『イスラムの近代を読みなおす』

 (毎日新聞社、2001年12月)

目次
はじめに
09
序章 「イスラムの犯行」なのか
  世界から排除された人々がテロ事件をどう見るか
19
  ジハード概念の混乱
23
  イスラム的民主主義
27
  単数形の「イスラム」など存在しない
30
第1章 ポストモダン時代のイスラム運動
  ヨーロッパ列強による、東アラブの主権国家への分断
35
  極端に厳密なイスラム解釈
38
  イスラム・インターナショナル
41
  イスラム復興運動の様々な潮流
44
  ビンラーディンの来歴
49
  異形のイスラム
54
第2章 アフガニスタンと中央アジア
  強いられた国家の枠組み
59
  天然資源をめぐるアメリカの思惑
63
  「空白国家」アフガニスタン
67
  なぜ世界はムスリムの死に目を向けないのか
70
  イスラム思想とテクノロジー
74
  イスラムの形骸化
76
第3章 イスラム復興運動の長期波動
  「イスラム原理主義」というレッテル
81
  イスラム復興運動の勃興
85
  ラシッド・リダーとアラブ・ナショナリズム
89
  ムスリム同胞団の急進化
92
  ジハード論の三つの潮流
95
  イスラム運動と暴力
98
  イスラム運動とアラブ・ナショナリズム運動
100
第4章 パレスチナ、非宗派民主国家への夢
  最初の殉教者かゲリラ戦士か
107
  イスラム運動=反ユダヤ人=ナチスの協力者?
110
  パレスチナ解放運動とユダヤ人左翼運動
112
  ユダヤ人問題のパレスチナへの転化
115
  イスラエル建国とパレスチナ人追放
119
  難民の声を世界に
125
  アラブ諸国家体制との軋轢
125
  非宗派民主国家
128
  世界史そのものの負の課題
131
第5章 イスラエル人という揺らぐアイデンティティ
  イスラエルの「新しい歴史家たち」
137
  イスラエル建国史の再検討
140
  シオニズムとは何かという自問
144
  自民族中心主義への反省
147
  ユダヤ人とイスラエル人の相剋
150
  「ユダヤ教原理主義」
157
  ラビン首相暗殺の衝撃
159
終章 絶望した人たちを見出す
  湾岸戦争がインティファーダに終止符を打った
165
  強者と弱者の合意
168
  パレスチナの絶望がイスラム世界に共鳴する
172
  イスラエル社会の人種主義の象徴
174
  異文化とのダイアローグへ
178
聞き手として−平井玄
183