トミスラヴ・ロンギノヴィチ博士は、旧ユーゴスラヴィア(セルビア)出身の文学研究者で、スラヴ語圏や西欧を幅広く視野に入れながらセルビア文学を比較文学的な視点から研究しています。今回大阪大学GCOEの招聘で初来日された機会を利用して、特別講義をしていただけることになりました。この講義はゴンブロヴィチ、クンデラ、ブルガーコフ、キシュといったスラヴ語圏の作家たちによる小説を「境界の詩学」という面から比較研究した博士論文(後に単行本 Boderline Culture: The Politics of Identity in Four Twentieth Century Slavic Novels, U. of Arkansas Press)に基づくものです。