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第17回講演会「東アジアのなかの平泉-平泉・博多・寧波- 」
主 催 「景観班」「王権班」、岩手大学、岩手県教育委員会
日 時  2006年9月9日(土)午後2時~4時
場 所  アイーナホール(いわて県民情報交流センター 7F)
講演1 三輪嘉六(九州国立博物館長)
アジアをつなぐ新構想博物館 -平泉の世界遺産登録によせて-
講演2 中村英俊(岩手県教育委員会事務局生涯学習文化課文化財・世界遺産担当課長)
平泉遺跡群の意義 -世界遺産登録に向けて-
講演3 小島 毅(東京大学大学院助教授)
海域交流と伝統文化 -国という枠組みを超えて-
司 会 菅野文夫(岩手大学教育学部教授)
参加者 150名(うち特定領域構成員6名)
 
 平泉文化は、12世紀に東アジア文化圏の東端で開花した国際色豊かな文化でした。中尊寺には宋から渡来した一切経がおさめられていたが、これは当時は日本はもとより東アジア世界でもまれな貴重なコレクションであった。また、平泉の随所からから大量に発掘される良質な青磁・白磁の貿易陶磁も、日宋貿易のさかんなさまを現在に伝えている。こうした平泉文化の国際性を支えたのは、日本においては最大の国際貿易港だった博多であり、また中国側の積出港である寧波であった。寧波・博多を含む東アジアの枠組みのなかで、平泉再検討してみるということが本シンポジウムの狙いである。
 三輪講演は、平泉には寧波・博多から日宋貿易で多くの文物がもたらされ、それらの文物が平泉の文化の多様性に寄与したことを述べ、この平泉文化は東アジアの中でも際立つ国際的な輝きを放っていると結論づけた。今後この文化財を保護し後世に継承するために、保存だけでなくここを具体的な活用の場として利用していくべきことが提案された。
 中村講演は、平泉の文化遺産を世界遺産へ推薦する現在までの経過を述べ、推薦名が「平泉ー浄土思想に関連する文化的景観」と変更された経緯が説明された。(その後さらに最終的に「平泉ー浄土思想を基調とする文化的景観」と変更。
 小島講演は、博多から到達する舟運最後の通商結節点が平泉であったことを述べ、11・12世紀の東アジアの枠組みで見た時、平泉は堂々たる国際都市として強い存在意義を有しているとその価値を評価し、平泉が日本代表としてよりも、東アジアの代表として世界遺産に登録されるべきと、結論づけた。
 
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