである。そのため、現在の(中国)史学研究では、従来の史観にとらわれない国境や王朝の別を超えた、ボーダレスかつ大局的な 視点からの考察も試みられるようになってきている。
 しかし、中国・日本・朝鮮(韓国)をはじめとする各地域の文芸研究では、依然としてその大半が個別の国という枠組 みと視点からの検討にとどまっていることが多い。そのため日本の伝統文化の起源を探究する際には、従来見過ごされていた東アジア地域に通底する「海域交流 によって育まれた文化」という視点から日本文化の形成過程を再検証し、東アジアの海域文化の実像をとらえ直す必要があるように思われるのである。
 そのため小説芸能班では、班員5名のほか、14名の新進気鋭の研究者を招き、アジア遊学特集号の企画として「日本 庶民文芸と中国」というテーマを設定した。その上でアジア海域交流史という視点から(特に中国唐宋代から明清代にかけての)様々な庶民文芸を俯瞰し、中国 を中心とした通俗文芸が海域を通じて、日本人にどのように受容され、日本固有の文化に影響を与え、その結果いかなる変容が起きたのかを中心論題として、中 国文学・中国史学・日本文学の立場から様々な考察を加えることとした。
(文責:勝山稔)


 
各種刊行物
Working and Discussion Paper Series(法文化班) No.1 
小川快之「宋代明州(寧波)における社会経済状況と法文化―研究上の課題―」

2006/4/24発行 残部なし
No.2 
李季樺「異姓宗族と清代台湾の法文化―竹塹社を中心として―」

2006/5/25発行 残部なし
No.3 
劉馨珺「団結峒丁―宋朝対西南渓蛮的社会控制―」

2007/3/10発行 残部なし
『宮廷 都市の政治的象徴性と内的空間』(地方志・碑記班)
2006/5発行 残部なし
ICANAS 38『What Do Rocks and Papers Tell Us?: Building a New Theory of Chinese Local History Documents』(地方志・碑記班) 2007/9発行 残部あり
『“古代東亜海域的文化交流:以11〜16世紀寧波−博多関係為中心”学 術討論会』(寧博班・浙江工商大学日本文化研究所)
2007/1発行 残部なし
『東亜海域交流史研討会日方論文集』(厦門大学・海港地域班・四 国海交班・寧博班) 2007/8発行 残部なし
『東アジア海域文化交流のなかの五山禅林』(文 献資料研究部門)
(T)
2007/9/8発行 残部なし
(U)
2007/11/23発行 残部なし
『文献資料からみた東アジア海域文化交流』(文献 資料研究部門)
2008/1/11発行 残部僅少
『東京大学総合図書館所蔵万暦版大蔵経(嘉興蔵)正編目録稿』(仏 道交渉班) 2008年2月発行
『道蔵精華目録』(仏道交渉班) 2008年度発行
『東アジア漢籍交流シンポジウムin京都予稿集−「域外漢籍」の研究価値を考 える−』(古典文学班) 2009年11月14日発行 残部あり
 
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