国連大学共催パネル 宗教と科学・技術

日時:

3月26日(土) 14:00−16:00、16:30−18:30

主旨:

国連大学高等研究所(UNU/IAS)は国連大学の13の研究・研修センターのうち、最新の施設の1つであり、世界の国々の専門知識(特に、招致国日本の学術コミュニティから得られた知識と知恵)を融合させて世界的緊急課題に対する創造的な解決策を提供することに全力で取り組んでいる。高等研究という言葉は、研究課題への学際的研究手法を表している。高等研究所には、経済学、法学、生態学、政治学、物理学と化学分野のような伝統的な学問領域の専門家が集まり、持続可能な開発の重要課題を理解・解決するために専門知識を出し合っている。また、因習的な考え方に挑戦し、地球規模の問題に対する創造的な解決方法を見つけるために、高度な研究手法とアプローチを用いるようつとめている。 さらに、発展途上国を中心に、全人類、各国政府、特に及び様々なレベルの意思決定者が関心を持つ諸課題を解決するため、戦略的で最先端の研究を行っている。

2002年から、高等研究所では、これまでの哲学的、概念的な研究の手法を超えて、政策重視の研究プログラムを導入し、持続可能な開発への戦略的アプローチを目指している。この新しいプログラムでは、今までに研究を行ってきたグローバリゼーション、国際環境ガバナンス、世界都市、新情報とコミュニケーション技術の応用といった分野での研究を構築させていくと同時に、このイニシアチブは、遺伝子資源へのアクセスと利益配分、南極大陸における生物資源探査、伝統的知識の保護、知的所有権と人権、農業並びに貧困解消及び平和、技術移転、バイオテクノロジーとバイオセイフティー、そして生命倫理に関する研究を行っている。

このような高等研究所の関心とIAHRの宗教研究への関心を交差させて、本大会のメインテーマとも関わる「宗教と科学・技術」の諸問題を多角的に問題提議しようとするのが、本パネルが目指すところである。通常は切り結ぶ地点を見いだす機会の少ない自然科学者と宗教研究者が「宗教と科学・技術」をめぐって意見を交換することにより、考察すべき多様な課題を浮かび上がらせる場といってもよい。これからの世界のあり方を考え直すように宗教と科学技術の歴史的・社会的・文化的異議について議論し合う。

司会:
A・H・ザクリ (国連大学高等研究所所長)

パネリスト:

ローレンス・E・サリバン (ノートルダム大学教授)
バンダナ・シヴァ(インド、科学・技術・エコロジー研究財団理事長)
ムハンマド・タエブ(国際連合大学高等研究所研究員)
アンワール・ナシム(パキスタン教育省高等顧問&COMSTECH科学顧問)
山折哲雄(国際日本文化研究センター所長)