読解Ⅲクラス  読解感想文

「舞踏会」の感想

 

社会心理学  戴 瀟虓(中国)

 

 「舞踏会」の文章は非常に美しいと思う。鹿鳴館、またその中の人物に対する描写によって、当時の上流社会の社交活動の様子も窺い知ることができる。また、芥川が使った言葉は非常に華やかだと感じられる。その漢語、動詞や形容詞は、中国語と比較しても美しいと言える。

 文章の内容については、芥川は「明子」という少女の人生の最初の舞踏会を描写した。少女の頭の賢さと初々しさも文章の流れによってよく感じられる。また、最後のところで老婦人になった明子の、舞踏会の相手の名前へのこだわりも、実に意味深いと思う。

 この小説、また前に読んだ他の作家の作品を見ると、芥川や太宰の時代の作家は、よく「死の寸前の輝き」や「生のはかなさ」ということを強調している。確かに日本人にはそういう傾向があると言われるが、第二次世界大戦後の作品には、その傾向がより強く感じられる。