読解Ⅱ・読解Ⅳ・文章表現Ⅱクラス共通課題   原子力発電への賛否  

原子力発電に対する賛否

 

       韓国朝鮮歴史文化  明  丹(中国)

 

福島第一原子力発電所の事故以来、原子力発電の賛否が話題になっている。原子

力発電に伴う危険性は福島第一原発事故を通じて誰もが知った。同じ悲劇の繰り返し

を防ぐためには、地震が多発する日本での原子力発電は停止すべきであろう。しか

し、本文ではあえて原発事故から目を離して、日本の発電電力と消費現状に着目し、

そこから原子力発電に対する賛否を論じたい。

日本はエネルギー資源が乏しい島国である。1970年代に二度にわたるオイルショッ

クを経験した後、安定的に電気を届けるために、一つのエネレギーに頼るのではなく、

リスクを分散させることにした。つまり、水力、火力、原子力などの各種発電の特性を

活かし、資源をバランスよく組み合わせて発電することをめざしたのである。現在の電

源別発電電力量をみると、火力発電が全体の6割、原子力発電が3割、水力発電が

約一割を占める。この発電電力量のデータだけをみると、全体の3割程度なら原子力

発電を停止し、他の電源で何とかできないかと思うかもしれない。しかし、電気需要に

応じて発電方式を組み合わせる中で、発電電力量の3割を占めている原子力発電は

重要な役割を果たしている。

電気の使用量は季節や時間帯によって変化するが、電気は蓄積のできないエネル

ギーであるため、常に最大需要にあわせて設備を建設しなければならない。

図1[注:「受容の変化に対応した電源の組み合わせ」(ベストミックス)(「原子力・

エネルギ
ー」図面集2007 1-21)]は一日の電力需要の変化に対応する発電方式の

組み合わせを表してい
る。原子力発電は出電電力が一定で燃料供給、価額の安定性

に優れているため、ベース電源とし
て使用されている。水力発電は気候の影響などで

出電力が安定せず、火力発電は石油、石炭、天
然ガスなどを燃料とするため、燃料の

供給や価格が政治、経済の動きに直接影響される。したが
って、水力や火力電源は

ベース電源に適さないことが分かる。電力供給量の6割をしめる火力発
電はほとんど

電気使用ピーク時に集中しており、ベース電源の原子力発電なしには経済生産活動


日常生活の電力使用量を満足させることができない。ここから、原子力発電は発電電

力の柱で
あることが分かる。

図2[注:「1年間の電気の使われ方の推移」(「原子力・エネルギー」図面集2007 

1-21
)]
示しているように電力の最大需要量は年々上昇し、電力需要格差も拡大する

一方である。このことから、発電設備は電力需要ピークにあわせて増え、そのため建

設された一部の発電設備は低効率で運転しているということが分かる。つまり、多くの

発電設備は万が一のピークの時に備えて建設されているのである。電力需要格差の

拡大は設備の利用率を低下させ、送電コストの上昇に繋がる。 

上に述べた発電電力と消費電力の状況を併せて分析した結果、私は以下の結論を

出した。

原子力に替わる新しいエネルギーを発見できず、電気需要の格差が現状のように拡

大し続ける
限り、日本には現実的に原子力発電に反対するという選択肢はない。した

がって、当面は原子力発電に賛成するしかない。原子力発電の賛否より、原子力に

替わるエネルギーを探し出すことが
急務であろう。