読解Ⅱクラス  戦後の我が国の変化
 

戦後台湾の社会変化

 

東アジア思想文化  李 龢書(台湾)

 

第二次世界大戦後、私の国、中華民国は息つく暇もなく、また中国国民党と

中国共産党との戦い、すなわち国共内戦という内戦に陥った。その結果、1949

年、中華民国は大陸の統治権を失い、中華人民共和国が成立した。それに伴

い、国民政府(当時、共産党に対する国民党を中心に組み立てた政府)は唯一

統治できる最大の地方自治体を台湾省に移転した。

 
 国民政府と共に台湾に移ったのは数百万人の人々(政府機関を除く、主に軍

隊)と貴重な物資である。これらの人々は後の台湾の民主化に重要な影響を与

え、物資は台湾における財政建て直しに大きな役割を果たした。台湾の国民政

府は大陸の共産党政府に対抗するために、国民党を中心に中央集権制を採用

し、政府の上層にはほとんど新しく移り住んだ人々を任命し、戒厳法を実行し

た。また、教育や新聞を通じて国民に三民主義と儒家の思想を浸透させた。特

1966年からの12年間、大陸で「文化大革命」が行われていた間、これに対抗

して台湾は「中華文化復興運動」という儒家思想を強力に唱えた。

 
 一方、財政状況について言えば、戦後初期の台湾は極めて悪かったが、国民

政府は大量の移転した資金を投じて有能な官僚を任用し、国営事業を強化して

財政を改革した。有効な財政改革と活発な経済成長によって、1970年代の台湾

は、国連脱退や石油危機などの難件を乗り越えた。また、経済成長と共に、国

民の民主意識も高まっていった。1980年の後半には、移転した政府に長い間統

治されてきた台湾人(台湾語を操り、明清時代から台湾に遷移した人を指す)

や原住民も、自分の権利を守って争うようになり、各地で相次いで流血の社会

運動が起こった。これが、台湾における民主改革の始まりであった。

 
 以上に述べたように、台湾における第二次世界大戦後の社会変化は、濃い儒

家思想と民主観念、及び経済成長によってもたらされた自信という三つの特徴

を持つと言えよう。