1)2年目の展望 総括班 小松久男
2)各班の研究計画
3)国際交流について
4)広報と研究成果の公開について
5)研究組織
6)研究分担者名簿(98年度)
7)97年度の研究会活動・刊行物一覧


2年目の展望

総括班 小松 久男(東京大学)

 われわれの「イスラーム地域研究」プロジェクトも2年目をむかえている。5年間という当初の計画からすれば、このプロジェクトはまだ始まったばかりである。しかし、「問題発見の年」を掲げた初年度に続く今年は、具体的な研究テーマに即した研究が実際に動きだす年であり、今年の活動はおそらく今後のプロジェクトの方向をほとんど決定づけることになるだろう。そこで、この機会にメンバーの一員として、私の意見と展望を思いつくままに記してみたい。

 今年の共通テーマは、多様な地域の組み合わせ、あるいは地域間の比較研究となっている。共同研究を原則とするわれわれのプロジェクトの主旨からすれば、この共通テーマはきわめて自然なものであり、また多くの成果が期待されてしかるべきだろう。研究分担者のみならず、昨年来このプロジェクトに参加している内外の研究者の顔ぶれをみれば、われわれは有望な共同研究の契機と場をすでに少なからず手にしているからである。あとはどれほど魅力的で発展性のあるテーマを設定することができるか、にかかっている。また、ここでいう地域とは、中東や東南アジアのような既存の地域に限られてはいないはずである。今年の課題には、いわゆるイスラ−ム世界の枠を超えて、さまざまな関係性で結ばれた「地域」を見い出し、それによってこれまで自明とされてきた歴史上あるいは現代の地域概念を見直すような試みも含まれるだろう。

 今年は、個々の研究会と並行して、三つの国際ワークショップが開催される。「中東・アフリカにおける奴隷エリートの比較研究」と「『マナール』誌とマナール派の総合的研究」そして「ズィヤーラ:イスラーム世界における参詣慣行の歴史学/人類学的研究」でである。いずれも今回のような研究プロジェクトの特性を活かした国際共同研究であり、これらが先駈けとなって今後さまざまテーマによる国際ワークショップやシンポジウムが開かれることを期待したい。このような企画は、3年目にあたる1999年(Beyond the Border: A New Framework for Understanding the Dynamism of Muslim Societies)と5年目にあたる2001年に計画されているプロジェクト全体規模の国際シンポジウムにも弾みを与えるにちがいない。その成果は「イスラーム地域研究叢書」に収められることになっている。

 この「イスラーム地域研究叢書」は、いずれわれわれのプロジェクトの成果を目に見える形で提示するものである。これについては、今はまだ構想の段階だとしても、「われわれはこのような研究書(おもに論文集)を作るつもりだ」ということを表明しておくのは意味のあることだろう。それは個々の研究グループの目標を内外に明示することにより、研究のさらなる活性化をうながすと考えられるからである。このニューズレターにはすでにいくつかの構想が示されている。これを深化させるとともにさらに新たな構想を立てていくこと、それは今後の重要な課題の一つといえる。これらの企画は、必ずしも研究班や研究グループごとに立てる必要はないだろう。研究グループを横断し、さらに内外の研究者に参加を呼びかけるような企画がいくつもあってよいと思う。

 地域研究にはさまざまな理解や方法がありえるだろうし、実際にある。佐藤研究リーダーの言葉にもあるように、われわれのプロジェクトは一つの旗のもとにこれを展開するというものではない。そこでは多様な理解と方法が許容されているはずである。大切なことは、「イスラーム地域研究叢書」に代表されるわれわれの成果、言い換えれば「作品」が、何を明らかにし、現代の人々に何を語りえるかだろう。地域研究をめぐっては去年から議論が始まり、これは今後も継続されるにちがいない。そこで、一つ提案をしたい。地域研究の意味は「作品」によって決まるとすれば、われわれはこれまでにどのような先行研究をもっているのだろうか。この機会に研究分担者の各人が、地域研究の優れた作品をたとえば3点ずつ選びだし、解題つきの選集を編むという企画はどうだろうか。それは新しい理解と生産的な議論を生むと思うからである。

 地域研究についてもう一ついえば、「イスラーム地域研究」プロジェクトでは研究分担者の中に占める歴史研究者の割合が高く、そのために地域研究と歴史学との関係が議論されることが多い。私は、ある地域の今を理解するためにも、また地域研究そのものを豊富化するためにも、歴史学は重要な役割を果たすと考えている。しかし、歴史研究者が禁欲的に自己の領域に閉じこもっているかぎり、そのようなことはなかなか起こらない。そのためには歴史研究者も一歩を踏み出すことが求められるだろう。そもそも歴史学とは文書史料の世界にひたすら沈潜するものではないとすれば、今回の共同研究は歴史学の新たな可能性を拓く絶好の機会ではないだろうか。とりわけ専門分化の傾向が急速に進行し、しばしばその弊害すら指摘されている今、「イスラーム地域研究」は、個別の分野を乗り越えて研究成果の体系化をはかり、さらには今後の研究の方向を定める上でもまたとない機会となるだろう。こうした意味で一つ実例をあげれば、実証的な文書研究を基礎としながら、巨大な変容をとげつつある現代中央アジアの原像を描き出そうとした最近のマクチェスニーの研究は、われわれにとっても大いに参考になると思う(R.McChesney, Central Asia: Foundations of Change, Princeton, 1996)。

 さて、われわれのプロジェクトは、発足いらいEメールやホームページ(日本語と英語)を使ってほとんどリアルタイムで内外に研究情報を提供することをめざしてきた。まだまだ問題点は多く、もどかしさを覚えることもしばしばである。しかし、この公開性はやはり評価されてよいと思う。それはわれわれのプロジェクトが何をしているのかを知らせるとともに、何をしていないか、あるいは何を見落としているのかも明示しているからである。その意味では、この情報システムは、自己点検の役割を果たしているといってもよい。もっとも、最新のコンピュ−タ技術が実際の研究にどこまで生かされているかということになると、それはまだごく一部の研究に限られている。その効果的な活用は今後の重要な課題の一つだろう。

 最後に、やや先を見ていえば、研究テーマの具体化と深化にともなって、より機能的な研究組織が求められるのは必然のことだろう。3年目にかけて現行の研究グループの構成や名称は必要に応じて変更されてよいと私は思う。研究分担者の交代もしかりである。一方、われわれの現状をみれば、たとえば中東イスラ−ム地域に限ってみても、数多くの研究プロジェクトが重層し、研究会の頻度はじつに高い。5年間にわたって「イスラーム地域研究」に一義的なアイデンティティを求めるのは酷といえるかもしれない。もとより、すぐれた研究企画は自ずと継承され、その成果は研究叢書に結実するにちがいない。メンバーの固定された組織ではなく、つねに開かれた場をもつ運動体として機能してゆくこと、これを望むのは理想にすぎるだろうか。

 いずれにせよ、二年目の今年はいよいよわれわれの力量が試されることになるだろう。12月の北米中東学会では「イスラーム地域研究」が単独のワークショップ"Scope and Potential of Islamic Area Studies" を開催し、その可能性を論じあうことになっている。より一層、力を出し合うときがきた。


2. 各班の研究計画

総括班

研究拠点:東京大学大学院人文社会系研究科(代表者 佐藤次高)
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学文学部アネックス
「イスラーム地域研究」総括班事務局
TEL 03-5684-3285(直通) 3812-2111(内線8954) FAX 03-5684-3279
e-mail: i-office@l.u-tokyo.ac.jp
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/IAS/

 研究計画全体の企画と調整、広報・出版活動、事務局の運営を行うほか、以下の横断的なテーマについての研究を各班と協力して組織する。

1.主たる研究テーマと活動

a.全体集会の開催 1998年7月20日 シンポジウム「イスラームと地域 :比較と連関」1)地理情報システム(GIS)で読むイスラーム地域 2)聖者信仰とスーフィズム 3)絵の開く地域:サライ・アルバム

b.国際ワークショップの開催
1)「中東・アフリカにおける奴隷エリートの比較研究」(研究班2、6と共催)1998年10月10-11日、東京大学東洋文化研究所 担当 三浦徹、ジョン・E・フィリップス(弘前大学人文学部、研究協力者)
2)「『マナール』誌とマナール派の総合的研究」(研究班1と共催)1998年11月、東京、担当 小杉泰
3)「イスラーム地域研究の視界と可能性」 北米中東学会におけるワークショップ 1998年12月、シカゴ、担当 佐藤次高

c.パイロット研究「イスラーム世界における国境と国家形成問題:クルド民族、コーカサス諸民族の事例を中心とした比較研究」担当 酒井啓子(アジア経済研究所、研究協力者)

d.公開講演会の開催 プロジェクトの活動や成果を広く一般に伝えるために、公開講演会や公開講座を開催する。

2.海外派遣・招聘計画

a.海外派遣
1)「イスラーム地域研究の視界と可能性」佐藤次高、赤堀雅幸、臼杵陽、小杉泰、中里成章を北米中東学会に派遣。
2)パイロット研究
・酒井啓子 エスニック集団と国家形成問題に関する資料収集と研究打合わせ(99年2月、エジプト)
・徳増克己(東京大学大学院生、研究協力者)ザカフカズ地域の国境問題に関する資料収集と研究打合わせ(98年8月、イギリス)

b.招聘
1)ソフィア・シンポジウム「グローバル化過程における開発と民主化」(上智大学大学院外国語学研究科と共催)のため、ハイデル・イブラーヒーム・アリー(スーダン、スーダン研究センター)を招聘
2)「『マナール』誌とマナール派の総合的研究」
・デヴィッド・コンミンス(米国、ディキンソン大学)、ユースフ・イービシュ(米国、フルカーン・イスラーム文化遺産財団)を招聘(ほかに研究班1からも2名を招聘)
3)中東・アフリカにおける奴隷エリートの比較
・ウルリッヒ・ハールマン(ドイツ、ベルリン大学)、カール・ピートリー(米国、ノースウェスタン大学)、ナーセル・ラバト(米国、マサチューセッツ工科大学)、エフド・トレダノ(イスラエル、テル・アヴィヴ大学)、スィアン・スティルウェル(カナダ、ヨーク大学)などを招聘(ほかに研究班2からも1名招聘)
4)パイロット研究
・マフムード・ウスマーン(クルド問題研究家) 現代イラクのクルド問題に関するワークショップ参加(99年1月)

研究班1「イスラームの思想と政治」

研究拠点:東京大学大学院人文社会系研究科(代表者 竹下政孝)
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学文学部アネックス
「イスラーム地域研究」総括班事務局
TEL 03-5684-3285(直通) 3812-2111(内線8954) FAX 03-5684-3279
e-mail: ias-hiro@l.u-tokyo.ac.jp
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/IAS/1-han

1.主たる研究テーマと活動

 プロジェクトの全体テーマに従い、具体的な地域との関係性を念頭に置いて下記の研究を行う。

1)「現代イスラーム思想と政治・社会の動態」をテーマに、思想と政治・社会との連関を各地域の事例で検証する。
 研究会:国際シンポジウム「『マナール』誌とマナール派の総合的研究」(98年11月、東京)担当:小杉 泰
 「イスラームとフェミニズム」(1998年9月、東京)担当:中西久枝(光陵女子短期大学、研究協力者)、岡真理(東京外国語大学非常勤講師、研究協力者)
2)「イスラーム世界における域内国際関係」をテーマに、イスラーム世界内部の国際関係を理念と現実との相克を含めて理論的に検討する。    
 研究会「イランを中心とするペルシア湾岸情勢」(98年7月、東京)
3)「イスラーム世界における法の存在形態」をテーマに、法を理論と慣行の両面から検討しつつ、国家の内外で人々の関係を規定した規範の構造を解明する。
 研究会:「ムスリム国家の類型論は可能か?」(98年9月、東京)
      「法的理念と政治の現実」(98年12月)

2.海外派遣・招聘計画

a.海外派遣
・小杉泰 『マナール』誌に関する調査・資料収集および研究打ち合わせ(98年7月、エジプト、レバノン)
・中西久枝(光陵女子短期大学、研究協力者)イラン・イスラーム共和国における現代イスラーム文化に関する調査 (98年8月、イラン)
・粕谷元(日本大学文理学部、研究協力者)トルコにおけるイスラーム運動に関する調査(98年8月、トルコ)
・立山良司 カスピ海周辺地域でのエネルギー開発の状況調査のため(98年8月、トルコ、アゼルバイジャン)
・森本公誠(東大寺、研究協力者)初期イスラーム国家の法制史に関する新資料を中心とした資料収集 (98年10月、イギリス、フランス、エジプト)

b.招聘
・ナスルッラー・プールジャヴァーディー(テヘラン大学) 比較神秘主義に関する共同研究(98年10月)
・ユースフ・Q・フーリー(レバノン、元ベイルートアメリカン大学)『マナール』誌およびマナール派に関する共同研究と国際ワークショップ参加(98年11月)
・アジュマルディ・アズラ(インドネシア・イスラーム研究所)『マナール』誌およびマナール派に関する共同研究と国際ワークショップ参加(98年11月)

研究班2「イスラームの社会と経済」

研究拠点:上智大学アジア文化研究所(代表者 村井吉敬)
〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
上智大学アジア文化研究所「イスラーム地域研究」第2班事務局
TEL 03-3238-3162(直通) 3238-3697(アジア文化研究所) FAX 03-3238-3162
e-mail: h-ono@hoffman.cc.sophia.ac.jp
http://pweb.sophia.ac.jp/~h-ono/

1.主たる研究テーマと活動

 第2年目の研究の計画と推進のために、次の二つの点が特に留意された。
 第一に、1年目は個別の研究では一定の成果があったが、全体的なまとまりを欠いていたので、個々人の研究を、班およびグループの研究として関連性を明確にすること。 第二に、分担者ができる範囲内でテーマを設定し、目に見える成果をあげること 。そのためには分担者が班とグループの研究目的を再確認し、メンバー間に連帯意識が うまれなければならない。
 活動は主に二つのスタイルにわけて行われる。第一は、班ないしグループ全体で取り 組む研究。第二は、分担者が小グループを形成して行う研究。

第一の研究テーマ。
(1)市民社会と民主化。班全体の活動として村井、私市、栗田、松本が担当。
(2)インドネシアの民主化とイスラーム。主にaグループ(社会開発とイスラーム)の研究活動として。担当、村井、水野、川島。

第二の研究テーマ。
(1)マグリブ諸国の社会開発運動。aグループの研究活動として、宮治が担当し、研究協力者とともに、情報(組織、研究文献など)のデータベース化を めざす。
(2)中国・雲南省の開発と環境問題。aグループの活動として松本が担当。昨年からの継続である。
(3)西アジア・中央アジアの資源開発と環境。主としてbグループ(現代イスラーム世界と経済)の活動として木村 が担当。
(4)中央アジアの資源開発と経済統合。主としてbグループの活動として清水が担当 。
(5)東南アジアの経済開発と地域協力。主としてbグループの活動として鳥居が担 当。
(6)イラン概念研究動向分析。小牧を中心に数名の研究協力者とともに活動。昨年度からの継続で、今年度中に成果を雑誌『上智アジア学』に発表する。
(7)スーフィズム研究動向分析。東長を中心に活動。昨年度からの継続で、大学院生などに参加を呼びかけ、研究発表および書評を積み重ねながら実施。
(8)東南アジアのイスラーム研究動向分析。小林を中心に活動。昨年度からの継続。 スーフィズム研究動向分析とも連携。
(9)シリア研究動向分析。黒木を中心に活動。

2.海外派遣・招聘計画

a.海外派遣
・栗田禎子 イスラームと民主化問題の調査(98年12月、カイロ )
・木村喜博 水資源開発の調査(98年8月、シリア )  
・小林寧子 インドネシアにおけるイスラム研 究の調査(98年8月、インドネシア)
・小牧昌平  インドにおけるシーア派イスラームの調査(99年3月、インド)
・佐伯奈津子(上智大学大学院生、研究協力者) インドネ シアのNGO調査(98年8月、 インドネシア)

b.招聘 
・アフマド・シカインガ(米国、オハイオ大学) 「中東・アフリカにおける奴隷エ リートの比較研究」に参加(98年10月)
・バフティオル・ハルマノフ(ウズベキスタン共和国、農業科学生産センター)農業開発と環境問題について意見交換(98年10月)
・マーティン・ファン・ブライネッセン(オランダ・ユトレヒト大学)クルド民族問題およびインドネシア・イスラームについて意見交換( 98年12月)
・アーイシャ・ベラルビー(モロッコ、ムハンマド5世大学)女 性と人権問題について意見交換(98年12月)

研究班3「イスラームと民族・地域性」

研究拠点:国立民族学博物館・地域研究企画交流センター(代表者 松原正毅)
〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1
国立民族学博物館・地域研究企画交流センター事務室気付「イスラーム地域研究」第3班事務局
TEL 06-878-8343 FAX 06-878-8353
e-mail: san@idc.minpaku.ac.jp
http://www.minpaku.ac.jp/index03.htm

1.主たる研究テーマと活動

1)第3班の共通テーマとして「イスラーム世界の共存と摩擦」に関する総合的研究を行ない、ワークショップを開催する。そのために研究分担者を海外に派遣するとともに海外から現地研究者を招聘する計画である。
2)第3班aグループ(国民国家とムスリム・アイデンティティ)は、教育、マスメディア、女性をキーワードに研究を行い、研究会を引き続き開催する。
3)第3班bグループ(現代のムスリムと文化摩擦)は、今年度はイスラーム主義と世俗化・世俗主義をテーマに研究を行い、シンポジウムおよび研究会を開催する。
4)今年度の第3班の重点地域を中央アジア・新彊ウイグル自治区・フィリピンとし、当該地域における「共存と摩擦」をテーマに現地研究者との共同研究を実施して、その成果を刊行する。そのために現地研究者を招聘するとともに現地に研究者を派遣する。
5)現代イスラーム関係の資料収集としては、中央アジア、新彊ウイグル自治区、フィリピン、イラン、インドネシアを対象にして重点的に行い、現地に研究分担者および協力者を派遣する。
6)第3班の研究会開催は国立民族学博物館地域研究企画交流センターにおける共同研究会や国際シンポジウムとの共催などの形態をとって積極的に相互乗り入れし、イスラーム地域研究のネットワークを広げていく。
7)第3班は海外で開催される国際シンポジウムあるいはワークショップに共催者として積極的に参加し、現地研究者とのネットワーク作りを推進する。今年度はカイロで開催される「アジアにおける開発と文化:草の根民衆組織の結合原理」に関するワークショップに研究分担者を派遣することを検討中。

2.海外派遣・招聘計画

a.海外派遣
・新免 康 中央アジアおよび新彊ウイグル自治区のウイグル人コミュニティにおけるイスラーム教育に関する比較研究(98年8-9月、中国新彊等)
・リズワン・アブリミティ(九州大学大学院生、研究協力者) 同上
・石井正子 フィリピンにおける開発と女性に関する調査および現代イスラーム資料の収集(98年7月、フィリピン)
・山岸智子(明治大学政治経済学部、研究協力者) イラン関係現代イスラーム資料の収集(98年9月、イラン、イギリス)

b.招聘 
・レノア・マーチン(アメリカ合衆国、 エマニュエル大学、 ハーヴァード大学中東研究所研究員、 中東現代政治・現代史)中東現代政治におけるイスラームと民族・地域性についての意見交換(99年3月)
・マフムード・アル=ハーリディー(ヨルダン、 ヤルムーク大学、イスラーム政治思想)現代イスラームの政治思想に関する共同研究(98年6月)
・シェリプジャン・マルポヴィッチ・ナディロフ (カザフスタン科学アカデミー・東洋学研究所、 人文地理学)ウイグル・アイデンティティについての共同研究(98年10月)
・ムハンマド・シュクリー・サーリフ(マレーシア、マレーシア科学大学、開発論)東南アジアにおけるイスラームと開発に関する共同研究(98年7月)

研究班4「地理情報システムによるイスラーム地域研究」

研究拠点:東京大学大学院工学系研究科(代表者 岡部篤行)
〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院工学系研究科都市工学科(工学部14館9階)
TEL 03-3812-2111 (内線6259) FAX 03-5800-6965
e-mail: hai@okabe.t.u-tokyo.ac.jp
http://okabe.t.u-tokyo.ac.jp/islam/

1.主たる研究テーマと活動

1)低解像度RSデータに基づいたペルシャ湾近辺の土地被覆変化パターンの抽出。
2)中解像度RSデータに基づいたインド・ポンネリ州土地被覆データベースの構築。
3)高解像度RSデータによるインド・ポンネリ州高精細度土地被覆データベースの構築。
4)インド・ポンネリ州地域の空間環境構造に関する時系列的分析。
5)ラスター形式の時空間データのための新たな統計的分析手法の開発。
6)地区文化特性と都市空間パターン分析(イスタンブル工科大学と共同研究)。
7)トルコの商業空間の空間構成分析。
8)GPSとビデオを用いた空間情報取得手法の開発と空間分析。
9)トルコの斜面地における市街地空間構成特性の調査。
10)トルコ都市の空間データのディジタル化。
2.海外派遣・招聘計画

a.派遣
・陣内秀信 トルコの都市空間に関する調査(トルコ、99年3月)

研究班5「イスラームの歴史と文化」

研究拠点:東京大学東洋文化研究所(代表者 後藤明)
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学東洋文化研究所西アジア部門内「イスラーム地域研究」第5班事務局
TEL 03-3815-9565(直通) 03-3812-2111(内線5880) FAX 03-3815-9565
e-mail: 5jimu@culture.ioc.u-tokyo.ac.jp
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/IAS/5-han/

 「イスラームの歴史と文化」を研究課題とする研究班5は、「歴史学者と人類学者の共同作業」にもとづいて研究活動をつづけている。本計画の初年度に、いくつもの新しい学問的課題を提起してきたが、1998年度は、提起された問題群を学問的に整理する「方法論開発の年」となる。
 昨年度にひきつづき、「生活のなかのイスラーム」を研究課題とするaグループと、「歴史のなかのイスラーム」を研究課題とするbグループに分かれて研究活動をおこない、「移動」を両グループの共通の中心的テーマとして設定する。移動は、人間の移動に限らずに、情報や物資の移動、そして文学や美術のモチーフの移動・伝播も研究対象となる。
 
1.主たる研究テーマと活動

aグループの研究会
1.加納弘勝(津田塾大学学芸学部、研究協力者)担当:メディア上のイスラームにかかわる内容になる予定。
2.清水芳見(中央大学総合政策学部、研究協力者)担当:「中東研究者の見た東南アジアのイスラーム」といった内容になる予定。秋以降の開催。
3.和崎春日担当:アフリカのイスラームにかかわる内容になる予定。
4.鷹木恵子担当:イスラームと衣の文化に関わる研究会。年間数回を予定する。
5.赤堀雅幸担当:聖者信仰研究会。年に2回程度の研究会の他に、グループ2cスーフィズム研究動向研究会との共同により、合宿形式で行う。また国際ワークショップの準備をおこなう。
6.ヤマンラール水野美奈子担当:「サライ・アルバム 研究会」年間数回を予定する。海外派遣を行い、2000年度に予定している国際ワークショップに備える。
7.赤堀雅幸担当:「モロッコにおける『聖者信仰』と観光化現象」研究会。

bグループの研究会
 若手の研究協力者を募った結果、13組、15人の研究協力者が研究活動に参加することになった。今年度は、研究分担者をリーダーとする5つの小グループを作り、下に記したそれぞれの研究課題をもつ研究協力者は、小グループのテーマと関連づけながら、研究を進めます。各小グループは、それぞれのテーマで研究会を開くので、これに関心をもつ研究者の積極的な参加を期待する。

1.坂本勉担当:移動とネットワーク
 松長昭(文京女子短期大学非常勤講師)「カザン・タタール人のトルコへの移住に関する歴史学的研究」
 亀長洋子(東京大学大学院人文社会系研究科)「イスラム世界とジェノバ」
 前田弘毅(東京大学大学院人文社会系研究科)「コーカサス出身支配エリートの研究」
2.中里成章担当:アイデンティティとエスニシティ
 小松香織(筑波大学専任講師)「オスマン帝国末期の海洋活動」
 松井真子(東京大学大学院総合文化研究科)「オスマン帝国の通商政策の変容−18世紀後半〜1838年−」
 大石高志(日本学術振興会特別研究員)「近現代南アジアにおけるパン・イスラーム主義運動の発揚過程に関する社会経済史的分析」
3.間野英二担当:史料学の可能性
 森高久美子(大阪外国語大学助教授)「中世イスラーム帝国における君主論」
 岩武昭男(関西学院大学文学部専任講師)・矢島洋一(京都大学大学院文学研究科)
「モンゴル期イラン=イスラーム社会の諸相」
 高松洋一(東京大学大学院人文社会系研究科)・清水保尚(龍谷大学大学院文学研究  科)「オスマン朝文書史料の機能論的研究」
4.杉田英明担当:ミクロへの接近
 深見奈緒子(東京大学東洋文化研究所非常勤講師)「イスファハーンに遺存するイスラーム宗教建築の調査研究」
 栗山保之(中央大学大学院文学研究科)「ハドラマウト研究」
5.高山博、岸本美緒担当:異文化の接触
 草生久嗣(東京大学大学院人文社会系研究科)「ビザンツ異端論駁書に見られるイスラーム像」
 工藤晶人(東京大学大学院人文社会系研究科)「フランスのアルジェリア植民地支配について」
 なお、両グループの研究会は、適宜相互乗り入れする。また、研究会はすべて公開でおこなう予定で、多くの方々の参加を期待する。

2.海外派遣・招聘計画

a.海外派遣
「サライ・アルバムの研究調査:絵画・文献資料から見たイスラーム文化の伝播」
 ヤマンラール水野美奈子を団長とし、研究協力者の小林一枝(早稲田大学非常勤講師)、杉村棟(龍谷大学)、鈴木瑛子(お茶の水女子大学大学院生)、関喜房(東海大学非常勤講師)、桝屋友子(国立民族学博物館)による調査隊をトルコに派遣し、イスタンブルにて調査を行う(98年12月)。
「イラン文化圏における庭園の実地調査と文献収集」
 以下の4名から成る調査隊をイラン、グルジア、アルメニアに派遣する。(団長)杉田英明、(団員)深見奈緒子、前田弘毅、岩武昭男

b.国際ワークショップ
 「ズィヤーラ:イスラーム世界における参詣慣行の歴史学/人類学的研究」をテーマとし、2日間にわたるワークショップを秋以降に行う(担当 赤堀雅幸)。招聘者としてはアブドゥッラフマーン・ラクサースィー(モロッコ、ムハンマド5世大学)およびユースフ・ラーギブ(コレージュ・ド・フランス専任研究員)を予定し、あわせて参加者の公募を国内外に行う。

研究班6「イスラーム関係史料の収集」 

研究拠点:財団法人東洋文庫(代表者 北村甫)
〒113-0012 東京都文京区本駒込2-28-21 
財団法人東洋文庫気付「イスラーム地域研究」第6班事務局
TEL 03-3942-0121 (内線237) FAX 03-3942-0374
e-mail: IAS6@toyo-bunko.or.jp
http://www.toyo-bunko.or.jp/IAS6/

1.主たる研究テーマと活動

1)中東地域の資料収集(政治・経済関係、民俗関係を中心に)
2)中央アジア、東南アジアのイスラーム関係資料の収集のために、2名を現地に派遣して、資料調査と収集にあたる。
3)東洋文庫で作成したアラビア語等のデータベース方式を、他の研究機関と提携し、図書整理に試用する。このための各機関の司書担当者の研究連絡会を開催する。
4)収集資料の文献情報をインターネットを通じて公開する。
5)写本史料に関する研究を推進する。 
 ペルシア語写本講読会をイランより専門研究者を招聘して行う(99年1月)。
 写本史料に関するシンポジウムを開催する(98年12月、九州大学)。
6)オスマン帝国の資産台帳Temettüat Defteriに関する国際共同研究。

2.海外派遣・招聘計画

a.海外派遣
・西尾寛治(サバ・マレーシア大学 、研究協力者)東南アジア・マレー世界に関する資料調査・収集(98年11月、マレーシア、インドネシア) 
・坂井弘紀(千葉大学非常勤講師、研究協力者) 中央アジア関係資料調査・収集(98年8月、ウズベキスタン、カザフスタン) 
・高松洋一(東京外国語大学非常勤講師、研究協力者) オスマン帝国の資産台帳に関する調査( 98年8月、トルコ)

b.招聘
・エフサン・エシュラーギー(テヘラン大学文学部)ペルシア語写本講読会の講師として(99年1-2月)


3.国際交流について

1)日常的な国際交流の方針

a.英語版のホームページを作成し、必要な情報を発信します(ホームページのURLアドレス:http://www.l.u-tokyo.ac.jp/IAS/)。
b.外国人の研究者や研究機関が私たちのプロジェクトの活動状況を知り、これに興味を持ってくれるように、日常的に次のような方法でコンタクトをとります。
 ◎研究会のお知らせなどの重要な情報は、英文電子メールで外国の研究者にも送付します。
 ◎電子メールで連絡をとりにくい研究者には、他の手段(郵便、ファックスなど)の活用によって情報を伝えます。
c.日本人研究者がその研究成果を外国語で公表、出版する手助けをします。
d.関連分野の外国人研究者を日本に招待し、研究会、講演会を開催します。
e.日本人研究者と外国人研究者が共同で行なう研究を積極的に推進します。
f.日本学術振興会外国人特別研究員候補者を推薦し、採用された研究員と協力して研究の進展を図ります。

2)国際会議について

 すでに決まっている本プロジェクト主催の国際会議は以下の通りです。

a.第1回 国際シンポジウム(中規模)
日時:1999年10月8日(金)から10日(日)までの三日間
場所:国立京都国際会館
 テーマ:Beyond the Border: A New Framework for Understanding the Dynamism of Muslim Societies

b.第19回 国際歴史学会議
日時:2000年8月
場所:オスロ(ノルウェー)
テーマ:Muslim Societies over the Centuries: Symbiosis and Conflict in Comparative Aspects
会議の中の一つのセッションとして開催予定

c.第2回国際シンポジウム(大規模)
日時:2001年秋か冬
場所:東京大学

3)98年度の国際ワークショップ計画

 a.中東・アフリカにおける奴隷エリートの比較研究(98年10月10-11日、東京大学東洋文化研究所)担当 総括班・2班・6班
 b.『マナール』誌とマナール派の総合的研究(98年11月、東京)担当 総括班・1班
 c.ズィヤーラ―イスラーム世界における参詣慣行の歴史学/人類学的研究(98年秋、東京) 担当 5班
 d.イスラーム地域研究の視界と可能性(98年12月、北米中東学会におけるワークショップ、シカゴ) 担当 総括班


4.広報と研究成果の公開について

1)本研究プロジェクトの情報伝達、広報活動は、主にインターネットを利用して行います。電子メールを用いて、研究分担者などに研究会の連絡などの情報を直接お送りします。また、ホームページを開設し、そこでは、長期にわたって掲示する必要のある情報や研究成果の公開などを行います。印刷物の郵送による研究会などの連絡は原則として行いません。

2)国内・国外のイスラーム地域研究にたずさわる研究者が、インターネットのネットワークで結ばれ、研究機関や研究者から、相互に情報が発信・受信されることをめざします。このため日本語とともに英語を用いた発信を行います。

3)電子メールによる情報伝達を希望する方は、下記の事務局に連絡して下さい。所定の申し込みにより、メーリングリストに登録します。本研究に関心をもつ方であれば、日本国内・国外、研究者、学生、ジャーナリスト、教員など資格・条件は問いません。
問い合わせ先 i-office@l.u-tokyo.ac.jp

4)ホームページは、総括班と6つの研究班によって運営され、日本語版と英語版の二種類が開かれます。
・総括班ホームページ(http://www.l.u-tokyo.ac.jp/IAS/)
新着ニュース/組織/予定表/研究報告/On Line LIBRARY/投稿ニュース/WWW Links
・各研究班のホームページ(URLアドレスは研究組織の欄に掲載されています。また上記の総括班ホームページからもリンクされています)
研究のねらい/活動予定/研究報告など

5)研究成果の公開と保存のために、以下の印刷物を発行します。これらの送付を希望する内外の研究機関・研究者は、事務局へご連絡ください(eは有料頒布となります)。
a.ニューズレター(日本語・英語、年1回) 各研究年度の研究計画を知らせる。
b.研究報告シリーズWorking Paper Series(日本語・英語など、随時)冊子形式で研究会での報告に基づく論文を掲載する。
c.研究データシリーズData Book Series(随時) 文献目録や画像情報などを冊子形式またはCD-ROM形式で刊行する。
d.プロシーディングス・シリーズProceedings Series  シンポジウムなどの記録。
e.イスラーム地域研究叢書IAS Series プロジェクトの成果を長期間の利用にたえる図書形式で刊行する。市販できるように、出版社とタイアップする。


5.研究組織について



6.研究分担者名簿(98年度)

総括班
代表 佐藤 次高
 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、アラブ・イスラーム史)
竹下 政孝:研究班1代表
村井 吉敬:研究班2代表
松原 正毅:研究班3代表
岡部 篤行:研究班4代表
後藤 明:研究班5代表
永田 雄三:研究班6副代表、企画担当
赤堀 雅幸:情報システム・広報担当、研究班5
浅見 泰司:情報システム担当、研究班4
臼杵 陽:企画担当、研究班3
私市 正年:広報・出版担当、研究班2
小松 久男:事務局長、研究班1
羽田 正:国際交流担当、研究班5
三浦 徹:広報・出版担当、研究班6
柳橋 博之:事務局長補佐、研究班1
湯川 武:国際交流担当
 (慶応義塾大学商学部教授、イスラーム史)

研究班1「イスラームの思想と政治」
代表 竹下 政孝
 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、イスラーム思想史)

aグループ「現代イスラーム思想」
小杉 泰
 (代表、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授、イスラーム学)
小松 久男
 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、中央アジア近現代史)
中村 廣治郎
 (桜美林大学国際学部教授、イスラーム学)
八尾師 誠
 (東京外国語大学外国語学部教授、 イラン近現代史)

bグループ「国際関係の中のイスラーム」
五十嵐 武士
 (代表、東京大学大学院法学政治学研究科教授、国際政治)
石田 憲
 (千葉大学法経学部助教授、国際政治史)
石田 淳
 (東京都立大学法学部助教授、国際政治)
高橋 和夫
 (放送大学教養学部助教授、国際政治)
立山 良司
 (防衛大学校社会科学教室教授、中東の国際関係)
モジュタバ=サドリア
 (中央大学総合政策学部教授、国際関係論)

cグループ「イスラームの法と国家」
鈴木 董
 (代表、東京大学東洋文化研究所教授、オスマン帝国史)
柳橋 博之
 (東京大学大学院人文社会系研究科助教授、イスラーム実定法)

研究班2「イスラームの社会と経済」
代表 村井 吉敬
 (上智大学アジア文化研究所教授、東南アジア社会経済論)

aグループ「社会開発とイスラーム」
宮治 一雄
 (代表、恵泉女学園大学人文学部教授、マグレブ地域研究)
川島 緑
 (上智大学外国語学部助教授、フィリピン研究)
栗田 禎子
 (千葉大学文学部助教授、中東・北アフリカ近現代史)
松本 光太郎
 (東京経済大学コミュニケーション学部助教授、現代中国研究)
水野 広祐
 (京都大学東南アジア研究センター助教授、インドネシア経済論)

bグループ「現代イスラーム世界と経済」
木村 喜博
 (代表、東北大学大学院国際文化研究科教授、中東・中央アジアの地域研究)
清水 学
 (宇都宮大学国際学部教授、西アジア経済論)
鳥居 高(明治大学商学部専任講師、東南アジア経済)

cグループ「イスラーム研究の動向」
私市 正年
 (代表、上智大学アジア文化研究所教授、マグ レブ・アラブ地域研究)
黒木 英充
 (東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所助教授、シリア・レバノン近現代史)
小林 寧子
 (愛知学泉大学経営学部助教授、インドネシア近現代史)
小牧 昌平
 (上智大学アジア文化研究所助教授、イラン近代史)
東長 靖
 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教授、イスラーム思想)

研究班3「イスラームと民族・地域性」
代表 松原 正毅
 (民博・地域研究企画交流センター教授、社会人類学)

aグループ「国民国家とムスリム・アイデンティティ」
加藤 博
 (代表、一橋大学大学院経済学研究科教授、中東社会経済史)
新井 政美
 (東京外国語大学外国語学部助教授、トルコ近代史)
石井 正子
 (民博・地域研究企画交流センター研究員、フィリピン研究)
梶田 孝道
 (一橋大学社会学部教授、国際社会学)
新免 康
 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助教授、中央アジア史)
濱下 武志
 (東京大学東洋文化研究所教授、中国経済史)

bグループ「現代のムスリムと文化摩擦」
大塚 和夫
 (代表、東京都立大学人文学部助教授、中東民族誌学)
王 柯
 (神戸大学国際文化学部助教授、中国近現代史)
内藤 正典
 (一橋大学大学院社会学研究科教授、現代 トルコの政治と社会)
能登路 雅子
 (東京大学大学院総合文化研究科教授、アメリカ地域文化研究)
山内 昌之
 (東京大学大学院総合文化研究科教授、国際関係史)

cグループ「現代イスラーム資料の収集」
臼杵 陽
 (代表、民博・地域研究企画交流センター助教授、中東現代史)
赤嶺 淳
 (民博・ 地域研究企画交流センター学振特別研究員、フィリピン学)
阿部 健一
 (民博・地域研究企画交流センター助手、東南アジア地域研究)
飯塚 正人
 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助教授、イスラーム学)
帯谷 知可
 (民博・地域研究企画交流センター助手、中央アジア近現代史)
黒田 卓
 (東北大学大学院国際文化研究科助教授、イラン近代史)
弘末 雅士
 (天理大学国際文化学部教授、 インドネシア宗教社会史)

研究班4「地理情報システムによるイスラーム地域研究」
代表 岡部 篤行
 (東京大学大学院工学系研究科教授、空間情報科学)
浅見 泰司
 (東京大学大学院工学系研究科助教授、都市工学)
桜井 由躬雄
 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、東南アジア歴史地域学)
貞広 幸雄
 (東京大学先端科学技術研究センター講師、地理情報システム)
柴崎 亮介
 (東京大学生産技術研究所助教授、GIS・リモートセンシング)
陣内 秀信
 (法政大学工学部教授、イタリア建築史)
水島 司
 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、南アジア社会経済史)

研究班5「イスラームの歴史と文化」
代表 後藤 明
 (東京大学東洋文化研究所教授、初期イスラーム世界史)

aグループ「生活の中のイスラーム」
片倉 もとこ
 (代表、中央大学総合政策学部教授、社会地理学)
赤堀 雅幸 
 (上智大学アジア文化研究所専任講師、文化人類学)
大稔 哲也
 (九州大学文学部助教授、中東社会史)
鷹木 恵子
 (桜美林大学国際学部助教授、文化人類学)
ヤマンラール水野美奈子
 (東亜大学大学院総合学術研究科教授、トルコ・イスラーム美術史)
和崎 春日
 (日本女子大学人間社会学部教授、アフリカ地域研究)

bグループ「歴史の中のイスラーム」
羽田 正
 (代表、東京大学東洋文化研究所教授、イラン史)
岸本 美緒
 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、中国明清史)
坂本 勉
 (慶應義塾大学文学部教授、中東イスラーム経済史)
杉田 英明
 (東京大学大学院総合文化研究科助教授、比較文学比較文化)
高山 博
 (東京大学大学院人文社会系研究科助教授、西洋中世史)
中里 成章
 (東京大学東洋文化研究所教授、南アジア近代史)
間野 英二
 (京都大学大学院文学研究科教授、中央アジア史)

研究班6「イスラーム関係史料の収集」
代表 北村 甫
 (財団法人東洋文庫理事長、チベット言語学)
梅村 坦
 (中央大学総合政策学部教授、内陸アジア史)
小名 康之
 (青山学院大学文学部教授、インド・ムガル史)
志茂 碩敏
 (財団法人東洋文庫研究員、モンゴル帝国史)
永田 雄三
 (明治大学文学部教授、オスマン帝国史)
三浦 徹
 (お茶の水女子大学文教育学部助教授、アラブ・イスラーム社会史)


7.97年度の研究会活動・刊行物一覧

研究会活動一覧

総括班

97.7.14 全体集会「イスラーム地域研究」は何を目指すか(東京大学山上会館) 基調報告 佐藤次高 パネリスト 家田修;岡部篤行;栗田禎子;村井吉敬
97.10.21 ハンフリーズ教授セミナー「イスラーム史の未来」(東京大学東洋文化研究所) 講演 R. Stephen Humphreys, "Tradition and Innovation in the Study of Islamic History" コメンテーター 羽田正;加藤博
97.10.25 第39回日本オリエント学会フォーラム「過去から未来のイスラーム地域」(中近東文化センター)  報告 三浦徹「地域研究という第三の道:歴史学の側から」;長沢栄治「地域研究という第三の道:社会科学の側から」 コメンテーター モジュタバ・サドリア;加藤博;林徹
97.10.29 ハンフリーズ教授を迎えての研究会(京都大学羽田記念館) 講演 R. Stephen Humphreys, "Towards a History of Aleppo and Damascus in the Early Middle Ages (ca.635-1260C.E.)"
97.12.12 タミーミー教授の講演会(吉備国際大学国際学術交流センター) 講演 タミーミー教授「アラブ世界における歴史研究の問題と発展:オスマン研究、モリスコ学」
97.12.14,18 タミーミー教授の研究会(14日:京都外国語大学 18日:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) タミーミー教授「1569年から1588年におけるチュニス州のオスマン化の始まりと、その行政及び地政学の実態」
98.3.7 総括班・研究班3・地域研究企画交流センター連帯研究「中央アジア研究セミナー」(東京大学山上会館)Timur Kocao"lu, "Recent Studies on Modern Central Asia in Turkey, 1969-1997"; Stephane Dudoignon, "Social and Geographical Origins, Political Course and Strategy of 20th Century Central Asian Intelligentsias: The Case of Tajikistan"

第1班「イスラームの思想と政治」
97.6.14 グループ書評研究会「小松久男著『革命の中央アジア』東京大学出版会、1996年」(国際大学) 報告 粕谷元
97.6.21~22 研究班1共同研究会(国際大学) 佐藤次高「本プロジェクトの意義と目的」;小杉泰「現代におけるイスラームと政治」
97.9.27 aグループ論点研究会 「アラブ民族主義とイスラーム復興」 報告 松本弘
97.10.4 cグループ研究会(東京大学文学部アネックス) 柳橋博之「イスラームの国家と法」 コメンテーター 小杉泰;富田健次
97.10.5 bグループ第1回研究会(成蹊大学) 吉村慎太郎「1979年革命後のイランとイ・イ戦争下の中東国際関係の変容」
97.10.17 aグループ思想家研究会(東京大学文学部アネックス) 中村廣治郎「F・ラフマンのイスラーム解釈」
97.11.15 研究班1共同研究会 シンポジウム「アフガーニーと現代」(東京大学文学部アネックス) 第1セッション:「アフガーニーとその時代」 栗田禎子「アフガーニーと批判者たち」;中西久枝「アフガーニーの汎イスラミズムと反帝国主義闘争」;新井政美「オスマン帝国とパン・イスラミズム」;大石高志「インドにおけるアフガーニー」 第2セッション:「アフガーニーの現代的意味」 基調報告 八尾師誠 コメンテーター 飯塚正人 第3セッション:「今後のアフガーニー研究」
97.11.29 bグループ第2回研究会(学士会館分館) 立山良司「中東和平プロセスとアラブ・イスラエル関係の変化」
97.12.12~13 共同研究会「いま、なぜ市民社会なのか:現代イスラーム世界における民主化の再検討」 第2班参照
98.1.31 bグループ第3回研究会(学士会館分館) 北澤義之「ヨルダンのナショナリズム」
98.2.13 bグループ第4回研究会(学士会館分館) 宮田律「イスラーム政治運動の現状と世界の安全保障」
98.2.14 aグループ書評研究会「中西久枝著『イスラムとヴェール』晃洋書房、1996年」(東京大学文学部アネックス) 報告 岡真理 コンメンテーター 鈴木均
98.2.20 aグループ地域研究会ワークショップ「中東における地方主義とナショナリズム:地方は国家を越えるか」(東京大学文学部アネックス) 竹下政孝「基調報告」;ムハンマド・ベナブード「モロッコにおける地方主義とナショナリズム」;ジャミール・アイドゥン「トルコにおける地方主義とナショナリズム」;八尾師誠「イランにおける地方主義とナショナリズム」 コメンテーター 池内恵
98.3.19 cグループ研究会「合評会:鈴木董『オスマン帝国とイスラム世界』東京大学出版会、1997年」(東京大学東洋文化研究所) 三沢伸生;堀井優

第2班「イスラームの社会と経済」
97.7.6~7 研究会活動 aグループ「長良川河口堰建設問題」に見られる環境と地域運動(岐阜市) 
97.7.30 aグループ「開発と社会運動」第1回相談会(上智大学) 宮治一雄
97.9.20 cグループ「スーフィズム研究会」第1回研究会(上智大学) 東長靖「書評D. Grill, "Doctrines et croyances," A. Popovic & G. Veinstein (eds.), Les voies d'Allah: Les orders mystiques dans le monde musulman des origins a aujourd'hui, Paris: Fayard, 1996」;石原美奈子「書評A. R. Doi, "Sufism in Africa," S. H. Nasr (ed.), Islamic Spirituality II: Manifestations, New York: Crossroad, 1991.」
97.9.24 bグループ研究会(アジア経済研究所) Denis Ülke ArÐbo"an Dekel「トルコを巡る国際関係」
97.9.27~28 研究班2合同研究会(東北大学大学院国際文化研究科) 松本光太郎「中国雲南省の回族における経済開発を巡る諸問題」;Denis Ülke ArÐbo"an Dekel「変貌する環境下におけるトルコの新しい役割」;間寧「トルコの政治変動と市民社会」
97.10.4 cグループ「イラン概念の再検討」第1回研究会(東京大学) 平野豊「ハーネ・クーチとドウラトハーネ:非常時におけるサファヴィー朝宮廷ハレムびとの都市移送事例分析の試み」;笹嶋建「書評 Abbas Amanat, Pivot of the Universe, Univ. of Calif. Press, 1997」
97.10.17 aグループ「開発と社会運動」第1回研究会(東京大学文学部アネックス) 宮治一雄「マグレブ3国の社会開発とNGO」現地調査報告
97.11.21 aグループ「開発と社会運動」第2回研究会(上智大学) 岩崎えり奈「チュニジア・タタウィーン県の家族計画調査」
97.11.29 cグループ「スーフィズム研究会」第2回研究会(東京大学文学部アネックス) 今松泰「書評G. Veinstein & N. Clayer,"L'empire ottoman," Les vioes d'Allah"」;小牧幸代 「書評 S. A. A. Rizvi, "Sufism in the Indian Subcontinent," Islamic Spirituality II」
97.11.29 研究班2合同研究会(東京大学文学部アネックス) 鳥居高「マレーシアから見たイスラーム・ネットワーク化は成立するのか?:労働力移動を中心に─」;高発元「雲南回族の歴史と現状」 コメント 片岡一忠
1997.12.12~13 合同シンポジウム「いま、なぜ市民社会なのか:現代イスラーム世界における民主化の再検討」(吉備国際大学国際学術交流センター) 小杉泰「市民社会論とはなにか」 宮治一雄「マグリブ諸国における市民社会運動」 水野広祐「インドネシアにおける市民社会運動」 私市正年「伝統的イスラーム社会からみた市民社会論の意味」 コメンテーター 羽田正;中野裕二;浅見靖仁
98.1.10 cグループ「イラン概念」第2回研究会(上智大学) 近藤信彰「書評:ラスール・ジャアファリヤーン著『サファヴィー朝崩壊の諸要因』」 山岸智子「ヤグマー一族とフールのタアズィエ」 コメンテーター 笹嶋健
98.1.24 研究班2合同研究会(愛知学泉大学) 小林寧子「趣旨説明」;中沢政樹「マレーシア」;川島緑「フィリピン」;小林寧子「インドネシア」 コメンテーター 村井吉敬;清水学
98.1.30~31 cグループ「スーフィズム研究動向」・研究班5-aグループ「聖者信仰研究会」合同研究会(関西大学) 第5班参照
98.3.28 cグループ「イラン概念」第3回研究会(上智大学) 報告 徳増克己;山口昭彦

第3班「イスラームと民族・地域性」
97.6.23~25 国際ワークショップ "Development and Culture in Asia: Comparative Study on Grassroots Solidarity among Peoples in Asian Countries"(一橋大学) Cynthia Nelson, "Grassroots Solidarity and Women's Movements in Modern Egypt"; Enid Hill, "Political Culture: Legal Culture and Dialectics of Resistance"; Asef Bayat, "Grassroots Activities among the Urban Poor in Cairo"; Zhang Letian, "Current Trends in the Studies on Grassroots Organizations in China"; Wu Baijun, "Modernization and Traditional Social Organization in China"; Ratan Chakrabarty, "Evolution of Rural Institutions in Bangladesh"; Sirajul Islam, "Bengal's Social and Cultural History in Perspective"; M. William Steele, "Grassroots Politics in Restoration Period Japan" .
97.6.20 研究会(東京大学東洋文化研究所) Cynthia Nelson「現代エジプトの女性運動」
97.6.26 講演会(アジア経済研究所) Asef Bayat, "A Viewpoint for Iranian Political Development"
97.7.5~6 ワークショップ「ファンダメンタリズムを考える」(東京都立大学) 森孝一「アメリカ合衆国におけるファンダメンタリズム:歴史と現状」;臼杵陽「ファンダメンタリズムを考える─ユダヤ教の場合」;小杉泰「イスラームの場合」 コメンテーター 能登路雅子;高尾千津子
97.9.5 講演会「アフリカにおけるイスラーム、特にスーダンを中心に」(国立民族博物館地域研究企画交流センター) 第5班参照
97.10.11 aグループ・ワークショップ「東南アジアにおける国民文化の『異端者』とイスラーム」(上智大学) 石澤武「クバティナン(ジャワ神秘主義)教団と現代インドネシア:クバティナン、イスラーム、「新秩序」体制」;黒田景子「マレーシアのThai-speaking Muslimと南タイのMalay-speaking Muslim」;川島緑「フィリピン、マラナオ・ウラマーの社会改革運動」 コメンテーター 東長靖;床呂郁也;飯塚正人
97.10.23 講演会(東京外国語大学) イスケンデル・パラ「トルコ文学の発展と近代思想」
97.10.27 講演会(国立民族学博物館地域研究企画交流センター) イスケンデル・パラ「海軍博物館所蔵オスマン語文書とその重要性」
97.11.24 第1回「ムスリム・アイデンティティ研究会」(一橋大学) 青山弘之「思想の中の女性:シリア」;中山紀子「フィールドワークの中の女性:トルコ」;鈴木均「映像の中の女性:イラン」
97.12.13~14 ワークショップ「多民族社会における宗教と政治」(東京都立大学) 佐原徹哉「近代バルカンにおける宗教と政治:正教会分離主義とブルガリア社会」;小谷汪之「コミュナリズムの歴史的起源」;柴宜弘「ボスニア・ムスリムの民族概念再考」 コメンテーター 新免光比呂;大石高志;勝田俊輔
98.1.20~22 文部省国際シンポジウム「中東研究の中のイスラーム:ムスリムとマイノリティ」(国立民族学博物館) 
98.1.23 中央アジアに関する研究会(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) 宇山智彦「カザフ『民族』形成の諸段階:問題点の整理と試論」;小松久男「トルキスタン人とサルト人:近代中央アジアの民族名論争」
98.1.25 講演会(一橋大学) Mark R. Cohen, "Cairo Geniza as a Source for the History of the Jews in the Medieval Mediterranean Islamic World"
98.1.26 講演会(九州大学) ムハンマド・アフィーフィー「オスマン朝期カイロにおけるたばこの導入」
98.3.7 総括班・研究班3・地域研究企画交流センター連帯研究「中央アジア研究セミナー」合同研究会(東京大学山上会館) 総括班参照
98,3.10~12 特別共同研究「人口移動の基礎研究」第3回シンポジウム「中央アジアの人口移動:その歴史と現在」(国立民族学博物館)Edvard V. Rtveladze「中央アジアにおける諸民族の移動」;小松久男「ジャディードの著作から見た中央アジアの人口移動」;Timur K. Beisembiev「18~19世紀コーカンド・ハーン国における移住」;西山克典「ロシア人の中央アジア移住の歴史的展開:セミレーチェ州1867-1922年」;John S. Schoeberlein-Engel「シフティング・グラウンド:ソビエト社会は中央アジア社会の改造にいかに再定住化を利用したか、そしてその今日的影響はいかに」;Rinat N. Shigabdinov「中央アジア西部における移住のプロセス(19世紀後半~20世紀);Timur Kocao"lu「亡命トルキスタン人:ソビエトおよび中国領中央アジアからの政治的移住(1918-1997);岡奈津子「朝鮮人強制移住:ロシア極東から中央アジアへ」;Valentin I. Bushkov「タジキスタンにおける人口移動:過去と現在」;Stephane A. Dudoignon「中央アジアの政治における移民の役割:1980年代のタジキスタンとタタールスタン」;Aziz Niyazi「タジキスタンにおける環境と移住」;臼杵陽「近現代史におけるブハラ・ユダヤ人:パレスチナ/イスラエルへの移住」;Bakhtior A. Islamov「中央アジア独立諸国における人口移動:その原因、規模、問題」;清水学「資源輸出型経済発展、地域間関係、ヒトの移動」;Ratis Abasov「キルギスタンにおける経済改革、労働市場、人口移動」
98.3.14 研究会(東京都立大学) 大塚和夫「ルクソールの噂:観光客襲撃事件をめぐる言説の分析」

第4班「地理情報システム」
98.1.10 研究報告会(東京大学工学部) Ay©e Sema Kubat, "The Morphological Characteristics of Anatolian Fortified Towns"
98.2.12 研究報告会(東京大学工学部) 岩崎整人「視線と地形:トルコ都市の丘陵地景観」

第5班「イスラームの歴史と文化」
97.6.28 研究班5 全体会議「今後の研究をめぐって」(東京大学東洋文化研究所) 基調報告 佐藤次高;後藤明
97.8.5 aグループ研究会「聖者信仰の諸様、イスラーム実践のひとつの相として」(東京大学文学部アネックス) 田村愛理「エル・グリーバ:ジェルバ島のユダヤ人コミュニティと漂着聖女伝説」;三尾稔「ダルガーをめぐるミクロポリティクス:インド・ラージャスターン州メーワール地方の事例から」
97.9.5 研究班3・5合同研究会(国立民族学博物館)Abdul-Rahim Ali M. Ibrahim「アフリカにおけるイスラーム、特にスーダンを中心に」
97.9.11 研究班5研究会(東京大学東洋文化研究所) Abdul-Rahim Ali M. Ibrahim「現代イスラーム社会における近代化の影響」
97.10.10 研究班5研究会「イスラーム初期史の理解」(東京大学東洋文化研究所) 講演 Prof. Michael Lecker
97.11.8 aグループ研究会「イスラーム美術における空想動物の系譜と発展」(東京大学文学部アネックス) 村野浩「鬼形図雑考:東方から見たサライ・アルバムの鬼形図」;堀内勝「イメージとしてのラクダ」;小林一枝「カルカッダン:犀」;桝屋友子「イスラームにおける鳳凰:イルハーン朝の龍」;ヤマンラール・水野美奈子「龍:セルジューク朝とイルハーン朝の龍」
97.11.19 aグループ研究会「知と人と:21世紀のアジア研究を考える」(上智大学) 片倉もとこ
97.12.12~13 研究班1・2・5合同シンポジウム「いま、なぜ市民社会なのか:現代イスラム社会における民主化の再検討」(吉備国際大学国際学術交流センター) 第2班参照
98.1.24 bグループ研究会「南アジアのムスリムの歴史」(東京大学東洋文化研究所) 永ノ尾信悟「北ビハール農村の低カースト・ムスリムの歌うマルシーア:その実際と歴史的背景」;大石高志「19世紀以降における西インド出身ムスリム商人層の社会経済活動の展開:イギリス植民地経済圏との関わりを手掛かりとして」;野手修「インド美術史における『他』としてのムスリム文化」
98.1.30~31 聖者信仰研究会・スーフィズム研究動向研究会「スーフィズムと聖者信仰の分析」(関西大学100周年記念セミナーハウス) 村山和之「パキスタン南部の神と聖者:その祈りと歌のかたち」;東長靖「書評 A. Popovic & G. Veinstein (eds.), Les voies d'Allah "Les debuts du Soufisme" (Denis Grill)」;森山央朗「書評"L'apparition des voies: Les khirqa primitives" (Eric Geoffroy)」;矢島洋一「書評"La [seconde vague] fin XIIIe-XVe siécle" (Eric Geoffroy)」;黒岩高「書評"Le renouveau confrerique (fin XVIIIe-XIXe siécle)" (Marc Caborieau)」;澤田稔「東トルキスターンのスーフィーたち」;赤堀雅幸「砂漠の聖者の末裔たち:聖者性の継承についての事例研究」
98.2.21 aグループ研究会「中東イスラーム世界の<インフォーマル・セクター>研究へ向けて」(九州大学文学部) 加納弘勝「インフォーマル・セクター研究と社会:トルコの例にふれながら」;店田廣文「エジプトの首都カイロのゴミ収集人たち」;大稔哲也「カイロのゴミ回収・養豚と肉流通─現状報告─」;熊谷圭知「『都市インヴォリューション』かそれとも『再農村化』か?:パプアニューギニア、ポートモレスビーにおける都市移住者の生存戦略とインフォーマル・セクター」;上田元「ケニアにおける零細企業群再生産の歴史と理論」

第6班「イスラーム関係史料の収集」
98.1.23 南アジア資料収集報告会(東洋文庫) 報告 小名康之;露口哲也

刊行物一覧

Working Paper Series
No.1 R. Stephen Humphreys, Tradition and Innovation in the Study of Islamic History
No.2 R. Stephen Humphreys, Towards a History of Aleppo and Damascus in the Early Middle Ages, 635-1260.C.E.
No.3 YANAGIHASHI Hiroyuki, Islamic Law and the State. (イスラームにおける法と国家)
No.4 MIURA Toru & HEMMI Yukiko, Report on the Present Condition of the Original Sources of the Islamic Area found in Japanese Institutions.
No.5 Abdul Jalil Temimi, Problématiques et développement de la recherche historique dans le Monde Arabe: Etudes ottomans et Moriscologie.
No.6 MATSUMOTO Kotaro, Economic Development among the Hui of Yunnan. (中国雲南の回族における経済開発をめぐる諸問題)
No.7 Stéphane A. Dudoignon, Communal Solidarity and Social Conflicts in Late 20th Century Central Asia: The Case of the Tajik Civil War.

ニューズレター
『イスラーム地域研究ニューズレター』第1号、1997.7.14
Islamic Area Studies Newsletter, No.1, September 18, 1997

その他
『イスラーム地域研究:活動の記録(平成9年度)』(総括班)
『日本におけるイスラーム地域現地語資料の所蔵および整理状況の調査』(第6班)