読解Ⅱクラス  情報化時代

情報化時代と情報操作化時代

 

社会学  バジュラ ロマン(スイス)

 

 今日の社会では、世界中の情報を直接簡単に手に入れられる。どんな遠い国の事件でもすぐに知ることができるというのが標準となってきた。それは確かだが、そこに問題もある。人間は単純な生き物で、見たものを疑わずに受け入れがちだ。だが、本当は見えるものより見えないもののほうが大切なのではないか。

 言うまでもなく、昔はこれほどの情報量がなかったから、情報がうまく入手できるかどうかが問題だったが、今はその量に耐えられるかどうかが問題になる。量が多ければ多いほど、大切な情報は見つかりにくくなる。そのため、情報をコントロールする人間や団体が何かを隠そうとしても、それがなかなかわからない。大量の情報の催眠作用でよく考える能力がなくなってしまうからだ。

たとえば、政府が情報を操作し、見せたくない行動を隠す場合がよくある。政治的な反対行動や強力な会社に対するデモなどが知られると困るので、政府は情報を操作して国民を操作する。

 運良く、10年ぐらい前からインターネットが発達した。もちろんインターネット上でも操作がまったくないわけではないが、少なくとも政府による操作はない。簡単に視点を比べられる。もはや自分の国家に従う時代は終わり、情報を分析する時代に入ったのだ。

 このような時代に学校で情報の読み解き方を教えることには、必ずメリットがあると思う。言論を分析するようになった現在、国民にとって有効な武器になるだろう。