文章表現Tクラス   闇の消失
  

闇の消失と闇の間

 

日本史学  柳 承喜(韓国)

 

今住んでいるアパートは夜景がとても美しい。26階で見る風景は日本でのさびしい

生活を少し楽しくしてくれる。もし、アパートからの夜景が真っ暗だったら、たぶん私は

気分が悪くなると思う。

 私は10年前に韓国の安東に行ったことがある。そのときに、二重の経験をした。

つは真っ暗な道を歩いたことだ。電灯がひとつもなくて何も見えなかった。暗くて足元も

見えなかった。おかしなものをときどき踏んでしまい、まるで死んだネズミを踏んだよう

な感じがした。次の朝見ると、それは柿だった。

 もう一つは、電灯がなくて真っ暗だったから、空にあるきらきらと輝く無数の星を見た

ことである。私が生まれてからはじめて見た光景だった。そのときの経験は今も忘れら

れないものだ。

 私は闇の消失も闇もどちらも経験した。しかし、どちらがいいのかは答えられない。

それは、そのときの人間の精神状態がいいかどうかで決まるからだ。でも、やはりコン

ビニエンス・ストアの照明、街路や建物のやかん照明より夜空のきらきら輝く星が好き

だ。おそらく人間は感情の動物だからであろう。