日本学術振興会 人文・社会科学振興プロジェクト研究V 越 境 「越境」を口にする時、国境を越えることと、学問・芸術の諸分野間の境界を越えることのふたつの行為を漠然と思い浮べることが多いように思います。しかしながら、芸術の分野において「何が何を越えるのか」を改めて問うならば、境界線は国家間に限らず、生死・性・言語・宗教・身分・階級・民族・業界・市場など多様な場所に引かれており、また、それらを超えるものも、人・言葉・イメージ・物体にととまらず、理念・思想・政策・制度へと広がります。「越境」の動機もまた、異世界からの「誘惑」ばかりでなく、戦争や移民や経済活動など多様であり、「越境」を促すメディアも急速に進化しています。私たちは日々「越境」を続けているのかもしれません。 このフォーラムでは、文学・美術・文化財の「越境」の諸相を個別に論じつつ、「越境」の現場においては、芸術がどのように出現するのかを考えます。芸術が人の手になるものであるかぎり、人が何をどのように越えたかがまずは問題となるはずです。しかし、彼らが生み出したものには、文学や音楽や映画のようにメディアを乗り換え易い(もちろん文学であれば越え難い言語の境界があるわけですが)非物質的なものもあれば、美術のように物体それ自体が動くものもあります。戦争によって移動を余儀なくされた芸術家(その産物としての亡命文学)ばかりでなく、略奪された美術品という
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日時:2007年7月13日(金)/15:30〜18:30
場所:東京大学法文2号館2大教室 ※入場無料、事前申込みの必要はありません |
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— プログラム — ●15:30〜15:45 ●15:45〜16:35 ●16:35〜17:25 ●17:40〜18:30 |
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お問い合わせは文化資源学研究室まで Eメール:bunka@l.u-tokyo.ac.jp |