第7回中央アジア研究セミナー
「ソ連崩壊後の政治・経済的転換期における
カザフスタン映画人の創作活動」

第7回中央アジア研究セミナーは、朝鮮系カザフスタン人映画監督のラウレン ティー・D・ソンLavrenty Dedyunovitch SONG氏の来日を機会に開かれた。 同監督は、極めて苦しい旧ソ連映像界の中で旧ソ連内のマイノリティーの状況に関するドキュメンタリーの制作を続けてこられた方である。今回のセミナーは 東京シネマ新社の岡田一男氏の協力を得て、同監督の作品上映と講演を交えて行われ、映像をとおして中央アジアの今を実感することができた。

日時:7月11日(日)14:00〜17:00
場所:東京大学本郷キャンパス山上会館203
講師:ラウレンティー・D・ソン Lavrenty Dedyunovitch SONG

上映作品:
1 トルコ風の結婚式 37分  1992年撮影 1996年完成
メスへチア・トルコ人の新婦(キルギスタンのオシ出身)とアルマトゥ出身の新郎の結婚式の前後を描いたもの。1989年にフェルガナで起こったメスへチア・トルコ人への迫害のニュース映像を交錯させながら、嫁入り前の新婦の家と、嫁入り後の新郎の家での祝宴の模様が詳しく描かれて いる。

2 音楽の先生 39分  1998年完成
極東から強制移住させられてきた朝鮮人主体の集団農場、ボリシェビーク (現ウズベキスタン共和国スレドニェ・チェルチク地区)の学校に流刑されてきたユダヤ人音楽教師、イリア・テテルバウムは、5年間の間に、子供たちに優れた音楽教育を施した。辺境の村から3人の職業的音楽家が輩出し 年配の元コルホーズ農民たちは、巧みに楽器を演奏し、それが今もって彼らの生き甲斐になっている。人々の想い出から始まって、ベラルーシの ミンスク・ドラマ劇場の音楽監督となった、テテルバウムの後半生を紹介する。

講演題目:
「ソ連崩壊後の政治・経済的転換期におけるカザフスタン映画人の創作活動」

なお、この講演の日本語によるフルペーパーは、まだ若干残部があります。
ご希望の方は、研究班1事務局までご連絡下さい。
(文責:小松久男)

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