GT明朝体漢字第1版として集成整理された6万4千字(表1参照)の漢字を具体化したものが、東大明朝1〜9のTrueTypeフォント・セットである(表2参照)。現在の多くのOS(Windows95やMacOS)が採用しているシフトJIS方式でこれだけの数の漢字を表示・印字させるため、書体切換を応用して、「東大明朝1」であれ「東大明朝9」であれ、「細明朝体」や「中ゴシック体」と同様の個別の書体であるかのように設定され、ただ、漢字の「書体」が異なるのではなく、「書体」は同じで「文字」そのものが異なるという便法をとっている(表3参照)。現行の文字セットに対応するため採用されている「文字」そのものも同じ「東大明朝0」も付け加えられている(表4参照)。
(片山 英男)
表1 漢字規格等
| 規格 | 区画 | 収録漢字数 |
日本 | JIS X 0208-1990 | 94×94 | 6,355 |
日本(補助漢字) | JIS X 0212-1990 | 94×94 | |
韓国 | KS C 5601-1992 | 94×94 | 4,888 |
中国 | GB 2310-80 | 94×94 | 6,763 |
台湾 | Big5 | 94×63+94×94 | 13,053 |
Unicode | ISO 10646 | 82×256 | 20,902 |
諸橋轍次『大漢和辞典』 (大修館書店刊) | 48,902 |
GT書体漢字 | 64,000 |
[GT明朝体1〜9、同国字1−1〜2(1998年3月現在) 62,102] |
表2 GT明朝体漢字フォント構成
フォント名 | GTコード | 漢字数 |
東大明朝 | 1〜6246 | 6,246 |
東大明朝 | 26247〜12530 | 6,246 |
東大明朝 | 312531〜18119 | 6,284 |
東大明朝 | 418120〜24305 | 5,589 |
東大明朝 | 524306〜30581 | 6,186 |
東大明朝 | 630582〜36811 | 6,230 |
東大明朝 | 736812〜42467 | 5,656 |
東大明朝 | 842468〜48582 | 6,115 |
東大明朝 | 948583〜51638 | 3,056 |
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