2008年夏学期 木5 巽孝之「SF—そのジャンルと批評」予定表(全9回)

4月
17日
<第1回:SF論序説> ガイダンス
24日
<第2回:発狂する科学者、自走する機械> メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』(創元推理文庫)
5月
8日
<第3回:人類の黎明、人類の黄昏> アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』『*都市と星』『2001年宇宙の旅』(ハヤカワ文庫SF)
22日
<第4回:未知との遭遇、超越概念への接近> スタニスワフ・レム『ソラリス』『高い城』(国書刊行会、都合によってはハヤカワ文庫SF版でも可)
6月
5日
<第5回:歴史の改変、記憶の改竄> フィリップ・K・ディック『高い城の男』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』『火星のタイムスリップ』(ハヤカワ文庫SF)
12日
<第6回:電脳文化、廃墟文化> ウィリアム・ギブスン『ヴァーチャル・ライト』(角川文庫)『ニューロマンサー』(ハヤカワSF文庫)『パターン・レコグニション』(角川書店)
26日
<第7回:世界SF、日本SF> 沼正三『家畜人ヤプー』(幻冬社アウトロー文庫/*角川文庫)
7月
10日
<第8回:民族の生存、人類の超進化> 小松左京『日本アパッチ族』(*角川文庫/*光文社)『果てしなき流れの果てに』『継ぐのは誰か?』(角川ハルキ文庫)
17日
<第9回: 総集編> 人数次第で授業内レポートにするかどうか決定

◆本のタイトル、出版者名に「*」マークがついているものは、入手し難い可能性がある。
◆ 英文を含む参考資料を適宜その場で読んでもらうことも多い。

教科書
巽孝之編書『日本SF論争史』(勁草書房、2000年)
参考文献
(原著刊行順、邦訳のあるもの中心)

● ジュディス・メリル『SFに何ができるか』浅倉久志訳(晶文社、1972年)。

● ブライアン・オールディス『十億年の宴』浅倉久志他訳(原著1973年:東京創元社、1980年。

● ダルコ・スーヴィン『SFの変容』大橋洋一訳(原著1980年:国文社、1991年)。

● ダナ・ハラウェイ、サミュエル・ディレイニー、ジェシカ・アマンダ・サーモンスン『サイボーグ・フェミニズム』巽孝之編訳(初版1991年:水声社、2001年)。

● マーリーン・バー『男たちの知らない女——フェミニストのためのサイエンス・フィクション』小谷真理他訳(原著1993年:勁草書房、1999年)。

● 笠井潔『機械じかけの夢——私的SF作家論』(初版1982年:筑摩学芸文庫、1999年)。

● 小谷真理『女性状無意識——女性SF論序説』(勁草書房、1994年)。

● 巽孝之編『この不思議な地球で——世紀末SF傑作選』(紀伊國屋書店、1996年)。

● 永瀬唯『欲望の未来——機械じかけの夢の文化誌』(水声社、1999年)。

● Takayuki Tatsumi, Christopher Bolton & Istvan Csicsery-Ronay, Jr., eds.  Robot Ghosts, Wired Dreams  (Minneapolis: U of Minnesota P, 2007).