東京大学文学部現代文芸論研究室、スラヴ語スラヴ文学研究室

高橋知之氏出版記念特別講義
(東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教)

永遠と私のあいだ——1840年代のロシアへ


新進気鋭のロシア文学研究者、高橋知之氏は、東京大学人文社会系研究科現代文芸論研究室に提出した博士論文をもとに、東京大学による学術成果刊行助成を得て『ロシア近代文学の青春 反省と直接性のあいだで』(東京大学出版会)を出版しました。この機会に、本書の内容に基づいて、特別講義をしていただきます。


日時 2019年10月18日(金) 午後5時〜6時30分
場所 東京大学文学部法文1号館1階113教室(本郷キャンパス)
 交通 地下鉄丸ノ内線・大江戸線「本郷3丁目」、南北線「東大前」等下車、いずれも徒歩10分

*事前予約不要、聴講自由。
*専門的関心をお持ちの方のご来聴を歓迎します。


プロフィール

高橋 知之(たかはし ともゆき):1985年生まれ。専門はロシア文学・比較文学。本書のあとに書いた論文に「小林秀雄とアポロン・グリゴーリエフ――日露における「実践的批評」の誕生」(『れにくさ』第10号、2020年3月刊行予定)。訳書に『ポケットマスターピース10 ドストエフスキー』(共訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2016年)、フランコ・モレッティ『遠読』(共訳、みすず書房、2016年)。

 


『ロシア近代文学の青春 反省と直接性のあいだで』について

本書は1840年代ロシア文学の、アレクセイ・プレシチェーエフとアポロン・グリゴーリエフというという二人の文学者の作品と思想を分析したものです。19世紀初頭のロシア文学は、ロマン主義からリアリズムへの移行、スラヴ派と西欧派の対立という図式で語られることが普通ですが、高橋氏はそういった伝統的な二項対立の図式に必ずしも当てはまらない文学者の営為を通じて、西欧の哲学の影響を深く受けながらも、それを批判的に乗り越えていこうとした1840年代ロシアの文学を多角的に描き出しています。

 

 

問合せ先 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部現代文芸論研究室

e-mail: genbunl.u-tokyo.ac.jp(を半角にしてください)