文法クラス  私が子どもだったとき
   

私が子どもだったとき

 

中国語中国文学  王 旭東(中国)

 

私は中国の東南地方の浙江省の港町に生まれた。幼稚園に入るまで、両親の仕事の

都合で農村の母の友人に預けられた。農村で暮らしていた間については楽し
いことばか

りを覚えている。例えば、ご飯を食べているとき、蟻が机の上をはっ
ていたのを見たこと

や、夏に農作物に入り込み、畑を歩いて行ったことや、都市
に生まれた子供が体験でき

なかったようなことだ。

幼稚園に入園するときに、私は自分の家に戻った。その時は文化大革命が終わった

ばかりだったので、新たな観念や出来事が多く、伝統とつながる雰囲気が少
なくなってし

まったと感じた。ゲーム機や、西洋風の美人の写真を掲載した壁掛
けの月別カレンダー

や、香港から入ってくるポピュラー音楽が若者の人気を集め、
本屋には外国語から翻訳

された文学書や専門書が多くなった。私は4、5歳から
本が読めた。挿し絵が入った科学

書や歴史書が好きで、ほかの男の子と一緒に遊
ぶことはあまりなかった。母に連れられ

て、母が働いていた会社の大きな図書館
に行った。五時に母が退社するまでずっと図書

館で一人でいろいろな本を読んで
いたから、図書館員によく馴染んだ。

私の家は郊外にあったので、市内の病院へ診察を受けに行くには、バスに乗って1時

間半以上かかって行った。便利だとは言えなかったが、両親は私が絵画の
才能に恵まれ

ていることを知り、市内の教養学校に入学させることにした。私が
教養学校で勉強してい

た間、父は学校の周りで待っていたらしい。本当に大変な
ことだ。教養学校の先生は市

内の名門の小学校の教務主任でもあったので、私の
絵画の才能を褒めたたえ、名門の

小学校に入学させるように勧めた。そのため、
市内に引っ越すことになり、それによっ

て、私の人生は変わってしまった。