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パート2臨床倫理検討シートを使った検討の進め方

以上のような意思決定プロセスの理解に則った臨床倫理の営みを、医療・介護従事者が実践することを支援するツールとして、臨床倫理検討シートがあります。これは、《情報共有から合意へ》という図2に示したような決定プロセスのコンセプトを具体化できるように、ケア提供者をサポートします。検討の流れは、次のようになっています。

ステップ 1

検討シート〔ステップ1〕を使い、本人プロフィールとこれまでの経過を記述します。経過記述を通して、事柄を一つのナラティブにしていくという作業は、事態を理性的に把握する作業であり、その把握をすることに伴って、倫理的な観点での事柄の理解も深まります。また、一緒に考える人々の間の共通理解を形成する核となる作業でもあります。

ステップ 2

ケア提供者側から本人・家族側に流れるのが望ましい情報・流れた情報(諸選択肢の益と害のアセスメントおよび、社会的視点からの問題があればその指摘が中心)と、本人・家族側からケア提供者側に流れてきた情報を、検討シート〔ステップ2〕を使って、整理します。P1:相手を人間として尊重しつつ、P2:できるだけ益になることを目指し、P3:社会的視点でも適切であるように、という倫理原則(=医療者が事に臨む際の姿勢)に則った整理になります。

ステップ 3

これからどうするかの検討(=前向きの検討)の場合、検討シート〔ステップ3〕を使って、問題点を抽出し、その倫理的性格を分析し、問題の源を検討し、それに基づいて、これからどのようにコミュニケーションを進めていくかを考えます。ここで、意見の相違の調整を目指して、どうするかの検討を行うのです。患者・家族の思いをどこまで理解できるかが検討の要になることが多いのです。
すでに起きたことを振り返って検討する場合(=後向きの検討)も、検討シート〔ステップ3〕を使って、3つの倫理的姿勢に即して、自分たちのしたことを分析・評価し、その経験を今後に活かすためにどうするかを考えます。

さらに詳しく知りたい方のために

臨床倫理プロジェクト http://www.l.u-tokyo.ac.jp/dls/cleth/index-j.htmlをご参照ください。「臨床倫理検討シート」や使い方のマニュアルもダウンロードできます。

以上は、医療者から見た検討プロセスです。このようなプロセスを、本人・家族の視点にたってみて、自分らしい選択ができるように支援するツール《本人・家族の意思決定プロセスノート》(上記ウェブサイト参照)をケースによっては併用すると、なお理解が深まるでしょう。

臨床倫理検討シートダウンロード
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