口頭表現クラス  スピーチ
 

ボランティア活動の価値

 

社会学  クリスティアーナ・チェッリ(イタリア)

 

私は日本へ来る前に、ボランティア活動をしていましたが、今日は、なぜそれをする

ことになったか、お話したいと思います。

去年の六月にベネチア大学の修士課程を修了した直後、私はローマにある日本

使館へ政府奨学金を得る試験を受けに行きました。嬉しいことに、試験に合格した上、

四月に日本に行くことになりましたが、出発する前の数ヶ月をどのように過ごせばいい

のかと悩みました。

私は、単なるアルバイトだけでは満足できないので、さらに有意義な活動はなにかと

探しはじめました。そして、母に相談した結果、ボランティア世界への第一歩を踏み出

すことになりました。しかし、ボランティア活動は数えきれないほどあるので、まず関心

のある自分の身近なところから活動を始めた方がいいと思いました。

私は子供の時から、動物が大好きなので、まずインターネットで動物愛護団体や協

会を調べてみました。そして数件の面白そうなサイトの中から、実家の近くにある小さ

な会を見つけ、電話してみました。そこで活動している人々は、主にご近所の野良猫や

野良犬の世話をしているのだそうです。この協会に参加してから、私の生活はかなり

忙しくなってきました。捨てられ、虐待された動物に餌をやったり、助けたりすると同時

に、毎月他のボランティアと一緒に、居場所のない猫と犬のために飼い主募集や募金

集めの活動していました。

また、動物だけではなく、人のために役に立ちたいと思い、新年にあたって貧困層向

け食堂のスタッフを手伝うことになりました。私は、台所でアシスタントとして料理を作っ

たり、客の注文を取ったりしました。そこはほとんど無料で食べられる特別な食堂なの

で、貧しい移民やホームレスの人たちが多かったです。

注文を取りながら、私は彼らの人生の苦しい思い出や不満などを聞きました。私は

中流階級の家庭に生まれたので、じかに貧しさに触れるのは初めてで、この人たちが

まるで別世界に住んでいるかのように感じましたが、結局非常に勉強になったのです。

ボランティア活動は、自分の苦悩を、さらに苦しんでいる人の深刻な問題と比較する

機会を与えてくれました。私は自分が個人的な問題を深刻に考えすぎていることを自

覚できるようになりました。それで、最近少し肩の力を抜けるようになりました。また、他

人を助けることで自分も周りの社会とつながっていると、はっきり実感できるようになり

ました。この貴重な経験のおかげで、私は自分が成長したと思っています。