開催日 2013年11月26日

文学部心理学研究室では,第20回心理学研究室セミナーとして以下のような講演会を開催しますので,ふるってご参加下さい。なお,講演内容は大学院生以上を想定しております。


第20回心理学研究室セミナー

日時:2013年11月26日(火) 午後5時から
場所:法文1号館2階 212教室

【講師】 廣中 直行 先生 (三菱化学メディエンス株式会社薬理研究部)
【演題】 行動薬理学の展開

【要旨】 行動薬理学は,動物の行動に及ぼす薬物の影響を調べる研究分野であり,薬理学,実験心理学,神経科学,精神医学などの学際領域である.世界的には1952年,はじめての抗精神病薬(統合失調症の治療薬)であるクロルプロマジンが開発されたときに,ラットの条件回避行動を用いて薬効評価が行われたのが行動薬理学の嚆矢である.その後,抗うつ薬,抗不安・睡眠薬,鎮痛薬などが開発されるにつれて,薬理学における行動実験の必要性は高まり,新薬開発の現場でもルーティンとして行動薬理試験が行われるようになった.今回は,これまでの行動薬理学の歩みを振り返り,分子の時代に突入した最先端の薬理学と行動科学がどのように切り結んで行くべきかを考察したい.