『中国―社会と文化―』第36号(2021年)掲載論文題目



小特集1「天災と人禍――思想と宗教、そして文学と歴史から考える」

  佐川英治「董仲舒災異説における宮室の問題について」

  渡邉義浩「『漢書』五行志と王充の災異思想批判」

  牧角悦子「災異を記録すること――『捜神記』を中心に――」

  伊藤聡「祟・天譴・怪異――日本における天災と信仰――」


  座談会 「天災と人禍―思想と宗教、そして文学と歴史から考える」

  中島隆博 伊藤聡 佐川英治 牧角悦子 渡邉義浩


小特集2「中国の近代と疫病――個人・社会・国家」

  飯島渉「武漢「封城」研究の課題」

  坂元ひろ子「疫病から近代を問う――中国の思想史において、「菌説」――」

  下出鉄男「「自由な国家」と「不自由な社会」」


  座談会 「中国の近代と疫病――個人・社会・国家」

  石井剛 飯島渉 坂元ひろ子 下出鉄男


論説

   阿部亘「李贄の諫言論――歴史批評と万暦中期の政治情況をめぐって――」

   田中有紀「工人の記録としての『周礼』考工記――江永の楽律と車制の考証をめぐって――」

   蒋薫誼「『論語徴』の清代中国受容の一考察――劉寶楠の『論語正義』を中心に――」

   岸本美緒「清末における中国奴婢制度論」

   高柳信夫「梁啓超の「新文化」前史―― 一九一〇年代を中心として――」

   王欽「エクリチュールと記憶の弁証法――魯迅『吶喊・自序』を読む――」

   田中雄大「恋愛小説としての穆時英「暇潰しにされた男」――男性主人公の主体形成という物語――」


書評と序跋

   葛兆光(張厚泉訳、本間次彦監訳)「暗黙知とは何か、知の根底を再考する
                            ――羽田正著『グローバル化と世界史』を読む――」

   陳国球(小林さつき訳)「「文学大系」の伝承と文学記憶の韻律
                     ――『香港文学大系一九五〇-一九六九』総序――」