門外不出といわれる「羽黒山荒澤寺」の秘行「秋の峰」の、初の完全記録である。大先達で荒澤寺正善院住職の島津弘海氏が、行の指導者たちの高齢化に直面し、正しく後世に伝えたいと考え、本来の姿を記録しようと考えた。修験は、果たして存続する価値があるのか?と、世に問うことを決心した。
制作は、私的に修行に参加していた映像作家 北村皆雄とその制作会社ヴィジュアルフォークロアがおこなった。 2003年と2004年の「秋の峰」で、その全てを記録した。おそらく、これが最初で最後の映像記録で、今後、撮影のために再び門戸が開かれることはないだろう。
これまでに上映会は、国内では、東京、大阪、酒田、日立、岡山、吉野(金峯山寺)の他、在京の海外研究者を対象に、ドイツ-日本研究所と日仏会館スランス事務所の共催で開催された。
海外では、昨年暮に、ロンドン大学SOAS(アジア・アフリカ研究所)日本宗教研究センターで、年明けには、スコットランドのエジンバラ大学でも上映された。「羽黒修験に神仏習合の形態を残す日本宗教の原型を見た。日本を理解する上で貴重な記録映画である」との評価を得ている。
※ この映画は、英語ナレーション入りで上映されます。
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