読解Ⅱ・読解Ⅳ・文章表現Ⅱクラス共通課題   原子力発電への賛否  

原子力発電の問題

 

社会学  ロマン・バジュラ(スイス)

 

 私は原子力発電に反対する。原子力発電に賛成する理由も反対する理由もそれぞ

れある。しかし、賛成派の理由はただ一つしかない。それは、「原子力発電に比べる

と、他の発電方法による発電量がはるかに少ない」ということである。そのため、原子

力発電がなければ、発電量が足りないというわけである。だが、私に言わせると、反対

した場合に発電量の問題が解決しにくいということなら、賛成した場合に起こる問題は

絶対に解決不可能である。

 今、世界は人口過剰状態である。人口問題が続く限り、たとえば今後何十年後かに

人口が90億人を超えるなら、人口の増加にあわせて原子力発電所をいくら増やしても

燃料が足りなくなる。そればかりか、放射性廃棄物にも耐えられなくなるだろう。100

年ほども人体に危険を与える廃棄物をもたらす原子力に頼ることはできない。放射性

廃棄物を破壊したり、リサイクルさせたりする方法が発見されない限り、原子力発電を

使用しないほうがよい。少なくとも増やすべきではない。

 さらに、今後も20113月の事故と同じような放射能漏れの恐れがある。現在、耐用

年数を超えた原子力発電所が多いが、電力会社が無理をして使用していると思われ

る。古くなった発電施設は事故を起こしやすくなり、漏れた放射能は人体に害を及ぼし

て病気の原因となる。また、政治家や官僚がそれを隠して安全であるかのようにふる

まえば、国民はニュースが信用できなくなるだろう。こうした不安から精神障害を起し

てもおかしくない。自国の政府が信用できないのであれば、原子力発電を推し進める

べきではないだろう。早く廃止するほうが人間のためである。