近代日本における天皇と宗教
【英語】【通訳なし】

日時:
3月26日(土)、14:00〜16:00

会場:

桜タワー2階、S-7/8  

パネル主旨:
このパネルでは、近代日本における天皇の宗教的振舞いと他宗教への態度に焦点を当てる。Rosemarie Bernardは、天皇と伊勢神宮のテーマを扱う。政治の変転という事情や、「天皇制」は明治時代にはじまるという議論があるにも関わらず、天皇と伊勢神宮との関係の歴史には連続性と非連続性が存在する。この問題は歴史家や人類学者を惹きつけるはずである。Ernst Lokowandtは、天皇の政治的地位とその宗教的機能の関係を吟味する。明治天皇による、いわゆる直接的支配は、神聖な祭儀を強調することによって達成された。しかし、かりにも彼が立憲君主になるや、宗教的祭儀を通じて権威を高める必要は減じた。現代日本における天皇は、彼の地位を国民の意志から引き出しているが、しかし彼はなお三種の神器を所有しており、最も重要な神道の祭儀を司っている。Ben-Ami Shillonyは、キリスト教に対する天皇の関係について語る。驚くべきことに、近代日本の天皇は西洋の宗教を尊重し、キリスト者を御前会議に出席させ、そしてある時は改宗さえ考えていたのである。

コンヴィーナー・司会:

ベン=アミ・シロニー(エルサレム・ヘブライ大学)

パネリスト:
エルンスト・ロコバンド(東洋大学) 「天皇制と神道の儀式」
ベン=アミ・シロニー(エルサレム・ヘブライ大学) 「女神の子孫と神の子-近代日本における天皇とキリスト教」
ローズマリー・ベルナール(早稲田大学) 「天皇の神宮-なぜ伊勢神宮は天皇に関与するのか」

レスポンダント:
河合隼雄(文化庁長官)