読解Ⅱクラス  女性の生き方

変容する中国女性の生き方

 

インド文学インド哲学仏教学  楊 小平(中国)

 

 古い時代の中国には、「妻にとって、夫は法度である」という夫婦の道があった。それは儒教による「三綱五常」の一つで、全社会的な道徳規準で、女性が守るべき大切な道であると認められていた。そのため、女は男と同じ教育を受ける権利、また好きな男と恋愛する自由などは持てなかった。すなわち、女性は男性の所有物のような存在で、自立できず、男性を頼って生きるしかなかった。したがって女の子は「男が好きな女」になるようにしつけられた。つまり、この時代の中国女性にとっての幸せはいい男性と結婚することであった。夫に仕えて子供をしつけることが彼女たちの切望することでもあり、宿命でもあった。

 中国社会は長い間儒教の道徳に支配されてきたので、今もなお、「女はいい妻、いい母になるべきだ」、また「妻は夫に仕えるべきだ」といった封建的な考え方が残っている。だが、現代化が進むにつれて女性の地位は高まってきた。それによってさまざまな変化がおこった。

まず、女の子は男の子と同じ教育が受けられ、男女の差別なく、りっぱな大人になるようにしつけられるようになった。次に、共ばたらきの家庭が多数を占めるようになった。その結果、女性は職場では男性並みに働き、家庭では夫と家事や育児を分担するようになった。また、女性は自立的に生きることができるようになった。それによって、女性の生き方が大きく変化し、結婚だけが選択肢ではなくなった。ある調査によると、適齢期になっても独身の女性や非婚の女性が年々増えているそうである。

 以上に述べたように、今、中国では、女性の生き方が大きく変容しつつある。

女性は男性と対等になり、多様な生き方を選択できる。妻や母になることだけをめざさなくなった中国女性は、今後、より広い範囲において男性とともに活躍し、「天の半分を支える」社会人になると信じる。