読解Ⅱ・読解Ⅳ・文章表現Ⅱクラス共通課題   原子力発電への賛否  

東京の灯はまだついている―原発は必要ではない

 

                         アジア史  張  楽(中国)

 

1966(昭和41)年、日本初の実用規模の原子力発電所である東海発電所(出力16.6kW)で運

が開始された。しかし、その時から、原子力発電に伴う事故トラブルが続いている。経済産業

省が
公開したデータを見ると、福島原発事故の前に、日本で起きた主な原子力施設の事故は下

表の通りで
ある。

 

事故発生年

発生地域

概要

安全対策・運転再開情報等

199512

福井県敦賀市

動力炉もんじゅのナトリウム漏れ事故

2010(平成22)年56日午前に運転を再開

1997年3月

茨城県東海村

動熱処理工場内の火災・爆発事故

19999

茨城県東海村

臨界事故 作業員2名死亡・被爆者多数

 

チェルノブイリの原発事故以来の最も深刻な原発事故である福島原発事故以前に、商業用の原

子炉
は全国で54基(合計出力4793.5万キロワット)が運転されていた。これまで、原子力は日本の

電力
30 %の需要を満たしていたが、福島原発事故が起こらなければ、日本は2030 年までにこ

の割合
50 % に上げる予定であった。つまり、運転されていた54基の原子炉以外に、少なくとも、

さら
14基を増加する予定であったことが明らかになった。

しかし、世論調査の結果によると、現在、少なくとも 70%の日本人は原発に反対している。これ

に対して原発の賛成者原発を廃止すると、日本は麻痺状態になるはずだと言う。しかし、日本の

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の原子力発電所が停止されている状態でも、東京の灯はまだついている。さらに、昨年の夏、

温度は
華氏 90 度以上に達していたが、日本は麻痺状態になっていなかった。したがって、日本で

は、
原子力発電所は必要ではないと思う。何故なら、原子力はその長所に比べ、短所が以下のよ

うに深刻であ
るからだ。

  1. 事故時の被害の大きさ
  2. 日常的放射性物質放出量の大きさ
  3. 核廃棄物の処理の困難さ
  4. 核拡散の危険

 原発を廃止すると、日本のエネルギー源も一時的には化石資源に頼るしかないが、その後の

エネルギー政策が成功するかどうかは再生可能エネルギーに早期に移行することが鍵とな

る。
「再生可能エネルギーで日本の大量の電力消費をまかなうのは非現実的」だと思っている人

は多い。しかし、1990年代中ごろから、原発廃止を視野に、再生可能エネルギーの開発
普及を国

家的に推進してきたドイツでは、昨年なんと電力のうち再生可能エネルギーの割合が16にも達し

た。そのうち4割が風力発電である。日本と同じように、資源に乏しく、電力需要量が大きいドイツで

も、原子力から再生可能エネルギーへの完全な置き換えが進んでいるのだ。日本に、同じことがで

きない理由はないであろう。したがって、原発は廃止すべきである。