レイン・ラウド氏は、エストニアの日本文化研究者、文化理論家、詩人・小説家。レニングラード大学で日本文学を専攻後、ヘルシンキ大学で博士号取得（文学理論）。タリン大学初代学長を務め（2006-2011年）、ヘルシンキ大学世界文化学部教授を経て、現在、タリン大学研究教授。ヨーロッパ日本学協会会長を務めたこともあります（2011-2014）。最近は小説執筆にも意欲的で、現代エストニアを代表する小説家としても知られ、小説は英訳が続々と出版されています。

今回の特別講義は、ラウド博士が英語で書いた文化理論書 Meaning in Action: Outline of an Integral Theory of Culture (Cambridge, U. K. :Polity, 2016)の内容に基づいたものです。ここでラウド博士は時代と場所の境界を超え、文化のテクストと実践を総合的に捉えるための画期的な文化理論を展開しています。質疑応答では、本書の内容についてだけでなく、エストニア文化のことやラウド博士の小説のことなども伺えます。