主催 東京大学文学部現代文芸論研究室、科研費基盤(A)25243002

ツヴィカ・セルペル教授(テルアビブ大学芸術学部学部長)
霊と現身——日本映画における対立の美学出版記念講演

日本映画における対立の美学



『霊と現身——日本映画における対立の美学』ツヴィカ・セルペル著、森話社より10月18日出版予定。

日本映画のなかには、能や歌舞伎といった伝統芸能をモチーフとし、またその影響を受けた作品が多く存在する。
「対極とその調和」を軸に、黒澤明、溝口健二などの古典から、新藤兼人、今村昌平、伊丹十三、北野武まで、日本映画における美意識の源流を読み解く、イスラエル人演出家・芸能研究者渾身の日本文化論。




日時:20161014) 午後5時6時半

場所:東京大学文学部法文2号館2階2番大教室(本郷キャンパス)

予約不要、入場無料。
どなたでも聴講できます。

交通:地下鉄丸ノ内線・大江戸線「本郷三丁目」、南北線「東大前」、千代田線「根津」などからいずれも徒歩10分程度


プロフィール

ツヴィカセルペルZvika SERPER

1952年、イスラエル生まれ。テルアビブ大学芸術学部学部長、芸術学部演劇学科および、人文学部東アジア学科教授。博士(演劇学)。専門は日本演劇と日本映画、および異文化間における演劇、また演出家、役者でもある。
1980〜85年、および1993〜94年、日本文部省(当時)・法政大学交流基金・日本国際交流基金の奨学生として法政大学能楽研究所で研究する傍ら、歌舞伎役者五代目中村富十朗、狂言師野村万作、能楽師浅見真州の指導により稽古を積み、能、狂言、歌舞伎の舞台に立つ。
また、日本の伝統演劇による西洋演劇の可能性の追求を研究テーマとし、セルペル演出のギリシャ悲劇『アガメムノン』、シェイクスピアの『マクベス』、ユダヤ劇『ディブック あるいは二つの世界の間で』には様々な日本の伝統演劇の美学と手法が取り込まれ、この作品の記録映画はアメリカ、ヨーロッパ各地で上映された。
現在は、度々来日し、早稲田大学演劇博物館と同大学大学院文学研究科、東京大学大学院人文社会系研究科で研究を続ける。
月刊『観世』(檜書店)2014年1〜9月号に研究論文『能のコトバの抑揚』 を連載。2015年『演劇研究:早稲田大学演劇博物館紀要』に「境界を超えて : ユダヤ劇『ディブック あるいは二つの世界の間で』と日本の伝統演劇における霊の出現」を掲載。英語、ヘブライ語での出版物や、ロシア語、ポーランド語、イタリア語への翻訳論文多数。

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