主催:東京大学文学部現代文芸論研究室・スラヴ語スラヴ文学研究室

トークと詩の朗読 
山崎佳代子/ヴォイスラヴカラノヴィッチ/ドゥシコノヴァコヴィッチ

セルビアと日本 響き交わす現代詩
——山崎佳代子と二人のセルビア詩人を迎えて——


セルビア文芸協会の派遣、セルビア文化省の公演、日本ペンクラブの協力により、セルビアを代表する三人の詩人たちの来日が実現しました。この機会に東大文学部でも三人をお迎えして特別イベントを開催いたします。専門的関心をお持ちの方のご来聴を歓迎します。 通訳つき、入場無料、予約不要。

挨拶 三谷惠子(東京大学文学部スラヴ語スラヴ文学研究室)
開会の辞 加藤有子(東京大学文学部現代文芸論研究室)
司会・進行 亀田真澄
(日本学術振興会特別研究員)


日時:20131115日()/午後440分〜620
場所:東京大学法文2号館地階2019・2020 現代文芸論演習室(本郷キャンパス)
※地下鉄丸ノ内線・大江戸線「本郷三丁目」、南北線「東大前」などから徒歩10分



—— 詩人達のプロフィール ——

ヴォイスラヴ・カラノヴィッチ
1961年、スボティッツァ市に生まれる。ノヴィ・サド大学文学部卒業。詩人、エッセイスト。作品は、英語、ドイツ語、イタリア語や日本語など二十数カ国語に翻訳されている。セルビア国営ラジオ演劇セクション編集者。テレビでは、現代詩を扱う『詩が描く輪』を製作。作品の邦訳は『現代詩手帖』、『びーぐる』などに発表されている。チャールズ・シーミッチ編集の英語によるセルビアの詩のアンソロジーにも作品が収録されている。
詩集に『キーボード』(1986年)、『目覚めの記録』(1989年)、『険しい情景』(1994年)、『大地の息子』(2000年)、『踊る光』(2003年)、『物たちの息(選詩集)』(2005年)、『僕たちの空』(2007年)、『内なる人間』(2011年)。今夏、エッセイ集『静かな灯』が刊行予定。
ブランコ・チョビッチ賞、ブランコ・ミルコビッチ賞、メシャ・セリモビッチ賞、ディス賞、ジューラ・ヤクシッチ賞、バスコ・ポパ賞、ひまわり賞、ズマイ賞など、セルビア現代詩に贈られる文学賞を数々受賞、セルビア現代の抒情詩を代表する透明な光に満ちた形而上詩人。セルビア・ペン・センター会員、セルビア文芸協会会員。

ドゥシコ・ノヴァコヴィッチ
1948年、ティトーグラード(現ポドゴリツァ)に生まれる。ベオグラード大学文学部中退。詩人。『文学』、『文学の言葉』など文芸誌の編集に携わった。セルビア文芸協会書記長。父は軍のパイロットでマケドニア人、民謡歌手の母はモンテネグロ人。父を亡命させた厳しい政治状況の中で少年時代を過ごす。マケドニア、モンテネグロ、セルビアと三つの地域を転々と移動して、家族が冷戦構造の闇に翻弄された苦い体験は、社会的な問題をアイロニカルに歌い上げる抒情詩として昇華されている。作品は英語、ドイツ語、フランス語、マケドニア語、ポーランド語など十数カ国語に翻訳されている。チャールズ・シーミッチ編集の英語によるセルビア詩のアンソロジーにも作品が収録されている。
詩集には『鏡を知る者』(1976年)、『廊下を通って』(1991年)、『街角の監視員』(1986年)、『僕は月を選んだ(選詩集)』(2003年)、『女神たちに届けた』(2005年)、『いつ灯を消そうか』(2010年)ほかなど多数。
ミラン・ラキッチ賞、若きストルーガ賞、ブランコ・チョビッチ賞、ブランコ・ミルコビッチ賞、メシャ・セリモビッチ賞、ディス賞、ジューラ・ヤクシッチ賞、バスコ・ポパ賞、ズマイ賞など、セルビア現代詩に贈られる文学賞を数々受賞、社会や時代の闇に光を当て、ほろ苦いユーモアでうたいあげる詩人。

山崎 佳代子
1956年生まれ。静岡市出身。詩人、翻訳家。北海道大学文学部卒業。2003年ベオグラード大学にて博士号取得(『1920年代の日本アヴァンギャルド詩の発展、セルビア文学との比較考察』)。ベオグラード大学文学部日本学専攻課程教授。ベオグラード在住。セルビア文芸協会会員(副理事)。
詩集に『みをはやみ』(2010年・書肆山田)、『アトス、しずかな旅人』(2008年・書肆山田)など。翻訳書にダニロ・キシュ『庭、灰』(2009年・河出書房世界文学全集)など。エッセイ集に『そこから青い闇がささやき』(2004年・河出書房新社)など。谷川俊太郎、白石かずこのセルビア語による翻訳詩集を編む。セルビア語と日本語で詩を書く。作曲家松下耕の合唱曲のために作詞多数。
「セルビア・ペン海外翻訳功労賞」、セルビア翻訳者協会「翻訳功労賞」、セルビア文学者協会「国際詩人モラヴァ賞」受賞。


本郷キャンパス構内案内図



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