- 日時:2006年12月2日(火) 13:00-17:00
- 会場:九州大学文学部
- プログラム
- 司会:中島楽章(九州大学人文科学研究院助教授)
- ①久芳 崇(九州大学人文科学研究院博士課程):「万暦帝に献納された薩摩武将「平秀政」」
- ②佐々木綱洋(都城市文化財調査委員):「文禄の役と福建巡撫許孚遠の諜報活動――『周易伝義大全』(宮内庁蔵)識語にみる文之玄昌の動静――」
- ③橋口 亘(南さつま市坊津歴史資料センター輝津館):「中・近世の南薩摩における中国陶磁・中国文化の受容」
- ④陳小江(浙江工商大学日本文化研究所講師):「日本に潜入した明代寧波人宋素卿について」(中島楽章が原稿を代読)
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- 九州華僑華人研究会は、大学教員にくわえ、郷土史研究者や華僑・華人の子孫の方々などをメンバーとする、九州各地における華僑・華人の歴史や現状に関する研究会である。今回はにんぷろ寧博関係班と九州華僑華人研究会の共催により、九州大学文学部において上記の研究会を開催した。研究会のテーマは「日明関係史のなかの九州:薩摩・博多・寧波」であり、明代において九州における対外交流の主要な窓口であった薩摩・博多と、寧波をはじめとする中国沿海部との政治的・文化的交流に関する報告が行われた。
- まず①~③の報告では、薩摩地域と明朝中国との軍事的・文化的関係に関する興味深いトピックが論じられた。まず久芳氏は、明朝史料から朝鮮侵略に際して明軍の捕虜になった薩摩の武将に関する新出史料を紹介し、佐々木氏はやはり朝鮮侵略の際に明朝が薩摩に派遣した密偵と、薩摩の代表的学僧である文之玄昌との関係を考証した。また橋口氏は、日明貿易の主要貿易港であった坊津で発掘された当時などの考古資料を紹介・検討した。浙江工商大学日本文化研究所の陳小法氏は、残念ながらビザの発給が間に合わず、中島が原稿を代読したが、「寧波の乱」の中心人物であった宋素卿の、日明間の境界人としての実像を、多くの同時代史料を活用して描き出した。いずれも戦争・紛争と文化交流が表裏する九州と明朝中国との関係の諸相を、具体的事例に即して明らかにした報告であった。
(文責:中島楽章)
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