特別講義のお知らせ


大江文学における素材としての人物と出来事
——ベルリンの大江健三郎『取り替え子(チェンジリング)』からセンダックの絵本まで——

講師:福沢 啓臣(元ベルリン自由大学准教授、NPO絆・ベルリン会長)
コメンテーター:
那須田 淳(作家)
司会:沼野 充義(東京大学文学部現代文芸論)


日時:201363日()/1640分〜1820
場所:東京大学法文1号館2216教室(本郷キャンパス)
※地下鉄丸ノ内線・大江戸線「本郷三丁目」、南北線「東大前」などから徒歩10分



ベルリン自由大学で長年教鞭をとられ、大江健三郎氏がベルリンで『取り替え子』を執筆していたときも、身近にいてその執筆過程を詳しく知っている福沢啓臣先生に、小説の舞台となったベルリンの生活と情景、人物などを解説していただき、小説に新たな光を当てていただきます。また同じくベルリン生活の長い作家の那須田淳さんにもコメンテーターとして加わっていただき、大江文学からセンダックの絵本まで、話題を広げていただきます。
どなたでも自由に聴講できます。事前予約不要。直接会場にお越しください。



—— プロフィール ——
福沢 啓臣(ふくざわ ひろおみ):元ベルリン自由大学准教授、NPO絆・ベルリン会長。1967年渡独、1975年ベルリン自由大学哲学科修士卒業、1976年よりベルリン自由大学日本学科就職、日本語・日本文学を教える。2003年ベルリン自由大学博士号取得、2008年同大学退職。ベルリンにおける日独文化交流の中心として長年多大な貢献をしてきた。教職以外に1983年よりベルリン映画祭に準スタッフとして参加。映画関係では、篠田正浩監督の『舞姫』と『スパイ・ゾルゲ』の制作に協力した。文学関係では、1985年以来国際「連詩」の会を5回オーガナイズし、谷川俊太郎や大岡信をドイツに招聘し、連詩の翻訳を担当した。

那須田 淳(なすだ じゅん):作家。主にヤングアダルトや児童文学の分野で活躍する作家。1995年よりベルリンに在住、ドイツ語に堪能であり、作家ハッケと画家ゾーヴァの共著『ちいさなちいさな王様』(講談社)など、ドイツ語からの翻訳も多数ある。ドイツを舞台にした『ペーターという名のオオカミ』(小峰書店)で産経児童出版文化賞、坪田譲治文学賞を受賞。最近作に『一億百万光年先に住むウサギ』(理論社)

本郷キャンパス構内案内図
東京大学正門から構内に入り、安田講堂(時計台)に向かって銀杏並木を直進、左側二つ目の建物です。建物の中へは正門に近いほうの入り口から入り、すぐ目の前にある階段を二階にのぼってください。正門から徒歩1分。

問い合わせ先:東京大学文学部現代文芸論研究室 電話03(5841)7955